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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)

2005|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2006|01|02|03|04|05|06|07|08|09|10|11|12|
2007|01|02|

2006-02-01

[economy]「真の失業率」推計最新版(2005-12現在)

年月   完全   真の   15歳以上  就業者数 完全   真の
     失業率  失業率  人口         失業者数 失業者数

1990   2.1%   3.2%   10,089   6,249   134   204
1991   2.1%   2.4%   10,199   6,369   136   155
1992   2.2%   2.2%   10,283   6,436   142   142
1993   2.5%   2.8%   10,370   6,450   166   183
1994   2.9%   3.4%   10,444   6,453   192   228
1995   3.2%   4.0%   10,510   6,457   210   266
1996   3.4%   4.1%   10,571   6,486   225   276
1997   3.4%   3.8%   10,661   6,557   230   262
1998   4.1%   5.1%   10,728   6,514   279   348
1999   4.7%   6.3%   10,783   6,462   317   435
2000   4.7%   7.0%   10,836   6,446   320   485
2001   5.0%   7.9%   10,886   6,412   340   551
2002   5.4%   9.4%   10,927   6,330   359   660
2003   5.3%   10.0%   10,962   6,316   350   700
2004   4.7%   10.0%   10,990   6,329   313   705

2004/Q3  4.7%   9.3%   10,988   6,379   314   653
2004/Q4  4.4%   10.1%   10,998   6,326   290   713
2005/Q1  4.7%   11.3%   10,982   6,236   305   792
2005/Q2  4.5%   9.1%   11,002   6,402   299   639
2005/Q3  4.3%   8.9%   11,008   6,417   286   628

年月   完全   真の   15歳以上  就業者数 完全   真の
     失業率  失業率  人口         失業者数 失業者数

2005/1  4.5%   11.1%   11,004   6,261   296   782
2005/2  4.7%   11.6%   11,003   6,224   308   818
2005/3  4.8%   11.1%   11,003   6,260   313   782
2005/4  4.7%   9.7%   10,994   6,352   310   684
2005/5  4.6%   8.7%   11,008   6,435   307   610
2005/6  4.2%   8.9%   11,003   6,418   280   624
2005/7  4.3%   9.0%   11,005   6,410   289   633
2005/8  4.2%   9.1%   11,006   6,405   284   639
2005/9  4.2%   8.7%   11,014   6,437   285   612
2005/10  4.5%   9.1%   11,016   6,409   304   641
2005/11  4.4%   10.0%   11,016   6,344   292   706
2005/12  4.0%   10.4%   11,012   6,315   265   733

2004/12  4.1%   10.4%   10,995   6,306   270   731
2003/12  4.5%   10.1%   10,967   6,307   300   712
2002/12  5.0%   10.1%   10,929   6,291   331   704
2001/12  5.0%   8.9%   10,913   6,362   337   622
2000/12  4.4%   7.4%   10,864   6,440   298   513

     C/(B+C)  D/(B+D)   A     B     C  D=Ax0.64-B

(直近月次ボトム)
     5.8%   11.6%    --    6,193   384   818
    (03/3,4)  (05/2)         (03/2)  (03/3)  (05/2)

(注)
・ソースは総務省統計局の「労働力調査」(http://www.stat.go.jp/data/roudou/2.htm)。
・月次データは原数値を用いている(季節未調整)。
・「真の」値は労働力人口比率が0.64(直近ピーク(1992年))であると仮定した場合の値。
・少子高齢化の進展による労働力人口比率のあり得べき低下は考慮していない。

#以下の計数訂正があります。

計数訂正後訂正前
15歳以上人口(2005/11)11,01611,018
完全失業者数(2005/11)292303
完全失業率(2005/11)4.4%4.6%
就業者数(2005/10)6,4096,406

#過去の計数は以下のとおりです。

2005
030405060708091011

[economy]有効求人倍率が13年ぶりに100%台回復

厚生労働省が三十一日発表した二〇〇五年十二月の有効求人倍率(季節調整値)は前月の〇・九九倍から上昇し、一・〇〇倍となった。有効求人倍率が求職者一人に一件の求人があることを示す一倍を回復したのは、バブル崩壊直後の一九九二年九月(一・〇二倍)以来、十三年三カ月ぶり。〇五年平均は〇・九五倍(前年〇・八三倍)となり、同様に九二年以来十三年ぶりの水準となった。

(略)

好調な企業業績を反映し企業の求人意欲が好転、雇用情勢の改善につながっていることを裏付けた。閣議後に会見した川崎二郎厚労相は「雇用、失業情勢は厳しさが残るものの、改善が進んでいる」との認識を示した。ただ、有効求人倍率や完全失業率の回復状況には地域間格差が残ることから、政府として回復が遅れている七道県を対象に対策を取る考えを表明。竹中平蔵総務相も同日、雇用の地域間格差に対し、地域別の雇用対策が必要との認識を示した。

十二月の新規求人は、前年同月比で5・7%増。産業別では、「医療、福祉」が17・4%増、「飲食店、宿泊業」が13・4%増だったほか、前月にマイナスだった「建設業」「情報通信業」「教育、学習支援業」がいずれもプラスに転じるなど、ほとんどの産業でプラスとなった。

十二月の有効求人倍率では、東海地方や南関東が一倍超になっている半面、北海道などの回復が遅れている。地域別の〇五年の完全失業率でも、東海地方が3%台である一方、北海道では5%超となっている。

東京「求人倍率13年ぶり1倍」

雇用関連ではこのニュースも目立ちました。地域間格差以外ではどうかなということで、正規・非正規雇用の問題が最近よく取り上げられることから、それに着目してこの13年間の推移を見ると次のとおりです(新規学卒者を除くベース。2005年12月の計数は季節調整値。ソース:職業安定業務統計(求人・求職等の状況)/長期時系列表及び一般職業紹介状況(平成17年12月分及び平成17年分)について)。

全体有効求人数有効求職者数有効求人倍率
1992年平均1,553,3331,433,026108%
1993年平均1,275,8201,669,07476%
1994年平均1,186,4631,848,09864%
1995年平均1,233,4491,954,36563%
1996年平均1,393,6891,980,97070%
1997年平均1,493,0942,070,94472%
1998年平均1,265,2162,394,81853%
1999年平均1,206,8892,529,99348%
2000年平均1,472,5962,506,80459%
2001年平均1,534,1822,597,58059%
2002年平均1,486,4842,768,42754%
2003年平均1,670,0652,596,83964%
2004年平均1,956,3292,368,77183%
2005年平均2,163,1642,271,67595%
2005年12月2,204,5572,201,861100%
パート以外有効求人数有効求職者数有効求人倍率
1992年平均1,304,6301,290,615101%
1993年平均1,063,0801,489,36171%
1994年平均963,4501,638,99059%
1995年平均975,0581,726,73556%
1996年平均1,076,0761,737,65762%
1997年平均1,124,2061,814,49462%
1998年平均923,7752,101,07844%
1999年平均851,3542,209,94639%
2000年平均1,012,2952,179,80346%
2001年平均1,040,7892,249,83646%
2002年平均990,7232,393,26741%
2003年平均1,124,5942,224,35651%
2004年平均1,339,9671,949,46269%
2005年平均1,487,3591,774,01084%
2005年12月1,498,5511,721,47087%
パート有効求人数有効求職者数有効求人倍率
1992年平均248,703142,411175%
1993年平均212,740179,714118%
1994年平均223,013209,108107%
1995年平均258,391227,630114%
1996年平均317,614243,314131%
1997年平均368,888256,450144%
1998年平均341,441293,739116%
1999年平均355,535320,047111%
2000年平均460,301327,001141%
2001年平均493,393347,745142%
2002年平均495,761375,160132%
2003年平均545,471372,484146%
2004年平均616,363419,309147%
2005年平均675,805497,665136%
2005年12月709,049487,717145%

というわけで回復傾向にあるのは間違いないですが、パートが主力であり1992年と同程度であるというわけではありません(時系列ではたどれないのですが、正社員有効求人倍率は65%にとどまっているとのことですし)。

#それ以上に「倍率」という数字の改善に寄与しているのは有効求職者数の減少ですが、これについては解釈の余地が多くあり正しい解説が何かwebmasterにもよくわからないので、事実の指摘にとどめます。

ちなみに大企業と中小企業で景況感に差があるとはよくいわれますが、雇用の面から見ても次のように同様の傾向がうかがえるといえるのではないでしょうか(上記と同じベースでのデータがとれないので、直近3年同月比較で代用しています)。

規模別29人以下30〜99人100〜299人300〜499人500〜999人1,000人以上
2003年12月338,097157,36274,66014,65710,70610,364
2004年12月358,063178,98587,56417,98112,97912,759
2005年12月361,666191,81299,83021,47815,91515,593
2003年からの増加率7.0%21.9%33.7%46.5%48.7%50.5%

[economy]バーナンキ新FRB議長就任記念

実際にはもうしばらくかかりますが、縁起物ということで(笑)。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

ひろ [「真の失業率」ですが、「15歳以上人口」×0.64を本来就業すべき人口とするのは、妥当なんでしょうか? 高齢者が増え..]

bewaad [そのあたりを気にしての「少子高齢化の進展による労働力人口比率のあり得べき低下は考慮していない」という注記ではあります..]


2006-02-02

[economy]議長交代にまつわるエトセトラ

というわけでバーナンキ正式就任を受けて巡回先にていくつかのエントリがありましたのでまとめてみました(2/3、4、12追記)。

「フリードマン、グリーンスパンを語る」(@Irregular Economist2/1付)
まずはhicksianさんによるフリードマンのグリーンスパン評の紹介から。中央銀行の裁量がインフレを招くとしていたフリードマンにして裁量によってもインフレを抑制したグリーンスパンは評価せざるを得ず、しかし裁量があってもインフレを抑制できたのだから今後インフレを抑制できない言い訳はないと心得よというものです。
「今日の「ケチャップ皇帝」と「緑の爺さん」」(@梶ピエールのカリフォルニア日記。2/1付)
hicksianさんの上記エントリに続いてkaikajiさんは、フリードマンのみならずバローもグリーンスパンを評価していたとご紹介です。グリーンスパン任期中のインフレ率の推移のグラフをお示しになっています。
"Myths of the Greenspan Era"(@TheStreet.com1/31付)
こうした見方に真っ向から反論するのがBarry Ritholtzによるこの記事。題名からして「グリーンスパン時代の数々の神話」で、神話の筆頭として"Greenspan Whipped Inflation"(「グリーンスパンはインフレを押さえ込んだ」)と挙げられ、本来その功績はヴォルカー(グリーンスパンの前任です。為念)のものであるとしています。
他にも4つの神話が掲げられ計5つ、タイトルだけ紹介すると"Greenspan's Flexibile Approach Met All Challenges"(「グリーンスパンの柔軟なやり方はすべての課題に適合した」)、"The Plunge Protection Team"(「株価下支えチーム」)"The Greenspan Put"(「グリーンスパンならなんとかしてくれる」)、そして"Greenspan as Economic Sage"(「経済の賢者グリーンスパン」)になりますが、いずれも辛らつな見方です。webmasterが一番笑ってしまったのは神話の2"Greenspan's Flexibile Approach Met All Challenges"の冒頭、Flexible? Hardly. The Greenspan's response to nearly every economic challenge has been the same: inject more liquidity into the system.(webmaster試訳:柔軟さ? そんなものほとんどねえよ。グリーンスパンのあらゆる経済的課題への対応はいつだってほとんど同じ。『金融システムに更なる流動性を供給せよ』ってね)というものです。ま、他人事であれば偏った批判の方が面白いもので(笑)。
"The Best Writings of Ben S. Bernanke"(@The Big Picture2/1付)
他方で新総裁については指名時に盛り上がってしまったせいかあまりありませんが、上でグリーンスパンをくさした(笑)Barry Ritholtzが学者としてのバーナンキの業績から"Greatest Hits"を紹介しています。"Monetary Policy Alternatives at the Zero Bound: An Empirical Assessment"が含まれていますが、わが国においてその成果を享受できるのはいつになることやら・・・。
「ロバート・シラー先生の「Is Bernanke Ready?」」(@Economics, Technology & Media2/2付)
バーナンキが自身の研究成果に拘泥して金融政策を過つ危険性への警鐘ですが、その根拠は次のようなものです。

大恐慌に対するバーナンキ氏の優れた研究は、彼が次の景気後退、あるいは不況を阻止できるということを意味しない。なぜなら、デフレを止めても全ての問題を解決することはできないからだ。結局のところ米国は1933年に金本位制を離脱し、1934年には金利を1.5%に下げ(ちょっとしたエピソードを除いては)デフレを終結させたが、失業率が安定して15%を下回るには1941年、第2次世界大戦の勃発を待たねばならなかった。

バーナンキ自身は1937年の準備率引上げなかりせば、と応対するのでしょうけれど、にしてもかようなやりとりが行われ得る彼の国のうらやましきことといったら・・・。
「ロバート・バロー、緑爺さんを語る(ついでに日銀についても少し)。」(@梶ピエールのカリフォルニア日記。2/2付)
kaikajiさんご自身で昨日言及のあったバローによるグリーンスパン評のご紹介です。グリーンスパンはテイラールールに基づく政策運営を行いそれほど裁量的にふるまっていなかった、バーナンキはそれを発展的に継承してインフレターゲティングを導入せよという趣旨とwebmaseterは理解しました。
「ルーカス対バーナンキ(若いバージョン)」(@Economics Lovers Live2/2付)
こちらもバローによる若き日のバーナンキとルーカスのエピソードを田中先生が発掘されています。セミナーの最中にルーカスに退席されながら最後まで平然とやり遂げた上で、「ボブはどうかしたの?」(webmaster注:ボブはロバート(=ルーカスのギヴンネイム)の愛称)とこともなげに言うバーナンキが素敵です(笑)。
「さよなら、緑爺。」(@svnseeds’ ghoti!2/1付)
昨日収録すべきところ忘れてしまいごめんなさい。実はグリーンスパンはインフレターゲティングを導入済みだったという衝撃の分析結果が(笑)! ところでご存知の方にとっては何をいまさらなのでしょうけれど、"ghoti"って「フィッシュ」って発音するんですねぇ(とスティーブン・ピンカー「言語を生みだす本能」を今ごろ読んでいる途中で知りました)。
「今日の緑爺さんとケチャップ皇帝(終)」(@梶ピエールのカリフォルニア日記。2/3付)
kaikaji三部作、堂々の完結です。ニューヨークタイムズとウォールストリートジャーナル両紙による議長交代報道を総括されています。
"The Bigger Picture"(@macroblog2/6付)
原エントリで紹介した"Myths of the Greenspan Era"(@TheStreet.com1/31付)に対する反論です(タイトルは"Myths"の筆者RitholtzのblogであるThe Big Pictureのもじりです)。正直申し上げるならこちらの方が公正かな、とwebmasterは思います。ついつい笑ってしまうのは"Myths"の方ですが。

#他にもこんなものが、というタレコミ歓迎です。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

Before...

bewaad [>銅鑼さま 単純なミスです。お恥ずかしい。訂正させていただきました。]

銅鑼衣紋 [なんかイヤミなこと書いてすんません。 で考えてみると、地区連銀の親玉がまずは総裁。あと、ワシントン にいるFRB本..]

bewaad [>銅鑼さま もともと各地区連銀の「総裁」はgovernorの訳ですよね? 各州知事もまたgovernorなわけで、と..]


