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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)

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2005-07-22

[economy]中国人民元、変動相場制へ移行

昨日夜、中国人民銀行から標記のリリースが公表されました。今のところメディアでは見られない切り口で一くさり。

いわゆる国際金融のトリレンマは、次の3つは同時に達成できず、何か1つは諦めなければならないと説きます。

  1. 安定的な外国為替レート
  2. 自由な金融政策
  3. 自由な国際資本移動

従来中国人民元については、3を諦めて残る2つを達成してきたと言われてきました。固定相場制を維持し自由に金融政策を行う代償として、資本規制をひいていたということになります。さて、実態はどうだったのでしょうか。

まず中国人民銀行の為替介入ですが、2001年から外貨準備高が傾向的に増加基調に転じ、今年も上半期で1,000億ドル近く増加しています。

次いで金融政策を見ますと、今世紀に入って一貫して緩和基調にあったものが、昨年来若干引き締め気味にシフトしています。

これらが示す姿は、昨年までは国内経済は金融緩和を求め、元安を維持するという為替政策とも同じ方向を向いていたわけですが、今では国内経済は金融を引き締めるべき状況である一方、為替政策は元安を維持するスタンスを崩してこなかったというものです。となると、今回の変動相場制への移行は、金融政策と為替政策が逆の方向を向き、金融引き締めの効果が減殺されると同時に、為替介入額が青天井で増えかねないという状況の改善ではないかと考えられます。

このwebmasterの推測が正しいなら、今後中国人民銀行は金融引き締めを強化するでしょうし、為替レートはそれに応じて徐々に元高に向かっていくことになります(ある程度の介入は継続するでしょうから、急激な元高にはならないと思いますが)。

・・・3を諦めて1と2を達成していたはずが、今回2を達成するために1を諦めることとなり、つまりは3は諦めていなかったのでしょうか? 実は従来から、中国の国際収支統計においては誤差脱漏の特異な動きが指摘されていました。制度的には厳しい資本規制を行っていても、実際にはいろいろなところで規制の裏をかいた国際資本移動が行われているのではないかとの疑いがあったわけです。

今回の変動相場制への移行は、この疑いが正鵠を得ていた蓋然性が高いことを示唆しています。実態としては1を諦めて2と3を達成していたのですが、たまたま国内経済環境が1を諦めていなかったかのように見せかけることを許容していただけだったということです。国内経済環境が逆を向いた今となっては、3をさらに厳しくして実態としても1を諦めなくてよくするか、それとも現状追認で1を建前としても諦めるか、いずれかの選択を迫られていたことになります。その結果が今回の発表だったということなのでしょう。

[WWW]若隠居さんへ

当サイトをご覧いただいていることを願いつつ。

相手に対する「ネット右翼」「極右」「バカ」といったレッテル貼り等から勝手に察するに、ご自身の考えの方が世間的にはおかしな意見と思われているのではないかという疑念と、ご自身の中にも差別的な一面を見いだしてしまったことへのとまどいが、サイト閉鎖にいたった原因ではないでしょうか。しかし、神ならぬ人は誰しも差別的な一面を持っているものですし、にもかかわらず差別に立ち向かうことにこそ、人の知的営為の価値があるのだと思います。

若隠居さんほどの方でしたら、オンオフ問わずご活躍であろうことには疑いありませんが、それをwebmasterが再度拝見できることを願って、以前にもとりあげたヨゼフ・シュンペーターの言葉をご紹介したいと思います。

「自己の信念の妥当性が相対的であることを自覚しつつ、なおそれを断固主張することこそ、未開人に対する文明人の優位である」

本日のツッコミ(全24件) [ツッコミを入れる]
梶ピエール (2005-07-22 10:33)

人民元調整と中国の金融政策に関しては、bewaadさんのおっしゃる通りだと思います。ただ、そうなると以前私のブログで触れたようにマッキノンの「円高シンドローム」と同じことが生じ、元高傾向に歯止めがかからなくなり結局金融政策のフリーハンドが失われる、という見方も根強いようですが・・

トニオ (2005-07-22 12:11)

僕にはアレぐらいでああいう人達がこれぐらいで「差別だ」なんて言いだすのはみっともなくて話にならないと思いますけどね。結局、戦後民主主義が抜けてないんでちゅか?って話ですよ。なら、かっこつけて否定しようなんて思わなきゃいいんですよ。嫌いな人たちの向こう張って、都合の良い差別語狩りでも始めれば良いじゃないですか。

梶ピエール (2005-07-22 12:23)

補足ですが、0.3%という変動幅自体は以前と変わりませんのでこれをもって「変動相場制に移行」というのは若干ミスリーディングでしょう。ただ、これによって厳格な為替介入を緩め、また将来の変動幅自体の拡大も視野に入れ、次第に元高に誘導して行こうという意図があるというのはそのとおりだと思います。

