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2005-05-05

[politics]自民党の意思決定

郵政民営化について民営化が公約だというのはそうなんだけど大屋先生が触れられていたのにインスパイアされて。大屋先生ですらそうなのですからまして多数の人々がそう思っているのは致し方ないのですが、自民党という政党としては、実は民営化は公約していません。もっとも新しい公約である、昨年夏の参議院選挙公約を見ると、次のようになっています(強調はwebmasterによります)。

郵政事業を2007年4月に民営化
郵政事業改革については、「郵政事業を2007年4月から民営化するとの政府の基本方針を踏まえ、日本郵政公社の経営改革の状況を見つつ、国民的議論を行い、2004年秋頃までに結論を得る」との昨年の衆議院選挙の政権公約に基づき、党内に新設した「郵政事業改革に関する特命委員会」において関係各界から意見聴取を行うなど、本年秋頃を目途に結論を取りまとめるため、精力的に作業を進めています。政府においても、経済財政諮問会議で検討を進め、4月には論点を整理するなど、改革の動きが着々と進んでいます。

小見出しで民営化としていますが、本文ではあくまで選挙後に「結論を取りまとめる」としているので、あくまで公約内容は議論して結論を得ることに過ぎず、その結論が民営化であるとは限らないわけです。

ではなぜ民営化が自民党の公約であるかのように受け止められているのか。答えは簡単で、党のトップである小泉総裁が総裁選で公約して当選したからです。一昨年秋の総裁選における所信発表演説会で、小泉総裁候補(当時)は次のように述べています。

こういう中で私は、自民党の中で最も異論の強い郵政三事業の民営化も、道路公団の民営化も進めていかなきゃならない。新しい時代に対応できるような改革をしていかなきゃならない。郵便局がなくなるといってますが、郵便局をなくすわけじゃない。今、郵便局、東京や大阪だけじゃない、地方でもすべて一等地にあるじゃないですか、ほとんどは。あれがなんで三事業だけしか利用できないんですか。三事業以外にもっと、地域の活性化のためにも、事業のためにも、あの郵便局を活用する方法はたくさんある。今あの立派な郵便局という国有財産が三事業だけに限られてるから、眠っているんです。しかも、財政投融資、特殊法人。この郵貯の還付の会があるから財政投融資があって、財政投融資の資金があるから特殊法人の活動ができたわけでしょう。

ところが、党の公約と有権者との関係について大屋先生が確かに民営化が公約だったかもしれないが公約は他にもあるのであって、有権者は(比例代表においても)政策パッケージとしてしか選択できないわけであると指摘しているのは、総裁候補の公約と党所属議員・党員との関係についても当てはまるわけです。総裁選当時に書いたことですが、小泉総裁を選出した理由は一にも二にも選挙に勝つためであって、郵政民営化を実現してもらうためではなかったわけです。

この構造は基本的には今でも変わっておらず、本来の手続論で言えば民営化反対側に理があるのですが、本気で小泉降ろしを仕掛けてでも民営化をとめようとする人間が少数派にとどまる以上、党執行部の横紙破りに対してできることといえば、愚痴ることしかありません。

仮に「政党法」でもあって意思決定手続が法定化され、手続違反の意思決定が無効ないし取消事由にでもなっていれば、無効確認訴訟や取消訴訟といった対抗手段もあることにはなりますが、それにしても「そんなことするならやめる」との脅しに勝てない限りは、抜けない伝家の宝刀でしかないのです。まして慣習が支配する現在の手続においてをや。

ちなみに、人権擁護法案についての古賀議員のやり方を、こうした郵政民営化についての党執行部のやり方に擬えて批判する向きもありますが、実はこの両者はまったく違う話なのです。というのも、人権擁護法案が一度は国会に提出されていて、その際に自民党は党としての意思決定をしていますから(その際には当然党議拘束の対象となっていました)、反対派の側に、当時は賛成したけれども現在は反対であることの説明責任があるからです。

法案提出前の参議院選挙では公約にも入っていましたし、党の公式サイトには法案についての広報資料も掲載されていたりします。

まあ廃案となった後に当選した議員(城内実議員古川禎久議員など)は相対的に許容もされるでしょうが、法案提出時に閣僚として実際に閣議において賛成して署名した人ですとか、官房副長官として政府の意思決定を支えていた人(しかしこの人、xoopsでサイトを運営しているんですねぇ・・・)が、そうした事実をさもなかったかのように反対論を唱えるのは、webmasterは釈然としません。

柏村武昭議員は当時から反対でしたが、その理由はメディア規制でしたし。

[history][media]戦前新聞記事検索

戦前期 新聞経済記事文庫(via 「小津安二郎が斬る昭和恐慌&すばらしい検索システム」)が神戸大学で整備されたとのことです。適当に検索用語を選んで読むだけでもなかなか面白く、ありがたい試みだと思います。印刷用画像のきれいさを見ても、相当手間をかけた作業だと察せられます(スキャン画像をリマスタリングしてからOCR処理をしたのだとは思いますが)。より多くの人に知っていただきたいと思い、取り上げました。

#贅沢を言えば、HTML文書で検索語をハイライトしてほしいと思ってしまうのは、Googleの影響ですね(笑)。

今はまだ経済記事が中心のようですが、今後他の分野の記事もアーカイヴにどんどん蓄積してもらえればと思います。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]
おおや (2005-05-06 01:31)

>郵政民営化は公約ではなかった
ありゃそうでしたか。ご教示ありがとうございます。以降の論旨も同意といいますか、たとえ合法性の次元で何か言えることがあったとしてもその次元の枠組自体を操作するのが政治という行為だからなあとは思うわけです。

bewaad (2005-05-06 04:31)

ご足労ありがとうございます。

そういう枠組操作における手腕が人並みはずれていることも、小泉総理の強さの一つだと思います。今とは逆のスタンスで、「加藤の乱」の際にああいった立ち回りができたことも、そのスキルを垣間見させるものであったように思います。

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