2006-02-03

[politics]小泉総理支持者のアングル

sava95さん経由「馬脚を顕した小泉支持者」というエントリを知りました。

私は1/5に「小泉支持者は何処に?姿の見えないサイレントマジョリティー」でブログ界で小泉首相を支持するエントリーが消えてしまった不思議について書いた。皮肉なことに耐震偽装問題、ライブドア事件、アメリカ産牛肉危険部位混入問題、防衛施設庁官製談合問題と、小泉政権を揺るがす問題が相次いで発覚して以降、実は眠っていた小泉支持者がまた声を上げ始めたのである。

それは民主党批判、マスコミ批判、検察批判をしているエントリーを探せばわかる。彼らは直接的には小泉首相を賛美する声を並べてはいないものも多いが、これらのブロガーの昨年の8月から9月のエントリーを遡ると、ほとんどがエントリーで小泉自民党を支持する言葉を含んでいる。紛れもなく潜在的小泉支持者の声である。

(略)

小泉支持エントリーを探す最もいいキーワードが実は「民主党」である。55年体制の時代は社会党の根本的主義主張を批判する意見はあっても、自民党の不祥事を追求する社会党を批判する声は出なかった。しかし現在では民主党を批判するエントリーが多いのである。

(略)

仮に今の自民党が新しい自民党に生まれ変わった認めたとしよう。それでもそれを支持する若い人たちの政治態度は、かつて自民党を支持してきた農村保守基盤と何ら変わらないのである。共通するのは支持政党への「甘さ」「ゆるさ」である。

かつての農村保守層の政治への甘さがどれだけ日本の政治をダメにしてきたか。支持政党には支持しているが故に必要に応じて苦言を呈す。これが有権者に求められる政治への距離感ではないか?

「馬脚を顕した小泉支持者」(@2/2付)

#引用文で言及の「小泉支持者は何処に?姿の見えないサイレントマジョリティー」では、小泉総理を支持するblogを検索で見つけようとしても見つけられないことをもって「姿の見えない」とされていましたが、「小泉GJ」あたりで検索すればいくらでも見つかるわけですけれども。

頷くところが多いなぁと思いつつも小泉総理支持者の分析において違和感が残ります。というのも、「甘さ」「ゆるさ」は彼(女)らに対しては響くところがないとwebmasterは考えるからです。手がかりとしてkechackさんがおっしゃるところの「甘さ」「ゆるさ」が何に由来するのかを考えてみましょう。端的にそれを表現しているのが、かんべえさんの2/1付の次のテキストです。

〇いやー、BLT疑惑に談合が加わっちゃったんじゃ、野党の皆さんはお腹いっぱいでしょうが、変な食べ方しちゃダメですよ。効果的な市場監視策を考える前に、ライブドアショックを小泉さんのせいにするとか、マンション強度偽装の被害者救済を考える前に、ヒューザーと安倍さんの関係を追及するとか。そんなの「自民党クラシック」を喜ばせるだけじゃないですか。「BLT+D」の四点セットは、あくまでも敵失であって、野党が自分で用意した材料じゃないですからね。

かんべえの不規則発言2/2付(webmaster注:BLT疑惑とはBSE、Livedoor、耐震(Taishin)強度偽装のアクロニムです)

この「自民党クラシック」という分類そのものは、(かんべえさんの整理によれば)小泉総理が他の誰よりも熱心と思われる皇室典範改正について疑問符付きとはいえその指向に含まれていることに典型的に見られるように、ご自身にとっての合う合わないで選り分けたきらいがぬぐえません。しかしここで重要なのはそうした個別の是非ではなく、(以前書いたことの繰り返しで恐縮ですが)小泉総理を同志と見る枠組みです。

「自民党クラシック」でも中国や南北朝鮮でも抵抗勢力でも官僚でもゾンビ企業でもメディアでも仮想敵は人それぞれですが、とにかく何らかの強大な敵を想定し、その危険性がなかなか世に理解されない中、小泉総理はそれを汲み取って果敢に立ち向かう同志であるという枠組みがあるわけです。その戦いの重要性に比べれば「BLT疑惑」なんてものは取るに足らない瑣事に過ぎず、「支持しているが故に必要に応じて苦言を呈す」という姿勢は、善意にとっても事の軽重をわきまえない粗忽さの表れであり、悪意にとれば利敵行為以外の何物でもないということになります。

その意味でかつての自民党支持層と今の自民党支持層の姿勢に共通点を見出すkechackさんの指摘は正しく、自民党がいくらだらしなくたって社会主義政権よりはましだという考えは上述の仮想敵に重なるわけです。しかし次のように言うことでもまた相通じるのでしょう。「それがどうした」と。

[economy]議長交代にまつわるエトセトラ・追補

昨日の続きです。

「ロバート・シラー先生の「Is Bernanke Ready?」」(@Economics, Technology & Media2/2付)
バーナンキが自身の研究成果に拘泥して金融政策を過つ危険性への警鐘ですが、その根拠は次のようなものです。

大恐慌に対するバーナンキ氏の優れた研究は、彼が次の景気後退、あるいは不況を阻止できるということを意味しない。なぜなら、デフレを止めても全ての問題を解決することはできないからだ。結局のところ米国は1933年に金本位制を離脱し、1934年には金利を1.5%に下げ(ちょっとしたエピソードを除いては)デフレを終結させたが、失業率が安定して15%を下回るには1941年、第2次世界大戦の勃発を待たねばならなかった。

バーナンキ自身は1937年の準備率引上げなかりせば、と応対するのでしょうけれど、にしてもかようなやりとりが行われ得る彼の国のうらやましきことといったら・・・。
「ロバート・バロー、緑爺さんを語る(ついでに日銀についても少し)。」(@梶ピエールのカリフォルニア日記。2/2付)
kaikajiさんご自身で昨日言及のあったバローによるグリーンスパン評のご紹介です。グリーンスパンはテイラールールに基づく政策運営を行いそれほど裁量的にふるまっていなかった、バーナンキはそれを発展的に継承してインフレターゲティングを導入せよという趣旨とwebmaseterは理解しました。
「ルーカス対バーナンキ(若いバージョン)」(@Economics Lovers Live2/2付)
こちらもバローによる若き日のバーナンキとルーカスのエピソードを田中先生が発掘されています。セミナーの最中にルーカスに退席されながら最後まで平然とやり遂げた上で、「ボブはどうかしたの?」(webmaster注:ボブはロバート(=ルーカスのギヴンネイム)の愛称)とこともなげに言うバーナンキが素敵です(笑)。

#これらは昨日のエントリにも追加いたします。

本日のツッコミ(全14件) [ツッコミを入れる]

Before...

bewaad [>akiraさん 例えば昔から朝日のトーンは変わっていないわけで、にもかかわらず朝日的価値観がマジョリティになること..]

BUNTEN [◆ bewaad (2006-02-04 03:18)さん http://bewaad.com/20060203..]

bewaad [>BUNTENさん 中曽根総理時代の300議席はそれまでの自民党にはなかった大勝利で、やはり彼が小泉総理同様に風を捉..]


2006-02-04

[politics]普及啓蒙活動の厳しい現実

tockriさんのお言葉はまことに当を得たものだと思うのですが、リフレ政策を語るみのもんたを想像できないのも悲しい現実(笑)ではあります。

[economy]議長交代にまつわるエトセトラ・追補その2

一昨日昨日の続きです。

「さよなら、緑爺。」(@svnseeds’ ghoti!2/1付)
昨日収録すべきところ忘れてしまいごめんなさい。実はグリーンスパンはインフレターゲティングを導入済みだったという衝撃の分析結果が(笑)! ところでご存知の方にとっては何をいまさらなのでしょうけれど、"ghoti"って「フィッシュ」って発音するんですねぇ(と[[スティーブン・ピンカー「言語を生みだす本能」|http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140017406/]]を今ごろ読んでいる途中で知りました)。
「今日の緑爺さんとケチャップ皇帝(終)」(@梶ピエールのカリフォルニア日記。2/3付)
kaikajiさん三部作、堂々の完結です。ニューヨークタイムズとウォールストリートジャーナル両紙による議長交代報道を総括されています。

#これらは一昨日のエントリにも追加いたします。

本日のツッコミ(全22件) [ツッコミを入れる]

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2006-02-05

[economy]稲葉振一郎、本田由紀、若田部昌澄「そんなにいるわけない! ニート『85万人』の大嘘」@諸君!2006年3月号pp168-179

すでに稲葉先生ご自身田中先生のびたさんが取り上げていらっしゃいましてwebmasterが改めて取り上げるのには今更感が漂うわけですが(笑)、やはり総合誌にきちんとした経済学に基づくニート論が掲載されたことの意義は大きいといえましょう。本記事でも言及されているようにこれまでの活字メディアでは田中先生(SAPIO2005年11月22日号など)の奮闘が目立ったわけですが、このように多くの人の目に触れる機会ができることは大歓迎です。

この鼎談企画に関しては、ニートに関する論客として注目を集めている本田先生に対して経済学者の若田部先生、そして両者の橋渡しとなる稲葉先生という人選がまた絶妙で、編集者の目に感謝したい気持ちでいっぱいです。それに表紙に押し込んでくれたことも。

この次を展望するなら、ニートという言葉の危険性やそのイデオローグたる玄田先生、そしてそれを煽る政府だけでなく、それを欲してしまう社会にも切り込んでいただければと思います。対象は半ば重なり半ばずれつつも、フリーターや引きこもり、パラサイトシングルといった言葉がこれまで同様に使われてきていて、仮にニートという言葉がすたれてもそうした社会的欲求がある限り同種の言葉が新たに出てくることでしょう(「待ち組」とか)。

その意味で玄田先生は単なる人形に過ぎず、そうした欲求を抱く社会及びその欲求を満たしてさらに煽り立てる風潮‐その頂点にいるのは小泉総理といわざるを得ないのですが‐こそが人形遣いと考えられます。ある人形が退場しても、新たな人形が喝采を浴びるようではむなしいですよね?

ところでwebmasterの知り合いがカルスタ的な立場から玄田先生を難じておりまして、彼が当事者でないにもかかわらず自分にとって都合のいいように部分的な代弁をする一方、そのように新たに名づけてしまうことの副作用‐典型的には差別の胚胎‐にあまりに不用意である(当事者であるなら自ら引き受けざるを得ませんが、それからは免れていますし)と言っています。カルスタは全くといっていいほど知らないのですが、これってどうなんでしょう?>稲葉先生

[politics][economy]杉村太蔵議員を見直しました

ニートやフリーターが近年急増した原因は単に景気が悪かったからというのは乱暴でしょうか。
過去4〜5年の僕たち若い世代の雇用環境は最悪でしたよ。
僕も22歳の頃、就職活動しましたけどね、ことごとく第一次試験で門前払いでしたよ。どこへ行っても、何をしゃべっても、まったく相手にされないわけですよ。
本当にね、超就職氷河期でしたからね。

まるでニートやフリーターをこの国のお荷物のような言い方をする人がいますがね、
杉村太蔵はそういうことを言う人間を絶対に許さない。

就職したくても出来なかった時代がつい最近まであったではないですか。
これも景気がよくなって、経営者の方に
「よし、会社の経営も不景気から脱して、ようやく波に乗り出したから、若い人間でも採用して、ここらで大きく勝負に出るか!」となっていただければ、政府がとやかく言わなくても自然にフリーター問題は解消されていくと思いますね。

これだけ極寒悪寒の若年者雇用環境は長い日本経済の歴史でも経験したことがなかったんですから。
それは異常現象も起きるという話ですよ。
ニートやフリーターを生み出した原因は何か?と聞かれたら、杉村太蔵は迷わずこう答えます。

「日本経済が不景気だったからです」
とね。

「格差社会について。」(@杉村太蔵 ブログ1/31付)

正直申し上げるならwebmasterは杉村議員のことを評価していなかったわけですが、ごめんなさい。非を認めて謝罪いたします。ここで引用させていただいた議員のお考えには全面的に賛成です。

しかしながら、こうした考えを持つということは、杉村議員が誠実であろうとするならつらい道のりを暗示していると思います。例えば上記引用部の前は次のようなテキストです。

野党は言いますね。
小泉改革が格差社会を生んだと。
「ニートやフリーターが増えるのも小泉改革の責任だ!」って。

「えっ、マジかよ?何言っているんだ?」
と思わずにはいられないわけですよ。

郵便局が民営化されてニートが増えるんでしょうか?
道路公団が民営化されてフリーターが増えたというのでしょうか?
政府系金融機関の統廃合で若者が働く気力を失いますかね?
銀行の不良債権処理が進んで夢と希望を失った20代がどこにいますか?

はっきり申し上げてですね、そんなのまったく関係ないと思うわけですよ。

「格差社会について。」(@杉村太蔵 ブログ1/31付)

当サイトの読者にはご存知の方も多いと思いますが、かつて小泉総理は次のように語っていました。

また、景気刺激策と改革の問題については、私は「改革なくして成長なし」と言っている。景気の状況が悪いということから景気刺激策はどうかと心配する人がいるが、覚悟が必要である。「改革なくして成長なし」と決めたのであるから、改革を後回しにして景気刺激策を取ることはできない。改革せず景気が先だと言って、景気が回復したら、改革する意欲がなくなってしまう。「改革なくして成長なし」ということは、過去の10年の日本のやり方で分かっているはずである。だから、ある程度の低成長は覚悟して、「改革なくして成長なし」という方針通り選挙後もやっていこうと思っている。

内外記者会見@ジェノヴァ・サミット

野党のロジックが正しいかどうかはさておき、不景気を改革の原動力として歓迎したのは小泉総理その人であり、景気対策を罪悪視して議員が列挙するような改革に淫していたからこそ議員が指弾するような不景気が長期間放置されたわけです。まったく関係ないどころかおおありといわざるを得ません。

さらには「まるでニートやフリーターをこの国のお荷物のような言い方をする人がいますがね、/杉村太蔵はそういうことを言う人間を絶対に許さない」とのことですが、構造改革とはまさにそういった「お荷物のような言い方をする人」の思想であるわけです。上のエントリで紹介した「待ち組」という言葉にしても、お荷物を人間改造して使い物になるようにしようという発想の表れです。

以上のように杉村議員の現在の問題意識をつきつめていけば、それは小泉総理の否定に行き当たらざるを得ません。初心を枉げず誠実に対応しようとするならそれ以外の道はないとwebmasterは思いますが、何とか頑張っていただきたいと心から応援したいと思います。

[book]竹森先生の「世界デフレは三度来る」刊行(予定)!

徳保さんのご紹介です。4月ですか、待ち遠しいなぁ・・・。

本日のツッコミ(全215件) [ツッコミを入れる]

Before...