若隠居 (2005-07-22 12:42)

書き込みやめようと思いましたが、ここで最後にしときます。

議論の大前提である、明白な差別の事例についてさえ(1+1=2が当たり前というくらい)、当然の合意が得られない。その絶望感に対して、でてくる言葉は「バカ」「極右」「ネオナチ」しかありませんでした。

わたしも聖人君子じゃありませんから差別するし、海外で白い目で見られたこともあります。その後ある方から頂いたメールに、海外で生活してみて宗教や文化・生活習慣など、どうしても埋められないギャップをはじめて感じ、差別は差別、人は誰でも差別をするということに身をもって気づかされたとあり、私も全く同感でした。「単一民族国家」とされる日本では、この辺の感覚、差別に対する認識があまりにもおめでたすぎやしないか。差別を擁護するロジックを読まされることの、たまらない不愉快さ、そしてごく普通の人がそれをけろっとした顔で平然と語るお気楽さ。当然の差別の事例を一から説明しなくてはならないことの無力感。それに対して、結局「バカ野郎っ、この極右っ」しか出てきませんでした。わたしはすぐカッとして、ヒステリーを起こします、お恥ずかしい限りです。辛抱強く語り続けられる人たちは、すごいですね。

某ブログで、結局必要なのは人権擁護法ではなくて、まっとうな人権教育だと、誰かが書いておられました。同感です。今必要なのは、民族や人種に関わらずマイノリティに対する優しさと差別や人権をよりよく理解することでしょう。21世紀にもなって、当然の差別がなぜ差別なのかごく普通の人が理解できてないというのは、どう考えても問題です。

シュンペーターの言葉、しかと頂戴しました。なかなかイヤミが、、、と、これ以上はやめときます。bewaadさんには、お忙しい中、大変にお世話になりました。感謝にたえません。ご迷惑であったとは思いますが、わたしとしては知的にも面白く、またお役人様と気楽におしゃべりできる機会を持てたことは幸せでした。bewaadさんのご活躍とわが国の変わらない発展を祈ります。ながなが、ありがとうございました。

ちょっと待ってよ (2005-07-22 20:01)

>>若隠居氏
以前あなたは「女は基本的にバカである」
http://66.102.7.104/search?q=cache:7L5Rw9nR-vwJ:blog.goo.ne.jp/wakainkyo/e/2fc3494b60a1bfa825039cc3facb3458+&hl=ja
なるエントリを書いていますよね? 自身が明確な女性差別をしておきながら、「なぜ差別なのか理解できていない」などとよく言えたものだと思いますが……

oioi (2005-07-22 21:10)

上で「聖人君子じゃありませんから差別する」と言っている人
に対して「あなた差別してますよね?」って…

ツッコミとしてはどうかなと

韓流好きなリフレ派 (2005-07-23 01:45)

エコノミストなら当然にコメントするだろう元切り上げも奥菜恵離婚もフジアナもましてや郵政へたれ改革も嫌韓流が巻き起こした某女史の猛烈な督促の前に意味をなさない件についてw

トニオ (2005-07-23 01:54)

え、田中先生と嫌韓流って、いったい如何なる結びつきが?

小僧 (2005-07-23 05:14)

若隠居さんのところの今回の件は、嫌なことだけど有りがちなことという印象ではあります。とはいえ嫌なことの積み重ねから現在の自由な社会があると思えば、不幸であるとは一概に言えないという励ましているんだか貶しているんだか分からない前口上から始めさせていただきますが。

いろいろなところで紹介している岩波「科学」の座談会から「学問における決着の付け方」の恣意的な要約です。個人的には役に立つとは思いますが、それは非絶対的な価値観ですので人によってはそうじゃないのかも :-P

・ 危険なのは、エクスキューズを始めると、説明の学問になってしまう。それはストーリーテラーであって科学にはならない。
・ 今の科学は個別性が非常に重大になっているが、その行き着く先が危ない。極限を言いたくないのはそこ。
・ 自然科学が健全なのは、「これはおかしい」という人がいること。
・ ありとあらゆる嫌なことがあった結果、今の自然科学があるのだと思う。科学でも異端とか言って火あぶりにしていた頃もある。
・ 幸か不幸かその(引用者注: 論争の)厳しさが日本にはない。
・ 今の自然科学では、殴りあわなくても、実証的か論理的に決着の付けようがある。
・ 哲学では明らかに両立しない意見を双方が言った場合は、まず決着が付かない。
・ 論破することはあり得る。それは共通の土台となりうる合意できる点を見つけてそこからステップを積み重ねていくのだが、大抵のステップで「それは違う」という話になる。
・ 各ステップで同意できないのは、数学みたいに厳密に定義されている言葉ではなくて、常識的に使っている日常の言葉だから。それは複雑なので大抵の主張ができてしまう。
・ 数学の場合は厳密というか、むしろ約束。各段階では数学の高等知識を使っている訳ではない。だから逆にいえばバカでも出来るともいえる。こういう部分がないとなかなか辛いかもしれない。
・ それは辛いけれど他の人は辛さをわかってくれない。
・ これで押さえこんだと思ったら、急にひっくりかえされてまるで柔道の試合のよう。
・ 哲学の場合は個々人のいろいろな情報が全て入っているからおのおの違うのだろう。それは文化として非常に優れた一面だと思う。
・ 議論によって、お互いに何かを得て何が発展したかが面白いところなのだろうか。
・ お互いに勝ったと思っているのかも。
・ 単なる意地の張合いみたいなところもあるが。

