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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)

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2005-07-17

[law]「行政訴訟・5つの謎」(@the other side of ”ernst”7/16付)

最近、人権擁護法案に規定する勧告を司法判断に持ち込む手法としての公法関係確認訴訟に着目していたのですが・・・。

ID:paco_q:20050715でも書きましたように,病院開設中止勧告に関して最高裁は,確認訴訟ではなく処分性を認める考え方を提示しました。これを受けて,新行政事件訴訟法に関係する疑問点を5つ挙げてみたいと思います。

(1)公法上の当事者訴訟(確認訴訟)はどのような局面で利用されることが考えられるか。抗告訴訟・民事訴訟との関係は理論的にどのように整理すればよいか。確認の利益はどのような場合に認められることになるのか。

(略)

法学バトンのように5つまとめて...とするにはあまりに重たいので,どれか気になったものだけでもお時間のあるときにお答えいただければ幸甚です(>dpiさん,Kaffeepauseさん)。僕も時間の余裕があるときに考えてみたいと思っています。

なんと本職の方々のご見解がうかがえるということで、非常に楽しみです。ちなみにwebmasterは、処分権を背景にした行政指導(従わない場合行政処分につながる蓋然性の高いもの)は抗告訴訟、従わなくとも処分につながらない(処分権のない)ものは確認訴訟かなとは思っています。

#塩野行政法II(第4版)の該当箇所で紹介されていた中川論文も得るものが多いように思うのですが、うちの業界ではどこで入手可能なんだろう・・・。

[comic]現在官僚系もふ・第17話

もふが「自白」するという、やっぱりわけのわからない対策がでてきました。

ストーリー上は、たまたま高橋補佐が財務省の人間の会話を耳にして、それをリークしたことになっています。テーマが経産省関連のもので経産省が組織的に有している情報だからリークするなら経産省だ、というたぐいのリーク元の推測はあり得ません。財務省上層部が経産省の誰かがリーク元だと判断したのは、固有名詞は言えないけれども経産省の誰かだ、という情報を何らかの手段で入手したからであるはずです。

この場合、もふが自分がやったことだと言ったところで、矛盾した情報を入手した際に誰もが行うであろう作業、つまりそれぞれの裏取りをする等の精査を通じてそれぞれの信頼性を検討し、いずれが事実により近いかを判断するはずです。そうした作業を経れば、もふの発言がうそであることは明らかになってしまいます。

#「自白」だからといって100%信じてしまうほど織田官房長は無能だ、という設定ならともかく。

他方で経産省がこれで矛を収める保証もありません。すでに経産省は環境税反対運動をスタートさせている(設定な)わけですが、「戦争」云々を抜きにしても経産省は環境税反対派ですから、これ幸いと運動を継続することでしょう。といいますか、経産省への報復だと明言して人事異動を決めたわけでもないでしょうから、それが部内の検討であった時期であればともかく、対外的にも知れ渡った今、もふの行動を契機に取りやめるなら、この人事異動は報復措置だったけれどもぬれぎぬであったからやめるとする必要がありますが、そんな説明をするわけもないですし、であれば経産省としても止める口実がありません。

いずれにしても、かわいそうなのは環境省ですねぇ。作者の描き方では、環境税はあくまで報復措置として意味があるようなもので、そのものの政策的意義は完全に無視されているわけですから・・・。

本日のツッコミ(全5件) [ツッコミを入れる]
paco_q (2005-07-17 07:23)

はじめまして,paco_qです。他の方々の書かれる内容は別として,僕が書く内容がご期待に添えるかどうかはわかりませんが,近いうちに今考えていることを書きたいと思っています。ご指摘の中川論文が,現在この問題について最も包括的・詳細に論じている論文だと思います。

Kaffeepause (2005-07-17 07:47)

はじめまして。paco_q先生から上記宿題をいただいた者です。一大学生でまったく「本職」でない私の書くものがどれだけ御期待に・・・って、paco_q先生に先に書かれてしまいました。とにかく頑張ってみます。

bewaad (2005-07-18 06:05)

正直申し上げて訴訟法関係は不安だらけですので、本来お願いしてでもご見解をいただくべきところ、このような企画を拝見してありがたく思っています。学生時代に戻った気分で勉強させていただきます。

訴訟法が不安といいつつ、公法コースなので行訴法はやったはずなのですが、もともと民訴の特別法的な位置づけのものだというのに、行訴法だけやっても片手落ちにならざるを得ないのですよね、民訴入門ぐらいは公法コースでもカリキュラムに入れるべきでは、と民訴(刑訴ももちろん!)がいやで公法コースを選んだことは棚に上げて愚痴っておきます(笑)。

dpi (2005-07-18 18:41)

>bewaadさま
行訴を理解に民訴の理解が必須という点はご指摘の通りですが、公務員を目指す学生にどの程度訴訟法を教えることが必要か、という点は難しいものがあります。(そもそも実際の仕事ではどの程度訴訟法の知識が要求されるのでしょうか?)
今後は学部レベルの救済法は国家補償(国賠+損失補償)中心にして訴訟法は概略を教えるにとどめ、専門的な部分(それこそどういった場合に確認の利益が認められるかといった)はロースクールに移行することも考えられ、現にそういった方向でカリキュラム編成をしている大学もあるようです。
公共政策大学院と法科大学院との役割分担を考えると、この傾向はいっそう顕著になるかもしれません。

bewaad (2005-07-19 02:25)

実務を申し上げますと、国が被告となる訴訟は法務省の検事様が協力してくれますので、訴訟法はほとんど知識を要求されません(笑)。

ただ、こと国家公務員に限るとして、例えば刑法各論など訴訟法以上に実務には無縁ですし、国際法も外交官にならない限りそうでしょう。

もちろん学生が興味に応じてそれらを履修できるカリキュラムは大切ですが、「現代日本法制」とでも題されるような、有斐閣六法に掲載される程度の法律の相互関係や全体としての法体系構造を博物学的に概観する講義や、プレップシリーズぐらいのレベルで広く浅く主要法律の基礎知識を一通り浚ってくれる講義があってもいいのかな、と思ったりするのです。

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「正真正銘同世代」の行政法仲間、id:paco_qさんからとんでもないものが降ってきた:題して「行政訴訟・5つの謎」。id:Kaffeepauseさんと僕に回答が期待されてるらしい。 それだけならまだしも、これが霞ヶ関のbewaadさんの目にとまり、 なんと本職の方々のご見解がうかが..

一晩明けたらもっと大変なことになってました。 あのbewaadさんに期待されたり・・・id:dpi:20050716 dpi先生の回答に先を越されたり。 しかしきょうはあいにく11時半〜10時までバイトの日((実際は10時半までだった。ということで帰宅は1時))なので、予告だけ。 なにせあ..


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