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2006-02-06

[comic]現在官僚系もふ・第40話

いつもながらではありますが、細かい部分のリアリティが感じられないのでネタが活きないのでしょう。たった一つのフィクションを引き立たせるためには、それ以外の部分を作りこまなければ。

今回でいえば、霞が関は組織で仕事をするわけですから、一番下っ端であるもふたちが勝手に業務内容を決定できるはずもありません。本件では担当主査が反対しているという設定なのですから、それをひっくり返して組織としての決定に持っていく部分が必要でしょう(そこの描写がまともかどうかというのはその次の話)。

また、外務省の係長が首を絞めたり胸倉をつかんだりしていますが、そういうカルチャーはないんだってば(笑)。そんなことをすればルール破りということで当人の評価が下がるのみならず、組織としても相手方に借りを作ることにもなりますのであり得ない話です。罵詈雑言やらペーパー破り(文字通り物理的に)、物を投げるといったことなら聞いたことがないわけではないのですが(笑)。

でネタの部分ですが、予算執行調査を持ってきたのは工夫を感じます。これまで査定時期でないのにと指摘してきたわけですが、そこはきちんと回避されています。ただ、行政の無駄をいうなら予算執行調査そのものが無駄ではないかという話もあったりします(笑)。会計検査や行政監察といった既存の類似機能があり、加えて財務省主計局には会計検査院や総務省行政評価局とは異なりそうした調査の手足となる専門職員が充実しているわけでもなければ、これまで積み重ねてきたノウハウも比較になりません(予算執行調査が始まったのは小泉内閣になってからです)。先ず隗より始めてみてはいかがかと(笑)。


2006-02-07

[notice]新カテゴリ"glossary"開始

かねてより文が長いとのご批判をいただいておりますが、その一因に語句の説明を途中にはさむことがあるのかな、と考えました。そこで、そうした説明については独立したエントリをたてることとし、"glossary"カテゴリにまとめることとしました。これについてのご意見などございましたらどんどんお寄せください。

[notice]再びサーバ引越し

現在お世話になっているvps7さんが2月でサービス停止ということで、引越し先を探さなくてはいけません。webmaster自身でも探しますが、急な話ですのでもし次の条件に当てはまるレンタルサーバをご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教示いただければ幸いです。

  • 転送量制限が最低でも月50GB、できれば月100GB以上。
  • rubyがプリインストール、ないしはインストール可能。
  • whois情報につきレジストラの名義代行を許容。
  • 価格はできれば月5,000円上限で考えたいのですが、ざっと見たところそれでは選択肢が少ないようですので、月10,000円までは候補としたいと思います。
  • 共用でもVPSでも専用でもいいのですが、共用は転送量で、専用は価格で無理があり、事実上VPSしか選択肢はないのかな、という気が。

[economy]中国発デフレ擁護論へのリジョインダー(上)

以前円高と中国発デフレ論との整合性を問うたのですが、それに対して反論したのにリアクションがないのは卑怯だとのご指摘がまさくにさんからありましたのでリジョインダーを。

仮説:「低価格輸入品(主として中国)はデフレ要因として影響がある」
とすると、
(1)円安になれば物価はすぐ上昇するはずだろ
(2)中国からの輸入が多い米国も(日本同様)デフレになるはずだろ
(3)中国から輸入してる国で日本以外にデフレになってないだろ

見かけた意見はこれら(1)〜(3)があったのだが、これらを全て否定的と考える為に仮説が否定され、その結果「低価格輸入品はデフレ要因でない」という結論を出しているのだろうと勝手ながら推測した。そこで、デフレ発生自体は基本的に複合要因であること、

(1)については、別に最近でなくとも為替が円安となっていた時期はあり、為替変動の輸入価格上昇分はULCの低下等他の要因によって吸収されたのではないか、と書いた。
(2)については、耐久消費財の価格下落はあったが、医療・教育等のサービス価格の下落がないために米国ではCPI のマイナスとはなっていなかった、と書いた。
(3)については、台湾・シンガポール等日本以外にもデフレは見られた、と書いた。

「反論再び」(@いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」2/4付)(webmaster注:丸付き数字は括弧付き数字に置換しました)

(1)と(2)については反論になっていないと考えますので簡単に。(1)ですが、輸入物価に国内物価が大いに左右されるとするなら円高の影響を受けないことの説明がつかないはずということですので、輸入物価に国内物価がそれほどは影響されないとのご主張は、中国発デフレ論への反論になりこそすれ反中国発デフレ論の反論にはなりません。

一歩進めて輸入物価の下落と上昇では影響が非対称であるということであれば形式的には反論となり得ますが、そうであるならなぜ非対称かという点を論じていただく必要があるでしょう。先回りしておきますと、中国からの輸入増加以上に輸入物価の下落をもたらしたプラザ合意後の円高(1985年8月:193.4→1986年8月:104.9。ちなみに90年代の最大幅の下降トレンドは1990年12月:133.7→1995年6月:88.3ですし、これも円高の影響が大きい(戦後最高値79.75円/ドルは1995年4月)といえます)によってはデフレになりませんでした、という反例を挙げておきます。

(2)ですが、財・サービスの価格が全体として下がっていくことがデフレなのですから、ある財の価格が下がっても他が下がらなかったというのはデフレの定義の裏返しに他ならず、要すればトートロジーです。わかりやすく言い換えるなら、アメリカはデフレになりませんでした、というのもデフレでなかったからですということに等しいわけで、これをもって反論とおっしゃられても困ってしまいます。

#念のため申し上げますが、以上は経済学の話ではなく理屈の噛み合い方の話です。

残る(3)ですが、2年以上物価下落が続いたといえる香港、シンガポールと台湾について考えてみましょう。香港とシンガポールについては要因が明らかで、香港ドル・シンガポールドル高政策が原因です。なぜかの説明については、読者の方にとっては先刻ご承知かもしれませんがマンデルのトリレンマ(次のエントリ参照)で尽きています。

香港のインターバンクオーバーナイト金利の推移を見てみると、90年代半ばから4〜6%程度の範囲内での動きにとどまっています。日本のようにゼロ金利で非伝統的手法がどうのこうのと議論するまでもなく、大いに金融緩和の余地があるわけです。にもかかわらず緩和をしていないのですからデフレになっても当然なのですが、その理由は香港ドルはアメリカドルにペッグしていることに求められます。為替レイトを守るために金利を下げることができないという制約がデフレをもたらしたわけです。

シンガポールは金利でなく為替レイトを金融政策のオペレーション対象にしていますが、その推移(対アメリカドル)を見れば97年のアジア通貨危機に当たって大幅に緩和して以降、98年からはほぼ1.7シンガポールドル/アメリカドルを中心とした狭いレンジでの操作に留まっています。これまた香港と同様為替レイトの安定のために金融政策を犠牲にしたが故のデフレと言えましょう。

#逆に言えば、自然体での為替レイトが逆側に振れ為替レイトの維持に金融緩和効果が生じたからこそデフレから脱却できたと考えられます。

残る台湾ですが、変動相場制ですから香港やシンガポールのようなことはないはずです。ですが、1999年から2000年にかけてはどうも暗黙のペッグ、日本流に言うなら台湾ドル高シンドロームを感じさせます。というのも、為替レイトを見るにデフレ気味の中台湾ドル高が進みオーバーナイトコールレイトもまたほぼ横ばい(99年後半はむしろ引締め気味)だからです。つまり、本来為替相場の安定を捨てたことにより自由になったはずの金融政策について、為替相場を気にして手を縛ってしまった可能性が高いといえます。

他方で2001年末からのデフレ局面においては、金融も緩和され、台湾ドル安に動いているのでそう簡単には問屋が卸しません。というわけで次回に持ち越してさらに分析してみます。

[economy][glossary]マンデルのトリレンマ(ないしは国際金融のトリレンマ)

マンデルとはノーベル経済学賞受賞者のロバート・マンデルのことです。トリレンマとは鼎立が不可能であることで、両立不可能なものがジレンマであるのと同じ単語の組み立てです(ジ=2、トリ=3。化学の授業を思い出していただければ(「ジ」エチルエーテル、「トリ」ニトロトルエンなど))。

ここで鼎立が不可能とされているのは次の3つです。

  • 安定的な為替相場
  • 自由な金融政策
  • 自由なクロスボーダー資本取引

例えば安定的な為替相場を維持しようとする場合、外為取引によりレイトが変動することになりますので、レイトが変動しないよう価格を調整するか、売買自体を制限する必要があります。金融取引における価格調整とは金利の調整に他ならず、前者を選べば金融政策が制限されます。例えば為替相場において自国通貨が上昇基調にあるときにそれを抑制しようとすれば、金利を下げる必要があるので金融政策としては緩和したくなくても緩和せざるを得ません。

後者を選べばクロスボーダー(海外との)資本取引が制限されます。先の例に若干手を入れれば、自国通貨が上昇基調にあるけれども金融政策としては現状維持(ないし引締め)を選択するなら、そもそも自国通貨買いをできないようにしてしまえばよいということです。

では自由な金融政策と自由なクロスボーダー資本取引のどちらも達成したい場合にはどうなるでしょう。自由な価格で自由に売買が成立するわけですから、その結果である為替レイトはいかんともしがたく、何らかの水準で安定させようというのは無理な相談ということになります。

以上のように、前掲の3つの政策を同時に達成することはできず、何か1つは諦めなければならないことを「マンデルのトリレンマ」といいます。

[misc]ひいきの引き倒しでしょうか、船曳先生。

「知の技法」の企画で名をはせた船曳建夫・東京大学教授のゼミに堀江容疑者の大学時代所属していたことはメディアでも報道され、船曳先生もこれまで関連するコメントを発してきましたが、今般の堀江容疑者逮捕に当たってのコメントは次のようなものだとのことです。

船曳教授は事件の時代的背景について「社会構造の変化」を挙げる。

「一九七〇年代の学生運動の後、若者は上の世代に取り込まれた。年寄りに情報を握られ、社会に影響を与えられなくなった若者が、インターネットの普及で三十年ぶりに対抗できるようになったのが現代だ」

事件後、ゼミの学生たちは「いやーなものを感じる」と話しているという。船曳教授は「堀江君を自分たちと同じ世代と感じる多くの若者は、今回の事件に上の世代からの攻撃、悪意を感じている」と分析する。

「社会は若い世代が築くものだが、年寄りが知恵や経験を伝えていく。世代間で対立するのではなく、年寄りは若者に期待し、若者は年寄りに敬意を持たないと社会は接続が切れて脱輪する。三十年ぶりの若者の活躍の兆しはうれしい。だからこそ、今回の事件で妙な揺り戻しが起きないかが心配だ」

東京「堀江君は偽善に敏感、でも悪には…/野心あった教え子」

そもそも団塊世代には堀江容疑者支持が多いとの話もある(一次ソースが見つかりませんでしたので、静岡オンライン及びDia Fashion Planningを二次ソースとして紹介いたします。ま、船曳先生ご自身がそうですが)のですが、それをさておくとしてもあまりにも乱暴な世代間闘争観ではないかと。だいたい若者が30年ぶりに年寄りに対抗って、ご自身と堀江容疑者への近視眼的評価(船曳先生は57歳、30年を差し引けばほぼ堀江容疑者(33歳)の世代に重なります)にしか見えないのですが。

「知の技法」が泣きやしませんか?

[government]社会人基礎力!

本田先生が喜んで食いつきそうな気がするのはwebmasterだけでしょうか(笑)。

で、「社会人基礎力」というのはいったいなんなんだ、ということですが、この調査結果自体はまだ経済産業省ホームページには掲載されていないようです。で、公開されている研究会の議事要旨をみると、とりあえずは「チームで働く力」「前に踏み出す力」「考え抜く力」という3つに整理されていて、これはこれで要領のよいまとめだろうとは思うのですが、案の定というべきか、実務家があれこれ言えば言うほど、あれも必要これも必要という議論になって、結局はなんでもかんでもすべてが含まれてしまうような雲行きになっているようです。考えてみれば当然のことのように思います。

(略)

結局のところこの手の研究会や実態調査というのは経済産業省の仕事づくりという側面はあるわけで、またぞろ企業や学校などに手出し口出しする材料をつくっているというのが実態ではないでしょうか。厚生労働省が専門能力の認定制度のようなものを作って一生懸命運用、普及に努めていますが、企業から役立っているという声はあまり聞こえてきません。そこで経済産業省としては「社会人基礎力」に目をつけたのでしょうが、これまた格別上手くいくとは思えないような…企業が求める「基礎力」なるもの、けっこう各企業に共通な、一般的な部分もあるとは思うのですが、それにしても企業に特殊的な要素というのもかなりあるのではないかと思うわけで。

とにかく、ここまで熱心にやるのであれば、まずは経済産業省ご自身が、この「社会人基礎力」なるものに100%従って採用を行っていただきたいものだと思います。それでうまくいくということであれば、あるいは民間も追随するかもしれません。

「社会人基礎力」(@吐息の日々〜労働日誌〜2/6付)

いかにも経産省官僚が好きそうなテーマではありますが、そういうものを税金使ってやるなよなぁと申し上げたいです。コンサルにでも転身した後でそういうのが好きなクライアントを集めてやってくれと。

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2006-02-08

[misc]秋篠宮文仁親王妃紀子殿下ご懐妊

・・・やっぱり文仁親王殿下におかれては皇太子殿下に含むところがあったのだなぁと。

これではわけがわからないでしょうからきちんと説明しましょう。以前webmasterは次のようなことを書きました

最近の秋篠宮殿下のコメントは、天皇家の歴史より皇太子妃殿下という一人の女性を選んだ皇太子殿下への割り切れない思い故なのだろう。「王冠を捨てた世紀の恋」どころか、「皇統を捨てた千年紀の恋」であるからして、波紋が起こるのも当たり前。秋篠宮家に男子が産まれ、その男子が男系皇統を継ぐこととなるのが、皇太子殿下・皇太子妃殿下・秋篠宮殿下の3人にとってもっとも幸せな未来だとは思うが。

「天皇家の歴史より皇太子妃殿下という一人の女性を選んだ皇太子殿下」「皇統を捨てた千年紀の恋」というのはwebmasterの勘繰りですが、おそらく皇太子殿下はこれ以上子供を作る気はないと内々で言明されたのだと考えています。というのもそれだけ皇太子殿下が妃殿下を愛していらっしゃって、嫡男をぜひというプレッシャーに対して毅然と対応したのではないかと。それでは父系皇統が絶えてしまいますと言われて、その因習のせいで妃殿下が苦しんでいるのだ、そんなもの捨て去ってしまえばいいのだとぐらいは返してもおかしくないでしょう。

他方で文仁親王殿下はこの皇太子殿下の「父系皇統=因習」観に真っ向から反対なのでしょうけれど、悲しいかな口をさしはさむ余地がありません。皇統のあり方については天皇家の家督者が頭を悩ませるもので(天皇家内部には原則としてそれに反するプロトコルがありません(両統迭立から南北朝の頃など例外はありますが))、皇太子殿下は将来その適格者になりますが、文仁親王殿下は基本的にはその座に着くことが見込まれないからです。だからこそこだわらざるを得ないのでしょうけれども。

#今上陛下もおそらくは「父系皇統=因習」観に反対だと察しますが、皇太子殿下からすれば時が味方=代替わりを待てばよく、他方今上陛下にはそれを能動的に止める術はありません。

ただ皇太子殿下にしてもあくまで妃殿下大事ゆえのことですから、積極的に父系皇統を断絶しようとはなさろうとしていらっしゃらない、つまりは皇太子妃殿下へのプレッシャーがない形で父系皇統が維持されるのであればそれはかまわないとお考えでしょう。文仁親王殿下にとって唯一立ち向かう手段はこの部分に切り込むより他なく、つまりは父系皇統を維持し得る男子をもうけることでのみご自身のお考えを守ることができるわけです。