蛇足
今は直接合って話を付けるという手段が封じられているので、反復して読むことのできるネットメディアは情報処理量や感情価が一層 overflow しやすいのかなと思うこともあります。(気が向いたら続く....のか?)

bewaad (2005-07-23 08:33)

>梶ピエールさん
コメントいただけると信じておりました(笑)。

フロートであるゆえんは、変動レンジの基準値がリセットされる点によるものですね。

元高シンドロームは、中国指導部が日本の実例から学ぶのであれば、ビナインネグレクトを図るのでしょうけれども・・・。

bewaad (2005-07-23 08:55)

>トニオさん
差別に限らず、絶対的概念が絶対的たり得るのは正当化のための言葉を省略可能性なんだと思います。小泉総理クラスになると、逆に言葉を極端にはぶくことをもって、アプリオリであるかのように受け止めさせることができるわけですが。

bewaad (2005-07-23 09:12)

>若隠居さん
私みたいに差別主義者であるともっと認めてしまえば楽になりますよ(笑)。

同じコテハンでも別のコテハンでも匿名でも、ご関心事項がありましたら引き続きお相手ください。

bewaad (2005-07-23 09:27)

>ちょっと待ってよさん
若隠居さんのblogがああいう形で終わってしまった現在、もし関連でお書きになりたいことがありましたら、ここをお使いいただいてもかまいませんので。

bewaad (2005-07-23 09:30)

>oioiさん
おっしゃるとおりかと。

bewaad (2005-07-23 09:33)

>韓流好きなリフレ派さん
>奥菜恵離婚もフジアナも
ここには「エコノミストなら当然にコメントするだろう」はかかってないですよね?(笑)

bewaad (2005-07-23 09:34)

>小僧さん
いつもいつもありがとうございます。

しかし残念ながら、そうした「ルール」はトレーニングの結果身につくものですから・・・。

Baatarism (2005-07-24 02:22)

何故、中国政府はバスケットの中身を公開しないんでしょうね。
そこがはっきりしないと、いつまでも自国の都合に合わせてこっそりバスケットの中身を調整するのではないかという疑念を生み続けると思うのですが。
結局、中国は先進国のスタンダードに従わない国なのかな?とすら考えてしまいます。

bewaad (2005-07-24 14:27)

とはいってもトリレンマから逃れられるわけではないので、為替で無理をすれば金融政策か資本規制のいずれかにしわ寄せがいかざるを得ず、その意味でバスケット調整はそれほどたいした問題ではないのではないでしょうか。

Baatarism (2005-07-24 20:20)

>bewaadさん
そうなると、何故中国はバスケットの中身を隠してるんでしょうね?
中身を隠す事により中国が得られるメリットが分からないです。
バスケットの中身を公開しないことで各国の疑念を生んでるのは間違いないと思うのですが、そこまでして中国は何を得たいのでしょうか?

bewaad (2005-07-25 06:44)

例えば通貨アタックの標的になるようなケースで、目先をごまかすような効果はあると思います。短期ではいろいろ使い道があるとは思いますが、中長期的にはファンダメンタルズを破ることはできない、という趣旨で上は書きました。

Hicksian (2005-09-01 14:21)

アイケングリーンの手になる論文の内容をまとめてTBさせていただきました。一ヶ月前の記事に今更・・ってな感じですが。

bewaad (2005-09-02 07:14)

拝読いたしました。大変興味深く、何度か読み返して消化したいと思います。

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ブログみたいなもんを続けていると、コメント欄などで不意打ち気味に理不尽なパンチが...

http://www.tsugami-workshop.jp/blog/index.php?categ=1&year=2005&month=6&id=1118311606 さて、どうでしょう。 参考: http://bewaad.com/20050722.html#p01 id:kaikaji:20050218

bewaadさんのブログ(http://bewaad.com/20050722.html)を読んで、国際金融のトリレンマが気になってきました。

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