おそらくこうした天皇家内部での葛藤が2004年から2005年にかけて最高潮に達し、上述の皇太子殿下による言明を受けて文仁親王殿下が子作りを決意された結果が今般のご懐妊ではないかとwebmasterは思います。そうでなくては佳子内親王殿下のご誕生から10年以上の間をあけ、紀子殿下も40歳に届かんとするこの時期に避妊もせずセックスする合理的理由がありません。酒に酔った勢いで久しぶりにむらむらっと来てやったらできちゃった、なんて話もwebmasterの周りで聞かないわけではありませんが、そんな事情であるはずもなく。

天皇という制度そのもの、今日的話題としては皇室典範改正騒動についてはどうでもよく、憲法の規定どおり国民統合の象徴として大多数のコンセンサスが得られる形で存続するならその内容は何でもいいと個人的には思っているwebmasterではありますが、天皇家の方々への尊敬の念は持っておりまして、男子生誕が待っていて欲しいと、それによる天皇家の融和が図られて欲しいと切に願っております。

本日のツッコミ(全1973件) [ツッコミを入れる]

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2006-02-09

[economy][government]平成18年第2回経済財政諮問会議

普段は一国のマクロ経済政策をつかさどっているとは思わない議論が飛び交う経済財政諮問会議ですが(笑)、メディアでも報じられたとおり標記会合においては経済成長率と長期金利の関係について珍しく求められるレベルに見合った議論がなされました。ではその紹介を、というのは既にドラめもんさんが2/8に行っていらっしゃいますが、ドラめもんさんがお取り上げにならなかった部分に一風変わったものが散見されます。金利金利とこだわり続ける財務大臣や税収増に重要なのは名目成長率より実質成長率だとのたまう中央銀行総裁も面白いのですが、webmaster自身にとっては何より竹中大臣の発言がつぼにはまったので、そこからご紹介を。

大人気なし

(竹中議員) (略)

少し長くなって恐縮だが、あと2、3分だけ、名目成長率と名目金利の議論が混乱しているように思うので、ぜひ整理をさせていただきたい。

この問題に関して、世間の関心は大変高まっているわけだが、専門的な知識を欠いた混乱した議論が、とりわけジャーナリズムで見られるのが大変気になる。

例えば、先般の毎日新聞の社説だが、「名目金利は名目成長率にインフレ率を足したものである」と書いてある。無茶苦茶な議論だ。(以下略)

平成18年第2回経済財政諮問会議議事要旨

竹中大臣の怒りももっともなのですが、具体的に毎日新聞と名指ししているのは議事要旨に残ることを計算に入れての意図的な発言なのだろうなぁと。実に大人気なくてwebmasterはこういうの大好きです(笑)。ちなみに「先般の毎日新聞の社説」とは1/16のもので、該当部分は次のとおりです。

財政再建の手法を巡り、長期国債などの利回りである長期金利と名目成長率をどのように見通すか、政府内で論争が起きている。

昨年9月まで経済財政諮問会議の担当大臣だった竹中平蔵総務相は10年代初頭の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化を確実にするためにも、名目成長率が長期金利を上回る経済運営をしていくことを主張している。それに対して、与謝野馨経済財政・金融担当相は名目成長率が長期金利を上回るのは例外的との論を展開している。諮問会議の民間議員である吉川洋東京大教授も経済学者の立場から、与謝野氏に近い意見を表明している。

(略)

長期の趨勢(すうせい)でみれば、長期金利は名目成長率にインフレ率が上乗せされた水準にある。その限りでは、物価上昇がプラスである経済では長期金利のほうが名目成長率よりも高くなる。ただ、当初見通しに比べて、実際の成長率が高くなる傾向が強かった高度経済成長期などには、名目成長率が長期金利を上回る局面があった。竹中氏は昨年12月26日の諮問会議で、基礎的財政収支の黒字化に向けて、こうした時期を前提に議論を進めてきたことを明らかにしている。

毎日「金利と成長率 意図的な数字操作は邪道だ」(1/16付社説)(webmaster注:強調はwebmasterによります)

一目瞭然でおかしさはご賢察いただけるかと思いますが、一応解説しておきます。

  • 長期(名目)金利=名目成長率+インフレ率

両辺の名目を実質に変換し(名目=実質+インフレ率)整理すると次のような式に落ち着きます。

  • 長期実質金利=実質成長率+インフレ率

両辺から実質成長率を差し引いてインフレ率の計算式として表すと次のようになります。

  • インフレ率=長期実質金利−実質成長率

ということで・・・。

204: 銅鑼衣紋   2006/01/19(Thu) 00:14 [ va4qsJNk0c ]

(略)定常状態で実質金利と実質成長率が一定であればインフレ率は実物変数だけで決まることになる・・・

毎日新聞の論説委員はノーベル経済学賞でも取るつもりか???イグがつくだろうがw

いちご経済板「経済ニュース 6」スレ・レス204

自業自得

(竹中議員) 資料の説明をする前に、事務局に1点お願いする。

今回、大変重要な問題について資料が出されたのだが、これが届けられたのが昨日の深夜で、私たちが見たのが今日の午前中である。私たちは全員予算委員会に出席しているわけで、私はこれを予算委員会の合間に見て、自分でメモを作って、それで資料を用意した。要するに、諮問会議というのは、総理を中心に閣僚が民間議員と国の将来を議論する場所であるから、それがほとんど準備できないような形で資料が回ってくるということは、やはり事務局に責任があると思う。事務局は今後しっかり対応していただきたい。

(与謝野議員) 今日で議論がおしまいというものでなく、これからも議論していくものである。我々も一生懸命作って、ようやく昨日間に合った。

(竹中議員) 与謝野議員がおっしゃるように今後大事な議論が続いていくと思う。今後これでは困るということを申し上げている。我々、国会でなかなか時間が割けない中でのことなので、せめて前日の夕方か午後には資料を頂けるようにしていただきたい、そのことを事務局にお願いしたい。

(与謝野議員) わかりました。

(小泉議長) それは当然だ。2、3日前に渡すぐらいにすべき。間に合わなければ諮問会議を延期すればいいのだから。

平成18年第2回経済財政諮問会議議事要旨

これまた竹中大臣のご指摘はしごくごもっともなのですが、総理が2、3日前と言っているのに竹中大臣は前日の夕方ないしそれ以前の午後と随分控えめです。諮問会議での議論に備えてきちんと準備をするというなら、総理のおっしゃるとおりにした方がいいに決まっています。ではなぜ竹中大臣は小泉総理のように2、3日前に出せと求めないのでしょうか。

「小泉総理より要求水準が低いから?」

私生活でどうかは存じませんが、これまで小泉構造改革の参謀兼前線司令官として奮闘してきた姿からはそのような甘さは感じられません。

「与謝野大臣の前任だったから、事務局が2、3日前に資料を完成させることの難しさを知っているから?」

webmasterの経験則からすれば、審議会の資料を2日前に完成させるのは会合が週一回までならなんとかなります。諮問会議の場合総理にまで説明するでしょうからその分手間もかかるでしょうけれど、でも週一回の頻度で諮問会議を開催することなどめったにありません。

「やろうと思えばできるかもしれないけど、大変でしょ? 竹中大臣から見れば事務局は元部下なのだし、あまり厳しいことは・・・」

ですからそんな甘い人じゃないと思いますよ。

「じゃあどういう理由なのさ」

直前になっていきなり資料を見せられても準備できず困る、もう少し前に見せて欲しいというのは、実は経済財政政策担当大臣に竹中大臣が就任して以後、何度となく内閣府に各省庁から寄せられた要望でした。ところが霞が関を敵視する竹中大臣のこと、敵に手の内をさらして攻撃材料を与えるなど真っ平ごめんとばかりにはねつけ続けたのです。というか前日深夜って竹中大臣時代にもあったような記憶が。

このテーマについては竹中大臣に頑張って欲しいというのがwebmasterの政策スタンスから導かれる帰結であるはずなのですが、今まで他省庁がどんな苦労をしてきたかようやく思い知ったか、自分で掘った墓穴に自ら填っていい気味だ、ざまあみろ、との暗い喜びを禁じ得ません。ええ、webmasterは小人ですから(笑)。

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www.inesmergel.com [米ラスベガスで9日まで開かれた世界最大の家電見本市「国際家電ショー(CES)」では、ベンチャー企業の存在感が高まった..]

??ソ??競?淬??O-ZURI/???す????????Q??ACE/??ぶ??3.5???儻???????樸???????冦????/閲c??閲e??戯細Lure??oats Back Lash [ヴォルフスブルクでプレーしていたMFジュニオール・マランダが、交通事故で亡くなった。20歳だった。ドイツ『ビルト』な..]

select????????級?????GoLo MID??腑?猴級 ??????????????????冦????ぶ??冦?ぃ??c?????輟?????????枡?℃枡??http://www.diginars.com/ikigolf-136190.html [【AFP=時事】プレーヤー2人に限定したポーカーの「テキサス・ホールデム(Texas hold'em)」で、理論上絶..]


2006-02-10

[politics][government]公共事業反対派の論理

中村宗悦先生が山田和「瀑流」の書評の中で現代の公共事業について次のような指摘をなされています。

現今の長良川河口堰問題や有明海諌早湾干拓問題を見ても、そこにあるのはなし崩し的な既成事実の積み重ねとそれを擁護する官の論理だけである。「原始産業」と言われ、近代化のお荷物と言われた産業の悲劇をわれわれは今なお繰り返しているのではなかろうか。

「山田和『瀑流』(文藝春秋社,2002年1月)」(@historical amnesia2/8付)

長良川河口堰にしても諫早湾干拓にしても、根強い反対運動があるのは事実です。しかし、推進側のみが「なし崩し的な既成事実の積み重ねとそれを擁護する官の論理」と難じられ、一読すれば反対側がまったき正義であるかのように誘導することに問題はないのでしょうか。

例えば長良川河口堰については、建設省(当時)担当者と朝日新聞論説主幹との往復書簡を白眉とする国土交通省のまとめページがあります。また、諫早湾干拓については同様の推進派・反対派との間での直接のやりとりは見つけられませんでしたが、安井至先生のページにて三和さんによる両者の対立する意見の丁寧な対比が紹介されています

これらを見てわかるのは、そのような善悪二元論に基づく単純な絵姿では現実はまったくないということです。両者に共通する洪水の防止は無論のこと、また諫早湾干拓による農地造成にしても、事業開始当初は無論のこと現在においても、別に土建屋を潤すために政府側が必要性をでっち上げているわけではなく、得られる便益とそれにより失われるものに対する評価の差というべきでしょう。

仮に成功した公共事業があり推進した者のみが誉めそやされているような場合、それに反対した者が自分の財産等に固執したエゴイストと断じられているとすれば、一方的な見方であるといわざるを得ないでしょう。それと同じように、反対する意見がメディアにおいて多数派である事業において推進側を官の論理と断ずるのはやはり一方的な見方でしょう。

当然ながら推進者がいわゆる官ないしそこから便宜を受けている者のみから構成されているはずもなく、現地の「民」においても推進する者はいらっしゃいます。そうした事情に目を配ることなく官の論理とラベリングするのは、小泉構造改革、ひいてはその源流ともいえる先生の研究対象の1つである戦前の清算主義にも相通じる部分、いわば官の論理と対置されるべき反対派の論理でしかないのではないでしょうか。

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ダイワ (DAIWA) ファントムNT (PHANTOM NT) 54UL / 本格的ネイティブトラウト専用モデル [OT] [2014-2015年次日本自動車殿堂カーオブザイヤー、2015年次RJCカーオブザイヤー、二つの栄冠を手にした車。さ..]

bunion.prukaz-enb.com/drogue/hikers.html [読売新聞社が民主党代表選(18日投開票)に向けて実施した党所属国会議員132人の動向調査で、細野豪志元幹事長、岡田克..]

サイクルジャージ アニメ [a long way, we are now figured out how 3 form within iPhon..]


2006-02-11

[economy]中国発デフレ擁護論へのリジョインダー(下)

上編を書いた後下編の仕込みをしている間にまさくにさんからご回答をいただき、前回の積み残しは時期を失してしまった感がありますが、簡単に積み残しを処理した後、ご回答について触れたいと思います。

テイラールール(次エントリ参照)の算式によりあるべきオペ金利を求め、それと実際のオペ金利との差を見てみます。テイラールールでは目標インフレ率を置きますが、とりあえず2%としておきます。また、潜在実質GDP成長率を求める必要がありますが、第一生命経済研究所の推計を用いて4%とし、これを均衡実質金利と仮定します。インフレ率は各月のCPIの対前年同期増減を単純平均、(実質)GDPギャップは2001年から4%成長を続けたと仮定した場合の実質GDP(潜在実質GDPとここでは呼んでおきます)と実際の実質GDPの差の潜在実質GDPに対する比率、実際のオペ金利は各月のインターバンクコールレイトの加重平均値を単純平均して得ました。

 インフレ率(CPI, a)GDPギャップ (b)あるべきオペ金利 (c=4+0.5x(a-2)+0.5xb)実際のオペ金利 (d)金利格差 (c-d)
2001-Q10.58▲3.261.664.51▲2.85
2001-Q20.02▲6.84▲0.414.05▲4.47
2001-Q30.01▲8.30▲1.143.46▲4.60
2001-Q4▲0.63▲5.270.052.53▲2.48
2002-Q1▲0.10▲5.740.082.28▲2.20
2002-Q20.02▲6.62▲0.302.18▲2.49
2002-Q3▲0.21▲6.47▲0.341.95▲2.29
2002-Q4▲0.52▲4.050.721.78▲1.07
2003-Q1▲0.21▲6.30▲0.261.25▲1.51
2003-Q2▲0.11▲10.11▲2.111.18▲3.29
2003-Q3▲0.59▲6.33▲0.461.02▲1.49
2003-Q4▲0.19▲2.281.761.020.74
2004-Q10.51▲3.041.740.990.74
2004-Q21.19▲5.760.720.99▲0.27
2004-Q32.87▲4.971.951.050.90
2004-Q41.85▲3.672.091.140.94

#ソース:中華民國統計資訊網(CPI、実質GDP)、中央銀行(インターバンクコールレイト)。なお、裏が取れるようwebmasterが計算した部分であるGDPギャップに関する原計数等をこのエントリの最後に掲げておきます。

さて、金利格差が正であれば緩和気味、負であれば引締め気味ということになりますが、2001年の緩和の遅れがデフレの原因であると言って差し支えないでしょう。その後も不十分な緩和でなかなかデフレを脱せずにいましたが、2003年第4四半期に至って経済成長によるGDPギャップの縮小で緩和基調に転じデフレを脱却した様子がよくわかります。つまり21世紀に入ってからの台湾のデフレもまた金融政策の失敗によるものと考えられます。

続いてまさくにさんのご回答についてです。前回webmasterはまさくにさんの理屈では輸入物価の上下動について上昇は反映されないけれども下降は反映されるという非対称性を証明しないと中国発デフレ論と昨今の円安下での物価変動を整合的に説明できないとしました。これについては、おそらく次の部分でご回答いただいたものと理解しています。

為替変動の影響によって、これが物価に即反映されてるかどうかも不明ですけれども、一応92〜97年初め頃までは為替の動きとやや似ています。物価の下落インパクトがどれくらいあったのか不明ですけれども。輸入品に関して一般企業の意見としてよく聞きがちなのは、「円高になれば消費者の価格値下げ圧力(期待)は強まる」(特に出典は示しませんが、一般によく聞くと思います)ということですね。これは価格設定側である企業の考え・立場を表していると思います。逆に円安局面では値上げするのが普通と(少なくとも上昇分を転嫁するのが経済学的な考え方?であれば一般的かと)思いますが、何故か「消費者に値上げを受け入れてもらうのが中々難しい」という風に考えるのだろう、と思います。これがいつ頃からそういう傾向になってきたのか、ということは不明ですが。これは為替変動ばかりではなく、商品相場の影響での価格変動などもちょっと似ていて、その上昇分は消費者物価に反映されているかと言うと、必ずしもそうではないと考えています。

「リジョインダーへの回答」(@いい国作ろう!「怒りのぶろぐ」2/9付)

これに対する反論としては、前回も書きましたがプラザ合意後の円高を反映した輸入物価下落(90年代のそれよりも急激かつ大幅なもの)があってもデフレにはならなかったことが挙げられます。輸入物価の上下動の一般物価に対する影響について非対称性を仮定するより、対称性、ないしは仮に非対称であってもその差は非常に小さいと考える方がこうした事実と整合的です。

今回の21世紀初頭の台湾、そして前回の香港、シンガポール、1990年代後半の台湾を見ても、いずれも金融政策の失敗を共有しています。90年代の日本もまたそうです。中国からの輸入が増加している国は多く見られてもデフレは多く見られず、金融政策の失敗が観察される国においてのみ生じていることからも、デフレの原因は中国からの輸入増ではなく金融政策の失敗であるとwebmasterは考えているのです。

#GDPギャップ推計の詳細は次のとおりです。なお、GDPギャップ推計には様々な手法があり、ここでwebmasterが行ったものは最も原始的と言えるものですので、より精緻に行った場合には異なる結果が出てくる可能性は大いにあります。といいますか、金融政策が実体経済に行き渡るタイムラグ(通常1年半から2年程度)を考えると、既述の金利格差変動がCPIに影響する期間が短すぎるように思いまして、GDPギャップを過大評価しているのではないかと不安だったりします(間違いの原因として考えられるのは、不況の影響で供給力が潜在実質GDP成長率ほどには伸びていない可能性を無視していることでしょう)。ただ、2001年の不十分極まりない緩和は間違いなく指摘できるはずですし、GDPギャップがもっと小さく2002年中にはテイラールールに照らして緩和に転じたと考えると、逆にうまくタイムラグにはまると思います。

 実質GDP(2001年基準) (a)実質GDP成長率(対前年同期)潜在実質GDP (b)GDPギャップ ((a-b)/b)
2000-Q12,469,5663.12--
2000-Q22,484,1645.29--
2000-Q32,560,4185.56--
2000-Q42,566,9114.29--
2001-Q12,484,5300.612,568,349▲3.26
2001-Q22,406,697▲3.122,583,531▲6.84
2001-Q32,441,929▲4.632,662,835▲8.30
2001-Q42,529,027▲1.482,669,587▲5.27
2002-Q12,517,8691.342,671,083▲5.74
2002-Q22,508,9764.252,686,872▲6.62
2002-Q32,590,2836.082,769,348▲6.47
2002-Q42,663,8435.332,776,371▲4.05
2003-Q12,602,8003.372,777,926▲6.30
2003-Q22,511,7250.112,794,347▲10.11
2003-Q32,697,8124.152,880,122▲6.33
2003-Q42,821,5235.922,887,426▲2.28
2004-Q12,801,3257.632,889,043▲3.04
2004-Q22,738,7289.042,906,121▲5.76
2004-Q32,846,5205.512,995,327▲4.97
2004-Q42,892,6182.523,002,923▲3.67

[economy][glossary]テイラールール

既に素晴らしい説明があるので、それを引用します。

22: ドラエモン  2002/11/16(Sat) 15:19

テイラールール

現在財務省次官で、本来はスタンフォード大学教授のジョン・テイラーが「発見」した連銀の政策ルール。連銀の政策手段はFF金利な訳だが、その変動は、失業率ギャップ(現実失業率と目標失業率の差)と、インフレ率ギャップ(現実インフレ率と目標インフレ率の差)の、加重平均(実際にはウェイトは0.5だから単なる平均)で驚くほど旨く説明できることが分かっている。

これが単なる見かけ上の経験則なのか、何らかの最適化行動の結果として導かれるルールなのかを巡って多くの文献が存在する。

いちご経済板「15経済学用語辞典。」スレ・レス22

以上は定性的な説明ですので、今回の推計に当たっては安達誠司「デフレは終わるのか」p81から次の式を採用しました。

  • オペ金利=均衡実質金利+0.5×インフレギャップ+0.5×GDPギャップ

上記説明では「失業率ギャップ」、式では「GDPギャップ」で違うではないかとお考えの向きもあるでしょうけれど、両者にはオークンの法則(ないしオーカンの法則)によりそれぞれの変化率に線形の相関関係が観察されていますので、ほぼ近似可能です。なお、歴史的には当初GDPギャップを変数として見出され、しかしGDP統計は算出に時間を要するため、失業率で代替されるに至ったものです。

本日のツッコミ(全249件) [ツッコミを入れる]

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EmersonSt [<a href="http://www.kellyverhoeven.nl/Scripts/201541-0-27-..]

?愨?昏?????????傘?い???0???1/17??/24??????ぐ? Z945 ???い??????閲???????儷??涓????????捐= Diamana R60 ????????? ??????冦? 2014?存?鏈??瑕?? [読売新聞社が民主党代表選(18日投開票)に向けて実施した党所属国会議員132人の動向調査で、細野豪志元幹事長、岡田克..]

http://twintime.net/ndeavor-s-diamana-r.html [【AFP=時事】プレーヤー2人に限定したポーカーの「テキサス・ホールデム(Texas hold'em)」で、理論上絶..]


2006-02-12

[economy]議長交代にまつわるエトセトラ・追補その3

原エントリ追補追補その2の続きです。

"The Bigger Picture"(@macroblog2/6付)
原エントリで紹介した"Myths of the Greenspan Era"(@TheStreet.com1/31付)に対する反論です(タイトルは"Myths"の筆者RitholtzのblogであるThe Big Pictureのもじりです)。正直申し上げるならこちらの方が公正かな、とwebmasterは思います。ついつい笑ってしまうのは"Myths"の方ですが。

#これは原エントリにも追加いたします。


2006-02-13

[economy][book]本田由紀、内藤朝雄、後藤和智「「ニート」って言うな!」

マクロ経済関係の話については「真剣中年しゃべり場」での別途の議論もありますので、ここではそれ以外の観点から論じてみたいと思います。一言で申し上げるなら、現在のニートに対する見方へ別の視座を提示するものではありますが、挑戦的に申し上げるなら同じ穴の狢に過ぎない部分が多いのではないかと。後藤さんご執筆の部分は問題ある言論への批判ということで個別問題に徹しているのでかなりの程度そこから免れていますが、残るお二方については偏ったイメージに対して別の偏ったイメージをぶつけている感があります。

まず本田先生がご執筆の部分ですが、ニートという概念の切断操作性を問題視するwebmasterからすれば、それではなぜ、「ニート」のイメージが、非常にネガティヴなものになってしまったのでしょうか。/「ニート」という言葉は、いつの間にか、「不登校」や「ひきこもり」にかなり近いイメージで語られることが増えてきていると思います。(p38)が初出でその後何度となく語られる、ニートがひきこもりと同一視されるのが問題(そしてひきこもりのイメージがネガティヴであるのは当然)だといわんばかりの姿勢には極めて強い違和感があります。

本田先生ご自身は、ueyamakzkさんのニートとひきこもりを同一カテゴリにくくることはできないのではとのご指摘に応えて次のようにおっしゃっています。

(略)ただ私は「ひきこもり」を誹る意図はまったくなかったことは述べておきたい。「ひきこもり」にせよ、また「犯罪親和層」にせよ、本人や家族に帰責したり軽蔑的に見たりする気持ちは毛頭無い。彼らが育ってくる中で多くの困難に直面し、辛い経験をしてきたであろうこと、そしてそうした状況を生み出した社会の問題に対して静かな批判を提起している存在であることは認識している。そしてそうした状態を解きほぐすためのたんねんな支援が公的に提供されることの必要性も実感している。それは文章を読んでいただければわかっていただけると思う。

「新書への反響について」(@もじれの日々2/13付)

支援を求めるというのは支援対象として画されることと裏腹の関係にあり‐だから支援を受けることによるスティグマが問題視されるわけで‐、当事者にとってもコストとベネフィットは悩ましい話であるというのに、いとも簡単に支援の必要性を認識してしまう中に本当に「誹る意図はまったくなかった」と言い得るのでしょうか。謗る意図はなくとも、(無意識にかもしれませんが)下に見ている可能性はなかったと言えるのでしょうか?

#本当になかったとしても、それを読んだ人がどう受け止めるかについてあまりに脇が甘いと思いますが。

ひきこもりの他にも、ニートの中にもこんな普通の人たちがいるといった紹介(pp102-103)がありますが、では普通の人でないニートをきちんとカテゴライズできるなら、そのカテゴリには引き続きネガティヴな見方を維持してよいのでしょうか(ネーミングは変わるにせよ)。厳しい言い方をするなら、評価は正負逆なのでしょうけれど、本田先生の文章には猪口大臣の「待ち組」論等と根を同じくするニート観があるように思えてならないのです。

続いて内藤先生がご執筆の部分ですが、本田先生以上に切断対象としてのニートを当然視しているように見えます。その上で「社畜」やら悪魔払いにふける大衆(p115)ではなくニートこそ価値ある対象と位置づけている(例えば「役に立たない」、あるいは役に立つ立たないを超えた「脱‐社会的」な人たちが一定数以上存在することは、社会がほどよく生きやすい仕方で寛容であることの指標となります(pp165,166)など)ようですが、ご自身の意図はともかく対立をより根深いものと認識させるものではないかと思います。

他方でニートの普及を投影でなく投影同一化として把握していることはどうなのでしょう。そもそもなぜ投影でなく投影同一化なのかについての論旨が不明確なまま投影同一化であることを前提に議論が進んでいるのですが、結論先にありきではないでしょうか。そもそも「悪魔祓い」は投影に典型的に見られる行動ですし、ニートとされる者の数を考えれば多くにとっては自らの子供・孫や自分自身がニートでなくてよかった、という消費・欲望のされ方をしていると考えるのが自然でしょう。「プチ徴兵制」を批判したいから投影同一化でないと困るのではありませんか?‐批判対象であるメディアと同様に。

ちなみに払えるはずもない国債(p115)との認識ですとか、14歳未満に刑法上の罰を課さないことについて有責性ではなく少年法の保護主義の問題を持ち出す(pp150-155)あたり、専門家として社会に有益なプライドのある発言をしたいという私の立場(p138)とおっしゃるならきちんと裏は取っていただきたいもので。後者について、責任能力という単語を用いている(p155)から刑法を踏まえたものとの反論があるかもしれませんが、軽微な窃盗も殺人も同一水準に配置(いっしょくたに)して、ありとあらゆる行為の責任能力を一四歳で区切る現行法に無理がある責任能力の線引きを、従来の年齢のみ(一四歳)から、年齢と行為類型の二軸から行うように、刑法を改正(p155)の辺りを見るに有責性や責任能力がなんぞやということをまるでわかっていないとしかいいようがありません。14歳で一律に責任阻却することの是非が議論になり得るのは事実ですが、非とするにそのようなロジックはご批判のメディアの論調とレベルとしては似たようなものなのですから。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

ねーと [ 警察官僚の知識がある上での虚偽と、無知であるゆえのマスコミの短絡をどう分けて議論するかを考えないと、「ニートとカテ..]

bewaad [>ねーとさん 自分の見方が正しいと言い張る気はありませんので、あくまでこうした見方だという説明ですが。 意図や善意..]


2006-02-14

[sports]トリノオリンピック・男子スピードスケイト500mも日本勢メダルなし

客観的に見てもっともメダルの可能性が高い競技だっただけに残念なことです。

でもこれでまた不振だという騒ぎが起こるであろうことは不愉快な話です。もともとソルトレイクシティオリンピックでも銀1、銅1だったわけで、二桁を連発していた事前予想の方がどうにかしてます。長野の10個のメダルはホームだったからという面も大きいことは否定できませんし。

ま、日本人メダルの可能性というお題目がなければ視聴率は取れないでしょうから煽るメディアのインセンティヴはわかりますが、このままではワールドカップサッカーが思いやられます。マッチポンプは世の常とは承知してますけれども・・・。

あと、NHKは相対的にましですが、日本人がメダルを取れなかった種目を紹介するとき、日本人の映像だけ放映するのはやめてほしいもので>民法各局。金メダルを獲得した選手のレベルの高いプレイを少しは流してください。時間が時間なんですから。

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&#12502;&#12523;&#12363;&#12425;&#28369;&#12425;&#12378;&#12289; [<a href="http://cigoj.si/">-#300Cステーショ</a> &#12502;&#1252..]

&#12450;&#65281;&#21644;&#28450;&#26893;&#29289;&#12456;&#12461;&#12473;&#12434; [<a href="http://cigoj.si/">-#300Cステーショ</a> &#12450;&#6528..]

&#12524;&#34915;&#35013;&#12501;&#12522;&#12523;&#12304;&#77;&#12469;&#12452;&#12474;&#12305;&#12502;&#12521;&#12454;&#12531; [<a href="http://demsar.si/">()プラス(1個</a> &#12524;&#34915;..]


2006-02-15

[law]消えゆく法例への挽歌

法例といっても何がなんだかわからない方々がほとんどだと思いますが、れっきとした法律の題名です。「法例」という名の法律があるのです。

政府は14日、「法の適用に関する通則法案」を閣議決定した。国際的な契約などに関する争いが日本の裁判所に持ち込まれた場合にどこの国の法律を適用するかを決めている「法例」という名前の法律を、約100年ぶりに全面的に改めた。

朝日「「法適用決める法」決定 政府、国際取引に対応」

この記事の内容についてはAKITさんが適切な補足をされていて付け加えるようなことは何もない(どころかwebmasterにとっても非常に勉強になりました)ので、本筋とは全く関係のない感情論を。

#あ、「改めた」っていう過去形が誤りだということは付け加えられますね。国会で議決されて「案」でなくなるわけですから。

「法例」という中国、日本の伝統的な用語が、まもなく行われる国際私法の現代化によって消失してしまう。この記事に象徴的に見られるような、語の持つ概念が正確に理解されない状況が、その語自体も吹き飛ばしてしまうことになる。「法の適用に関する通則法案」という法案名は、「法例」という語の持っていた概念を基本的に再現したものと言えよう。しかし、六法における配置に象徴的に見られるように、すでに法例という法令の位置づけが見失われてしまって久しい現在において、かえってこのような言い換えは「法の適用」の意義が見失われつつあるという、法を取り巻く現在の状況を浮き上がらせてしまうに違いない。われわれはこのような事態を座して見守るしかないのだろうか。

「「法例」→「法の適用に関する通則法」(案)」(@唯々諾々のもうぐだぐだ2/14付)

引用部の前になぜ法例がその名称となるにいたったかについての非常に興味深い事実が記されていまして、ご関心の向きにおかれましては是非読んでいただきたいのですが、それを前提に話を進めますと、法例の規定内容について口語化・現代化することには何の問題もないどころか積極的に推進されるべきでしょう(懐古趣味的な感慨がないといえばうそになりますが)。だからといって、由緒ある題名まで変える必要が果たしてあったのでしょうか。

百歩譲って法律の内容が具体的なもので体を表す名が内容の理解を助けるのであれば、題名をわかりやすくすることに一定の意義があるといえるでしょう。しかし、「法の適用に関する通則法」と聞いて内容がわかる人がどれだけいるというのでしょう? これでわかる人なら法例でもわかるでしょうし、法例でわからなければ新しい題名でだってわからないでしょう。そもそも国際私法なんて法学部でもマイナーな科目で、webmasterの学生時代を振り返っても受講者は1割いたかどうか。法学部卒だって例えば「反致」の意味など知らない人がほとんどです。

加えて、これで題名が「法」ないし「法律」の語で終わらない法律が1つなくなるというのももったいないとの感を強くします。他には今話題の皇室典範、形式上は政令相当であるにもかかわらず法律としての効力を有するいわゆるポツダム勅令、それに現在もなお効力を有する太政官布告等の古い法令(決闘罪ニ関スル件(明治22年法律第34号)などの法律もあります)しかない(はず)です。今後減ることはあっても増えることなど想定できないのですから、何とかならなかったんでしょうかねぇ・・・。

[history]日本100名城

なるものが日本城郭協会により定められたとのこと。roi_dantonさんならコンプリートかな、と思って調べてみたところ、ネットで確認できる限りで41城と過半数に届かず。意外でした(手集計なので誤りがあったらごめんなさい。ちなみにwebmasterは13城しか訪れたことがありません)。江戸、名古屋、大阪といったメジャーどころが抜けているのは、多分ネットで記録される前にということでしょうから、実際には過半数を達成していることと信じてます。

リストそのものにあれこれ言い出すときりがないのでしょうけれど、1つだけどうしても申し上げるなら大野城(福岡県)は岩屋城と併記してほしかったなぁと。高橋紹運(鎮種)が好きだからですけれど、彼の印象を強烈に刻む岩屋城攻防戦は激しさといい情勢に与えた影響といい戦国時代でも指折りの合戦だと思っていますので。

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2006-02-16

[law][joke]特定菓子贈与禁止法

昨日に引き続きAKITさんのエントリから。

特定菓子贈与禁止法

施行日 平成18年2月13日

(趣旨)
第一条 この法律は、青少年の健全な育成及び異性に接触する機会の少ない男性の心理的外傷の重大性を鑑み、特定菓子の適正な取扱いに関し、基本理念及び政府による基本方針の作成その他の青少年及び特定の男性の保護に関する施策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体に対する責務等を明らかにするとともに、特定菓子を取り扱う事業者の遵守すべき義務等、また特定菓子を購入する女性にかせられる義務等を定めることにより、特定菓子の有用性に配慮しつつ、特定菓子贈与による心理的損害を減少させることを目的とする。

(定義)
第二条
この法律において「特定菓子」とはカカオより抽出された調味料を用いた菓子類とする。
または、以下に定める菓子を「特定菓子」と呼称する。

1 特定菓子の分類
一 砂糖または、他政令で定める糖分を含む調味料を含む、全ての菓子。
二 異性から譲渡され、心因的な喜びを得る事が可能な、物品。

(以下略)

「特定菓子贈与禁止法(遡及日記)」(@唯々諾々のもうぐだぐだ2/14付)

・・・そんなんじゃ法制局通らないですよ!(ただし、AKITさんが作成というわけではなく、別途オリジナルが存在するようです。為念) というわけで、あれこれ手を入れてみます。ま、霞が関における法案作成実務のご理解の一助となれば。

(目的)(1)
第一条 この法律は、青少年の健全な育成及び女性と交際(2)する機会が不足している男性(以下この条において「特定男性」という。)(3)の心理的外傷の重大性にかんがみ(4)、特定菓子の適正な取扱いに関し、基本理念及び政府による基本方針の作成その他の特定男性(5)の保護に関する施策の基本となる事項を定め、国及び地方公共団体の責務等を明らかにするとともに、特定菓子を取り扱う事業者及び特定菓子を購入する女性の遵守すべき義務等(6)を定めることにより、特定菓子の有用性に配慮しつつ、特定菓子の贈与を受けないことによる特定男子の心理的外傷の抑制を図る(7)ことを目的とする。

(定義)
第二条 この法律において「特定菓子」とは、(8)カカオ(テオブロマ・カカオをいう。)(9)の豆から皮及び胚芽を取り除いたものをすりつぶしたもの(10)を用いて製造される菓子(11)のうち、(12)毎年二月十四日(二月十四日が日曜日または土曜日である場合にあっては、その日前においてその日に最も近い金曜日である日からその日後においてその日に最も近い月曜日である日までの各日(二月十四日を除く。)を含む。)に女性が男性に贈与するものをいう(13)。

強調部分に手をいれましたが、以下順に考え方を説明いたします。

  1. 「趣旨」→「目的」

    (考え方)
    見出しが「趣旨」であれば文末は「ものとする。」ですし、文末が「目的とする。」であれば見出しは「目的」となります。下敷きになっているのが個人情報保護法第1条のようですから見出しを「目的」に変えましたが、見出しを維持するのであれば「・・・を定めることにより、・・・」を「・・・を定めるものとする。」と変える必要があります。

  2. 「異性に接触」→「女性と交際」

    (考え方)
    後で「男性」と出てくるので「異性」は「女性」に決まっていますので、そのように変えました。また、法令上異性に対する「接触」は物理的接触として用いられていますので(例えばソープランドの法的定義は「浴場業(公衆浴場法(・・・)第1条第1項に規定する公衆浴場を業として経営することをいう。)の施設として個室を設け、当該個室において異性の客に接触する役務を提供する営業」(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)第2条第6項第1号)です)、「交際」に変えました(前例:インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律第2条)。

  3. 「機会の少ない男性」→「機会が不足している男性(以下この条において「特定男性」という。)」

    (考え方)
    「機会の少ない」には前例がなかったので、「機会が不足」を用いました。また、後で「特定男性」を使いまわす(5番)ので、そこでは同じ意味である旨を付記しました(略されている部分においてさらに使われるのであれば、「以下この条において」は「以下」になります)。

  4. 「重大性を鑑み」→「重大性にかんがみ」

    (考え方)
    法令用語としての用例に従いました。

  5. 「特定の男性」→「特定男性」

    (考え方)
    保護される者はこういうことですよね?

  6. 「、また特定菓子を購入する女性にかせられる義務等」→「及び特定菓子を購入する女性の遵守すべき義務等」

    (考え方)
    義務等の対象になるのは業者・女性であり「遵守すべき」「かせられる」と書き分ける意味がないので。義務等の内容が異なってもこれで問題ありません(何らかの義務等の対象になるという構造は同じですから)。

  7. 「特定菓子贈与による心理的損害を減少させる」→「特定菓子の贈与を受けないことによる特定男子の心理的外傷の抑制を図る」

    (考え方)
    「特定菓子贈与」と一語にしてしまうとその意味は、ということになるので「特定菓子の贈与」と開いてあります。また、「心理的損害」と「心理的外傷」(こちらは既出)を書き分ける意味がないので統一してあります。「減少」を「抑制」としたのはその方が自然だなぁという経験則です。

  8. 「「特定菓子」とは」→「「特定菓子」とは、」

    (考え方)
    法令用語としての用例に従いました。

  9. 「カカオ」→「カカオ(テオブロマ・カカオをいう。)」

    (考え方)
    あへん法第3条の用例を見るに、植物の特定は学名を引いていたので。

  10. 「より抽出された調味料」→「の豆から皮及び胚芽を取り除いたものをすりつぶしたもの」

    (考え方)
    要すればカカオマスをどう書くかですが、まず「調味料」ではないでしょう。また、「抽出」(一部分を取り出すイメージ)よりも不要部分を取り除いていく方が実態に近いように思いますので、製造工程を記述しました。

  11. 「用いた菓子類」→「用いて製造される菓子」

    (考え方)
    前例では「菓子類」でなく「菓子」で大丈夫なようです(公職選挙法第139条)。「用いた」を「用いて製造される」としたのはwebmasterの感覚で、うまく説明できないのですが・・・。

  12. 「とする。/または、以下に定める菓子を「特定菓子」と呼称する。/一 砂糖または、他政令で定める糖分を含む調味料を含む、全ての菓子。」→「のうち、」

    (考え方)
    原文ではカカオ云々という記述が意味を成さなくなる(糖分を含む菓子ならなんでもよい)ので変えました。チョコ以外でも腹立たしいということはあるでしょうけれど(笑)、ヴァレンタイン・ディといえばやはりチョコレートでしょうから、糖分を含む菓子とだけ規定するのでは風情がないですよね?(ま、「チョコレート(カカオ・・・製造される菓子をいう。)その他の菓子」と定義するという代替案はありますが。)

  13. 「異性から譲渡され、心因的な喜びを得る事が可能な、物品」→「毎年二月十四日(二月十四日が日曜日または土曜日である場合にあっては、その日前においてその日に最も近い金曜日である日からその日後においてその日に最も近い月曜日である日までの各日(二月十四日を除く。)を含む。)に女性が男性に贈与するものをいう」

    (考え方)
    「異性」については2番で書いたとおりです。また、譲渡は対価を支払うものを含みますし、何より題名が「贈与禁止法」なのですから、行為は贈与がよいと思います。それに原文では一年中いつであってもということですが、やはり日にちは大切でしょう(笑)。プレゼント一般を削ったのは12番に書いたとおりですが、さらに申し上げるなら、それを定義に含めると「特定菓子」ではなく「特定菓子等」という名称にしなければなりません。なお、贈与するという行為を定義に含めることにより、女性が自分で食べるために購入するものについては規制対象から外れることになりますが、この方が規制としては適切でしょう。

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2006-02-17

[economy]2005年度第3四半期銀行決算をめぐる言説・陰の巻

三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)が十五日、二〇〇五年四−十二月期決算を発表し、大手六グループの第3四半期決算が出そろった。

景気回復と大口融資先の再生を背景に不良債権処理費用が減少しているほか、株高を背景にした投資商品の販売拡大に伴って手数料収入が大幅に伸び、六グループ合計の最終利益は前年同期比二・三倍の二兆六千四百四十億円に達した。バブル経済期を上回る過去最高を予想していた〇六年三月期の通期見通しをさらに上方修正することが確実になった。

Fuji Sankei Business i「4−12月期、大手銀6グループ決算 最終利益2.3倍2兆6440億円」

こうした状況を踏まえてのメディアの言説からwebmasterがいいと思ったものと悪いと思ったものを1つずつ。このエントリでは悪いと思ったものを取り上げます。

東京新聞では、「どうして利息は増えないの?/『汗かかずにもうけ過ぎ』」と題して様々な声を記録しています。中には見るべきものもあるのですが、全体のトーンはタイトルが示すように銀行が不当な利益をむさぼっているといわんばかりのものです。世間のルサンチマンに迎合して、というのであればわかってやっているのですからまだましで、本気でそう思っているんでしょうねぇ・・・。

「預金して受け取る利息は事実上ゼロで、借りた場合に支払う利子は高い。銀行だけが一方的にもうかる、こんな資本主義って一体何なんだ」

東京都西東京市で、飲料や旅行を扱っているベンチャー(新興)企業の役員(56)は十四日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の「純利益が一兆円を超える」との経済紙の報道に、こう憤った。

「だいたい銀行は、相変わらず土地や現金、預金といった担保がなければ貸してくれない。独自の審査力を磨き、新産業に貸し付けて収益を上げたわけでもない。額に汗したことのない部分でもうけている」

東京「どうして利息は増えないの?/『汗かかずにもうけ過ぎ』」

ゼロ金利でも預けたいという人と預金金利に比べれば高い金利でも借りたいという人がそれぞれそれなりにいるから儲かる、これほどストレートに資本主義的な話もそれほどないと思うのですが(笑)。預金のリターンが低すぎるというなら投信でも個人向け国債でも買えばいいことですし、借入金利が高いといっても、例えばこのヴェンチャー企業が取引先に手形を受け取ってもらう際の割引率と比べてみれば相対的には低いのはほぼ間違いありません。

一方、都内の三十代の女性会社員は「コンビニエンスストアでも二十四時間、銀行のキャッシュカードでお金がおろせる。そうした便利が増えるなら、もうけ過ぎとは思わないけれど」と受け止めた。

東京「どうして利息は増えないの?/『汗かかずにもうけ過ぎ』」

前出の役員に比べれば、この女性会社員はよほど公平な見方です。リターンを単に金利だけで判断することなく、預金することに伴って受けることができるサービスの価値も勘案しているわけですから。いやならタンス預金でもしてろと(笑)。

銀行出身者からも、預金者に利益を還元すべきだとの声が上がる。元みずほ銀行行員で作家の江上剛氏は「もうけ方が半端じゃない。日銀のゼロ金利政策の下、銀行はほぼゼロのコストで資金を調達でき、モラルハザードを起こしている」と語る。

実際に、日銀のゼロ金利や量的緩和といった異例の政策の下で、しわ寄せは預金者に及んだ。一九九三年からの十年間で払われるべきだった「国民の利子所得は百五十四兆円減った」(福井俊彦日銀総裁)。

江上氏は、一般市民にとって金融商品の選択肢は広いように見えて実は狭いという現状も指摘。「おばあちゃんが百万円を定期預金で預け、一、二万円の利息で孫の服を買ってあげたり、満期の日にごちそうを食べてみるかというぐらいの金利が付く方が健全だ。銀行自体も、新たな投資信託販売などに力を入れすぎれば、銀行自体が流動性リスクにさらされて経営が健全ではなくなる」という。

東京「どうして利息は増えないの?/『汗かかずにもうけ過ぎ』」

モラルハザードという言葉にそういう意味はないんですけど・・・。

おばあちゃん云々については、名目と実質の違いもわかっていないんですねぇとしか。投信販売については、金融政策による日銀当預の積上げに加えて資金の運用先が少ないがゆえに国債に多額を突っ込んでいる状況を前に流動性リスクですか(笑)。みずほも無能な職員が作家に転身してくれてよかったですねぇ(笑)。

間に挟まれた福井総裁のコメントについては、日銀の過てる金融政策による逸失GDPはそんなものじゃないだろうと。1994年度以降名目3%成長していた場合の名目GDPと実際の名目GDPとの差を2003年度まで合計すれば700兆円近くになるのですが。

「はみ出し銀行マンの勤番日記」などの著作で知られる元銀行員の横田濱夫氏は「大企業は株式市場などで直接、資金を調達するようになり、銀行離れが目立つ。かといって景気回復はまだ中小企業にまでは行き渡っておらず資金需要がない。貸出先に困った銀行がどこで稼いでいるかといったら不動産への貸し付け。要するにバブルの再演だ」と強調。そのうえで「カネ余りの状況で銀行が預金の獲得競争をするはずがなく、従って預金金利が上がるはずもない」とみる。

東京「どうして利息は増えないの?/『汗かかずにもうけ過ぎ』」

概ね正しい見方ですが、貸出先別貸出金(業種別<主要>)を見る限り不動産関連の過剰融資らしき動きは観察されません。といいますか、バブルへのアレルギーってまだまだ強いですねぇ。デフレへのアレルギーも少しは持って欲しいものですが・・・。

経済ジャーナリストの荻原博子氏が解説する。「たくさん預金されても運用先がない以上、迷惑だというのが銀行のホンネ。だから、預金者の批判に負けて利益還元する可能性なんてない。銀行は金庫がわりだと割り切った方がよい。もっとも、高金利を打ち出して、大量退職する団塊世代を囲い込み、次に投資信託などに誘導することはありうるし、貸出先をしっかり持っている信金・信組が金利をよくする可能性もある。今後はネームバリューにとらわれず、預金者が銀行を選別する番だ」

では、低金利の防衛策はどうするか。「とにかくローン返済にまい進することをおすすめする。二年固定金利の住宅ローンだって、その後はどんな金利にされるか分からない。返済し終えたら年収の一、二年分のお金を確保しておく。株や投資信託に手出ししてよいのは、それでもなお、お金が余る人だけ」と荻原氏。

銀行の選別方法についても「銀行の格付け、自己資本比率、利益率で決める。従業員教育が行き届いているかどうかもポイントだ。左前になる会社ほど教育費を削減するから」と説明する。

東京「どうして利息は増えないの?/『汗かかずにもうけ過ぎ』」

投信といってもいろいろあるわけで十把一絡げにリスク運用扱いするのはいかがかと思わないでもありませんが、総じて妥当な意見といえましょう。

これに対して、インターネット上のバーチャル政党「老人党」の提案者で、作家のなだいなだ氏は「銀行は大口預金者には高金利商品で対応しているが、老人党のメンバーのような退職者、年金生活者は対象外。だから、株などにひっかかってしまう。銀行が今日あるのは、ゼロ金利で我慢してくれた預金者のおかげと、肝に銘じてもらいたい」と注文をつける。

東京「どうして利息は増えないの?/『汗かかずにもうけ過ぎ』」

大口預金者と退職者・年金生活者を対立する概念として描く印象操作はいかがなものかと。年齢別の1世帯あたり金融資産保有額を見れば、平均値では70歳以上が1位で60歳代が2位、中央値では60歳代が1位で70歳以上が2位なのですけれども。

エコノミストの紺谷典子氏は「金利は上げるべき。金利6%が世界標準。宗教上の理由で金利をつけられないイスラム圏を除き、どこにゼロ金利の国がありますか?」としたうえで、「72の法則」を示した。

複利の場合、72を金利のパーセンテージで割ると、預金が二倍になる年数が出るという法則だ。「金利6%なら十二年。十五年前のバブル崩壊時の預金が、とっくに二倍になっていた。一千万円預金した人なら、月々の食費ぐらい出ていた。ところが今の金利、例えば0・04%なら、二倍になるまで千八百年かかる。邪馬台国の卑弥呼が預金していたとしても、今やっと二倍になった計算だ」

紺谷氏は、貸倒引当金が戻ったから一見、もうかっているように見えるが、本当の体力はついていない、という銀行側の説明にも首をかしげる。「つまり、貸倒引当金を積み過ぎていたということでしょ? 予想外の利益が出たわけです。ならば、金利をあてに老後などの人生設計をしていた預金者に、きちんと還元しなくてはならないはずだ」

東京「どうして利息は増えないの?/『汗かかずにもうけ過ぎ』」

ここにもいました、名目と実質がわからない人間が。じゃあインフレ率が10%や20%になっても世界標準とやらを標榜して6%金利で文句ないってことなんでしょうか。予想外の利益が出たら還元しろって、実績配分型投信であるまいし、じゃあ予想外の損失が出たら金利下げてもいいんですか?

でまあ紺谷さんは国民新党の副代表・政策委員長だったりするわけですが、社民党の金融政策観と目くそ鼻くそです。もう少しましだと思っていたのですが。

[economy]2005年度第3四半期銀行決算をめぐる言説・陽の巻

さて、この銀行の利益の源泉は何でしょうか。先の東京新聞の記事でも言及されていましたが、次のようなものです。

大手六グループが昨年九月中間決算発表時に公表した通期の最終利益予想の合計額は二兆五千九百五十億円で、すでに四−十二月期でこの予想を上回った。三月期末は融資先の再生を受けた多額の戻り益の発生が予想され、さらに最終利益が膨らみそうだ。

ただ、戻り益の発生が史上最高益をもたらしたことも否めず、こうした特殊要因がなくなる〇七年三月期からは各銀行の本当の実力が問われることになりそうだ。

Fuji Sankei Business i「4−12月期、大手銀6グループ決算 最終利益2.3倍2兆6440億円」

この貸倒引当金の取崩益について、森永卓郎さんが興味深い指摘をしています(公表が2/13ですので第3四半期決算でなく中間決算ベースですが)。

昨年11月に大手銀行の9月期中間決算が発表された。2005年4月から9月までの半年間の連結最終利益は、三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそな、三井トラスト、住友信託の6グループ合計で、1兆7300億円にもなった。これは、前年同期の実に21倍である。

新聞各紙は、三菱UFJの最終利益が7118億円と、トヨタを抜いて日本一になったことを大きく報道したが、実はもっと興味深い事実があった。

それはUFJの利益だ。UFJホールディングスだけで、当期利益が4110億円と、三菱東京を上回るだけでなく、メガバンク6グループのなかで最大の利益を上げている。

なぜ、経営が立ち行かなくなって三菱東京に事実上の救済合併を求めたUFJが、わずか1年で、それほど莫大な利益を上げることになったのだろうか。

それは巨額の不良債権費用が繰り戻しになったからである。融資の焦げ付きに備えて積んでいた引当金が不要になって、3000億円以上が繰り戻された。新聞報道では、取引先の経営状態が景気回復で改善したために、引当金の所要額が減ったということになっている。しかし、それはおかしい。

なぜなら、三菱東京とUFJ以外は不良債権処理費用がすべてプラスになっている。つまり不良債権処理で「損」を出している。ところがUFJは、不良債権処理費用が3164億円ものマイナスだ。もし、取引先の経営改善が理由なら、他のメガバンクもマイナスになっていなければならない。

そうでないのなら、結論は一つ。引当金を異常に積み過ぎていたのである。

(略)

特別検査を行っていた2003年10月、金融庁に1本の匿名電話が入った。UFJが資料を隠しているという密告だった。金融庁は隠してある場所も知った上で、UFJに乗り込み、段ボールに山と積まれた隠された資料を見つけたのだった。この検査忌避事件をきっかけにして、金融庁は一気にUFJを追い込んでいった。不良債権の引当率を上げさせたのだ。

2003年9月期のUFJ銀行の引当率は29.2%だった。他のメガバンクも、三菱東京が30.6%、三井住友が30.5%、みずほが35.2%と、メガバンクはだいたい3割程度の引当金を横並びで積んでいた。相場としてはそんなものだろう。

ところが、金融庁が特別検査に入った後、2004年3月期にはUFJ銀行の引当率は51.4%、2004年9月期には54.9%に跳ね上がる。これは、要管理債権(要注意先に対する債権のうち3ヶ月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権)の55%がかえってこないと見込んだということだ。

(略)

その後の遺産として残されたのが、50%を超えるとんでもない額の引当金である。こうして、2005年9月の中間決算で、UFJは巨額の利益を上げた。それなら、合併など必要ではなかったのではないか。誰もこのことを指摘しないのはおかしい。

大手銀行の好決算に隠された金融庁の暴走ぶり〜UFJ銀行の“作られた”経営危機〜13

引用していない部分の陰謀論(国有化という政治的意図をもって銀行を追い込んだ)はいかがかと思いますが、銀行が粉飾して不良債権を過小計上しているのではとの世間の追い風をバックに厳しければ厳しいほどいいのだと調子に乗った金融庁が誤っていたことは否定できません。過小計上が粉飾なら過大計上だって粉飾なわけで、どの面下げて銀行の経営者を批判できるというのでしょうか。

これまでもwebmasterは強権的・裁量的な金融庁による経営介入を批判してきましたが、銀行悪玉論に乗じたこのような行政スタイルはやはり見直されるべきでしょう。少なくとも検査結果等について第三者によるチェックを課すべきではないでしょうか‐例えば先日取り上げた公共事業では裁判によるチェックが行われていましたが(行政訴訟が一般に少なすぎるという批判はあるにせよ)、金融検査においてそうしたチェックが行われたとは寡聞にして知りません。

#銀行にしても江戸の仇を長崎で討たれるのが怖くて訴訟などできないのでしょう。

とまれ本件は、産業再生機構が花王によるカネボウ吸収を一旦は横取りした上で結局は花王に売却したことと並んで、不良債権にまつわる行政の個別介入の2大失敗事例として長く記憶されるべきでしょう。リフレ政策に理解のある政治家として竹中大臣を評価するwebmasterもこうした点ではまったく評価できないと思っていますし、最近日本振興銀行の設立経緯等を巡って議論のある木村剛同行会長にしても、たかが1銀行の不正よりも(これは法律にしたがって淡々と処理すればよいだけのことです)、やたらと銀行は引当て不足であると不安感を煽って金融行政をゆがめる原因を作ったことこそ批判されるべきだと考えるのです。

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2006-02-18

[economy][politics]国会における経済論戦 その4

先日メディアでも取り上げられた2/6の衆・予算委員会における名目成長率を巡る議論がようやく議事録としてネットで公表されましたので、詳しくその内容を見てみたいと思います。

○中川(秀)委員 いよいよ本予算審議が始まりました。自由民主党の中川秀直でございます。

私は、この我々の国が今直面する最重要の課題というものは、国内では人口減少社会が始まった、また隣国では中国が大変な経済的な発展、台頭している、十年後には日本並みの経済規模になるかもしれない、こういう状況下において、いかにこの日本全体を勝ち組にしていくかということにあるのではないか、こう考えております。

二〇三〇年まで中国は年率六・八%の成長力を持つ、これは内閣府の二十一世紀ビジョンでございます。そういう中で、十年後に日本がアジアの一周辺国に甘んじてしまうのか、まさに重要な岐路に立っている、こう考えるのでございます。

やるべきことは、まず経済力の再生ではないかと考えます。だからこそ、我々は、日本より豊かな米国の潜在成長率が二〇三〇年まで三%台、こういうふうに見込まれておるのに、なぜ日本は、二〇三〇年まで二十五年間一%台半ば、その半分なのか、これも内閣府の二十一世紀ビジョンで示されておるところであります、そういう問いかけを始めなきゃいけないと思うのであります。

今、専門家が指摘する日本の二十五年間の成長率一・五%台、これで行くのか、あるいは、日本よりも豊かな米国のように三%台まで持っていくのか。これだけで、税制も年金も全く制度設計が変わってまいります。格差社会がどうなるかということも変わっていくわけでございます。

自由民主党は、さきの党大会の新しい綱領で小さな政府の旗を掲げたわけでございます。潜在成長率が小さいということは、民間活力が足りないということであります。だから小さな政府にする必要があるわけであります。

規制の多さ、国家金融の大きさ、あるいは政府保有資産の大きさ等々、世界的に見ても日本は大きな政府であります。規制ゆえに、いろいろな民間経済活動に手かせ足かせがはめられている。情報化もまだ始まったばかりだ。官から民へで潜在成長力を上げることは十分に可能だと私は確信します。役所がやっているうちは何ら富を生まない、ただの制度であります。また、ただの国有財産であります。しかし、それが民間に移り、産業になることで、富を生み、生産性を上げていく、こういうことではないかと思います。

総理も御存じのように、戦後、ドッジという人が日本の経済再生のためのアドバイスをしにやってまいりました。彼が、一九四九年、昭和二十四年に出した声明は、いわく、富は、まずこれを創造してからでなければ分配できない、こういうことでありました。

郵政民営化によってやっと小さな政府への突破口ができたわけであります。この小さな政府を目指してもう一度成長国家をつくる、それが我々の使命ではないか、こう考えるわけであります。

まず、きょうはそういったことを考えながら、総理に、また関係閣僚にお尋ねしたいと思いますが、そのためにも、この国会、我々は行革国会、改革国会と位置づけまして、昨年の総選挙で国民の皆さんが選択した小さな政府路線を形あるものにして次の時代に正しく継承しなければならない、そういう国会にしなきゃいけないと思っております。

しかし、どうも国会冒頭から、安全国会の名のもとに改革を失速させようとする、まあ、野党の諸君が皆そうだとは申しませんが、隠れ大きな政府を主張するような意見が息を吹き返しまして、ようやく、改革の結果、光が差し始めた日本経済を再び暗やみに引きずり戻し、世界の負け組に転落させられる、そういう危険性が出てきたのではないか、こんなふうに考えます。

先ほど申し上げましたとおり、私は、改革の加速化こそが諸問題の唯一の解決方法である、こう考えるわけであります。今申し上げた基本認識について、総理の御所見を簡単にお伺いします。

第164回国会 衆議院予算委員会 議事録第5号(2006年2月6日)

名目成長率ターゲット論者であり、それがためにリフレ政策に理解があるのではと期待される中川政調会長ですが、怪しいですねぇ(笑)。そんな彼でもましに見えるのは日銀その他の敵役の存在の賜物ですけれども(笑)、どんな問題があるかを以下簡単に。

  • 遠からず中国に経済規模で抜かれるのは間違いないでしょうけれど(1人当たりでは抜かれっこないのもまた間違いありませんが)、仮に抜かれたところで日本は依然として世界第3位の経済大国です。それが「アジアの一周辺国」「世界の負け組」というのは随分なアジテーションで。
  • 潜在成長率が1%台半ばであるというのが改革が必要であるとの理論的根拠になっていますが、「専門家が指摘する」というものの、日本の潜在成長率が2%台であるというのは経済学者のコンセンサスです(昨年8月11月に紹介しました)。内閣府が1%台半ばという数字を出したときの大臣は竹中大臣だったわけですが、内閣府の事務方にそれを止めようとする良心はなかったのか、ましてや諮問会議民間議員である吉川先生は曲学阿世の徒ではないかと。なお、本当にそうかどうかは次エントリでちょっと触れます。
  • 結局小泉内閣のいう大きな政府とは財政赤字のことを指すとしか解釈できないわけですが、財政赤字=国内貯蓄−国内(民間)投資−対外投資である以上、増税や歳出削減による財政赤字縮小は所得の減少による国内貯蓄縮小によって最終的にバランスすることにならざるを得ません。「富は、まずこれを創造してからでなければ分配できない」とは逆向きです。

○中川(秀)委員 先進国で経済発展に成功したところは、税制、税率というものはなるべくフラットにしていく、単一のものに近づけていくというのが主流であります。私は、それが正しいのではないかなと基本的には思います。

ただ、人的控除、その中には、長く申し上げる時間はございませんが、日本でも、二十三歳から六十四歳まで働いていない方々、障害を持ってもいない、健常者であって働いていない、この親に対して扶養控除をつけている、こういうものは見直すべきじゃないかな。あるいは老親、親御さんと同居をしていないが同居控除がついている、こういう人たちはそういう控除はもうやめるべきじゃないかな、私はそんなことは感じます。そこは見直していいと思いますけれども、税制はなるべくフラットにというのが正しいのではないかと考えております。

私は、先ほど申し上げました、貧しい者を引き上げる自由主義、独占や閉塞感を打破する自由主義、こういう政策とは、今、先進国で常識的な財政金融政策をやることだと思っています。その結果、名目成長率四、五%を達成することは、常識的な政策でもできると考えます。

そこで、経済成長率についてお尋ねするわけですが、正規雇用の拡大の動きが出てきているように、経済成長こそが格差是正の良薬、一番の改善策になるということは確かであります。多くの人たちの夢や希望をかなえる条件を整えるのが経済成長であります。

パネルをちょっと用意しましたが、お手元の資料にもございますけれども、これはOECDのエコノミックアウトルックから取り出したものです。過去三年間、このちょうど真ん中の赤い字のところですが、日本は名目成長率は〇・九%だったのに対しまして、サミット諸国、G7諸国の平均の名目成長率は三・六%です。また、OECD諸国の平均の名目成長率は四・九%です。一番下の実質GDP成長率で見ますと日本は遜色ないんですが、何と申しましても、デフレ、真ん中の欄、マイナス一・二が足を引っ張って、日本はこのように低いわけでございます。

これに対して、内閣府が一月十八日に「改革と展望」の参考として財政諮問会議に提出した試算では、年平均で二・六%、最終年でも三・二%と、極めて低い数字になっています。

私の言う最低四%成長との差は〇・八%ございますが、かつて、一九一〇年代、二〇年代にアルゼンチンという国がございました。一九一〇年代ぐらいは、アルゼンチンという国は西欧諸国のどの国よりも一人当たりの国民所得が高かったんです。しかし、二〇〇〇年を迎えまして、八十年で、今や西欧諸国の一人当たりの国民所得の半分以下になっております。その約七、八十年の成長率の差は、たった〇・九%です。これだけの差でそんなふうになってしまうのでございます。名目成長率が内閣府の試算よりもう一%高ければ、十年後の名目GDPは、一〇%、約五十兆円大きくなります。その結果、税収は八兆円、消費税に直せば四%分ふえる計算になります。

与謝野大臣は、この前の経済演説を聞かせていただきましたが、成長力と競争力の強化の項を設けまして、悲観論や縮み思考では将来は開けないと、私は正しい御指摘をなさったと思っております。そして、今後、成長力と競争力の強化に向けたグローバル戦略、人材、産業、地域、対外政策、各分野でそういうものを盛り込む、こう経済演説でおっしゃいました。

この骨太の方針に盛り込まれるグローバル戦略の結果、当然ながら、経済成長率は「改革と展望」の試算よりは高くなり、私の唱える名目成長率四%に近づくものではないかと考えますが、いかがでしょうか。

第164回国会 衆議院予算委員会 議事録第5号(2006年2月6日)

所得税のフラット化の先頭に立ってきたアメリカではクリントン政権で累進性再強化が行われているのですが。

「先進国で常識的な財政金融政策をやること」は大いに賛成なのですが、先に引用した小泉賛歌とどのように中川政調会長の頭の中で整合性を保っているのかが大いに気になるところです。だって、今は非常識な財政金融政策をやっているということにならざるを得ないのですから。

ついでに、蛇足かつ揚げ足取りながらあまりにもおかしいので一言。「かつて、一九一〇年代、二〇年代にアルゼンチンという国がございました」って、今でもあるってば(笑)!

○中川(秀)委員 私は、右肩上がりの時代は終わったとか、人口が減少するから、確かに財政は深刻ではございますけれども、もう経済成長は無理だとか、そういう悲観論が、まさに夢も希望もない格差固定社会をもたらしてしまうのではないかと思います。

経済が成熟化していく中で、海外の資産収益を反映するGNP、これで経済活性化を考えるべきだという議論もございましょう。人口減少社会は、一人当たりの国内総生産、GDPがふえれば豊かな社会だということを忘れてはいけません。しかし、最も大切なことは、先ほどから申し上げている成長を重視することで私の言う名目成長率四%台ということが実現できれば、二十年弱、十八、九年で名目の国民所得は倍増するわけです。二倍になるわけです。かつて所得倍増というのがございましたが、あれは十年でしたけれども、二十年弱で、四%で倍増するわけです。年金や税負担での負担と給付の世代間対立も緩和する、そういうことのためにも必要でございます。

先ほど申しました我々のシンクタンクで、アメリカのノーベル経済学者も加えて、今この路線について本格的に研究しています。ここで、私自身の個人の案ですが、ちょっとパネルを用意いたしましたが、日本経済を上げ潮に乗せるための成長計画、経済計画というのはどういうものがあるんだろうかと、お手元に資料も用意しました。

経済成長、潜在成長力を上げていくというのは、労働力の要因と資本の要因と技術革新の要因と三つございます。何といいましても、これによって成り立つ成長を上昇させる各政策が必要だということと、金利を急上昇させないという政策の二つを両立させて、日本経済を全体として上げ潮に乗せる成長計画を推進していかなければ、これは実現できないわけであります。

その計画のまず第一の柱となるべきことは、やはりこれだけグローバルな社会になりましたので、新しい日本経済の国境概念というものを広げていくべきではないかと私は考えます。人口減少社会の日本にとって、BRICs諸国、ブラジル、ロシア、インド、中国等々、この市場はこれから本格的な市場になってくるわけですが、三十数億人です。インド、中国を含むアジア市場だけでも八・二兆ドルと申しますから、円換算で約一千兆円の市場というものになってまいります。

こういうマーケットを日本経済の発展にプラスしていくことが重要となりますが、そのための重要な手段が、今言われている自由貿易協定であり、あるいは経済連携協定でございます。

実は、韓国では最近、政府内にFTA推進委員会を立ち上げました。何と二〇〇七年、つまり来年までに三十―五十カ国とこの協定の締結を目指す。三十―五十カ国ですよ。十五カ国と同年中に協定を発効させるということを決めました。中国は、二〇一〇年にASEAN諸国とのFTAスタートで合意しまして、もう既に昨年から一部関税削減を始めております。また、インドと共同研究会設立で合意。豪州、オーストラリアと正式交渉を昨年開始しているのでございます。

官房長官、伺いますが、各省、FTAについてはいろいろな立場がありますけれども、この経済連携協定、自由貿易協定推進のために政府一体となった取り組みを進めなければ、もう日本は間に合いません。日本がやっているのは、シンガポールとメキシコのたった二カ国です。あと交渉中が数カ国あるだけです。こんなことでいいんでしょうか。

国益に沿った対応ができる万全の体制を総理のもとでつくっていくことが不可欠だと私は思います。そういう強力な官邸主導のリーダーシップ体制の確立、これについてどうお考えでありましょうか。

 また、アジア共同体構想におきますリーダーシップの発揮のためにも、ASEAN諸国や豪州、さらには隣国の中国や韓国との自由貿易協定を加速すべきであると考えますが、いかがですか。

第164回国会 衆議院予算委員会 議事録第5号(2006年2月6日)

ここでは非常にいいことを言っていると思います‐早く小泉総理に吹き込んでくださいまし。FTAについては以前論じましたが、webmasterも速やかな拡大を望みます。

○中川(秀)委員 (略)

外資についても一点だけ触れます。

実は、九〇年代、日本からの外国への投資を十とすると、外国からの日本への投資はその十分の一の一しかなかった。十対一だったんです。ところが、一昨年、外国から日本への投資額の方が日本から外国への投資額よりも多くなった。つまり逆転したんです。これは案外知られていないんですが、逆転したんです。ハイテク企業の研究所設立、RアンドD、それからアジア企業の対日進出も始まっています。

例えば、時差のないオーストラリアから、例の有名なニセコ、北海道のスキー場、オーストラリアのリゾート企業がこれを買収したんですね。そして、今後十五年で五、六百億の投資をして、年間二十万人ぐらいの集客をしようと、豪州の会社がニセコを買ったんです。

そういうように、今、日本の貯蓄率は、高度経済成長時代の二〇%からはるかに下がって、〇四年度は二・八%と、五十五年ぶりの低水準、十分の一になっています。今や、外資を敵視するんじゃなくて、したたかに利用する時代に来ているのではないかと考えます。総理も施政方針演説で、外国からの投資は地域の活性化や雇用の拡大につながる、また、技術に新たな刺激を与える、我が国にとって歓迎すべきもの、こう言っておられますけれども、今、したたかに利用する時代に入ったということについて、総理の御所見を伺います。

第164回国会 衆議院予算委員会 議事録第5号(2006年2月6日)

少子高齢化に伴い貯蓄投資差額における貯蓄超過が減少していくとの観察、それを前提として外資受入れの障壁をなるべく除去した経済を構築していくことの意義について異論はないのですが、一昨年の逆転とやらはミスリードでしょう。多分資本収支黒字のことを指していると思うのですが(正確には一昨年(2004年)ではなくその前の年(2003年)です)、あれは大規模為替介入という公的部門による(広義)資本収支の赤字があったため民間部門の(=狭義の)資本収支が黒字に転じただけのことで、為替介入がまったく行われなかった昨年(2005年)にはまた(狭義の)資本収支赤字に戻りましたから。

○中川(秀)委員 上げ潮計画の二番目、三番目の柱は、新しい産業展開と新しい産業基盤ということです。

ここにパネルを用意しましたが、製造業の生産性というのは、本当に遜色なく、日本は大きなものがあるわけです。しかし、下の段の赤線のところですが、サービス業、これは実質GDPの六割を占めているわけですが、商業もあれば農業、医療、教育、いろいろなものがありますが、この活性化、地域の活性化が何よりも必要であるわけでございます。まだまだこれは生産性を上げられる。きょうは時間がないので詳しく触れませんが、これには規制改革がさらに必要でありますけれども、この努力を続ければアメリカ並みに成長する可能性がある。これは経済の上げ潮の大変大きな要因になってまいります。

それから、上げ潮計画の第三の柱は新しい産業基盤でございます。

私は、今自民党のu―Japan特命委員会の委員長もしていますが、来月、ITによる成長戦略の考え方について取りまとめをする予定です。IT投資は企業の生産性向上に役立つと今まで言われてまいりましたが、これを生かして、IT経営ということで、産業インフラのコストを小さくし、また、日本に残る非効率な産業分野の効率化を図る、経済全体の付加価値、生産性を上げることができるという考え方でございます。そういうことでまとめていきたいと思います。

(略)

第164回国会 衆議院予算委員会 議事録第5号(2006年2月6日)

生産性の話はよく言われますが、それらのほとんどはマッキンゼーのレポートが元ネタです。このレポートの致命的欠陥は生産性を計測する際の分子に(日米比較のため購買力平価で換算した)GDPを用いている点。

経済学者がTFP(Total Factor Productivity、全要素生産性。先の中川政調会長の「経済成長、潜在成長力を上げていくというのは、労働力の要因と資本の要因と技術革新の要因と三つございます」の発言中、「技術革新の要因」のことだと考えていただければ)を計測するに当たって需要変動の影響を除去すべく細心の注意を払ってもなお需要変動の影響が除去しきれないとの批判を浴びがちだというのに、ナマのGDPを用いる割り切りのよさには感動です(笑)。よって需要変動の影響を受けざるを得ずこれで生産性を論じるなどナンセンスの極みなのですが、コンサルティングファームが「生産性改善のためには需要増加が必要です」じゃ商売にならないでしょうからねぇ(笑)。

真面目な話、貿易財は生産性に劣れば海外製品に駆逐されますから生き残るものは必然的に生産性が高いものとなり、他方で非貿易財にはそのようなことはありませんから、世界中のどの国だって非貿易財の生産性は貿易財のそれに比べて低いものとなります。需要変動の要素を除去してなお残るその格差が簡単に埋められるなら誰も苦労はしません。本当に政府があれこれやることで生産性を上げられるならノーベル経済学賞ものでしょう。

えっ、IT投資すれば生産性は上がるんじゃないかって? 政府が音頭をとっての特定目的投資の促進だなんて、キャプテンMUSE式ハイビジョン堯淵轡哀沺坊弉第五世代コンピュータプロジェクトみたいなことにならないといいですね(はあと)。

○中川(秀)委員 ありがとうございました。

時間がいよいよ迫ってしまいましたが、なるべく簡潔に、まとめて申し上げます。

最後の第四、第五は、新しい財政構造と新しい政策協調ということです。簡単に申し上げまして、この財政構造については、私ども政調会、自民党財政改革研究会でも検討中でございますが、デフレ克服、政府の資産・負債の圧縮、制度の改革、歳出削減、税制改革の順で議論すべきだと思います。就任当初から、デフレ脱却の一番打者がようやく打席に入ったところで五番目の増税がもう打席に入ろうとしているのはまだ早いと言い続けているわけは、そこでございます。

今年度名目成長率二%達成のためにも、財政再建のためにも重要なのはデフレの克服でございまして、デフレ下の増税路線をとれば、国民経済に取り返しのつかない致命的な打撃を与えるのではないかと危惧します。後で触れますが、二、三%の物価上昇率を政策目標とするのは世界の常識でございます。そういうことを踏まえて、今年度のデフレ克服を目指していくべきだと思います。

次に、政府資産圧縮ですが、日本の政府資産七百兆円は、今世界一の規模です。その半減を目指して、徹底的な洗い直しを行うべきだと思います。さすれば、眠っている国有資産が、民間に開放して富を創造して、経済を成長させていく資源となります。今国会、行革推進法案でさまざまな分野の改革の法案を出しているのは、極めて、この国会の最も大事な法案であろう、こう考えておるところでございます。

制度改革について言えば、世界の財政再建の教訓は、初めから増税に手をつけた国はむしろ失敗していて、公務員給与や社会保障などの制度改革を伴う歳出削減を行った国は成功するというものでございます。

私は、人事院制度の根幹をも聖域とせず、制度改革について真正面から検討すべきではないかと考えますし、野党の諸君にも大いにこういう点で対案を出してもらって、公務員制度改革も社会保障制度改革も、与野党で国民のためにこの改革を進めていくべきだと提案いたしておきたいと存じます。

(略)

第164回国会 衆議院予算委員会 議事録第5号(2006年2月6日)

デフレ克服に比べれば他のものなど後回しでかまわないということは昨年論じましたので繰り返しませんが、一点だけ。一番打者がようやく打席に入ったところなら、五番打者はもちろんですが二番打者や三番打者だって打席に入っちゃまずいのでは(笑)?

○中川(秀)委員 新しい政策協調ということでは、新しい成長社会ではいかにインフレを回避するかということが重要でありますが、インフレの場合に、早期に対応するための消費者物価、CPIの上昇率参照値、こういう制度の導入が私は検討されるべきではないかと存じます。

先般、ロンドンでイングランド銀行の総裁にもお会いをして、マービン・キングさんと申しますけれども、政府と中央銀行が物価上昇率目標を二%で共有して、市場の信頼のもとで、極めて安定的な経済政策を実現して成果を上げているという状況を伺ってまいりました。日本も参考にすべきだと思います。

最近、経済成長と財政再建の関係で、名目成長率を高くすると金利が高くなる、こういう主張が出てまいりますが、結果的に隠れ大きな政府となってしまう増税キャンペーンの一環にならないように私は願っております。

まず、長期的な事実関係がどうかというと、アメリカの有名な経済学者マンキュー、元CEAの委員長ですが、過去百二十年、七十年、五十年のアメリカの実績を紹介していますが、いずれも成長率が国債金利を上回っています。また、他の研究でも、他の主要国について、成長率の方が国債金利より高かったことが明らかにされています。日本でも、一九六六年から二〇〇三年、二年前までの平均値でとってみますと、成長率が国債金利よりも高かったことは歴史的な事実です。日本についても、一九六六年―二〇〇三年平均値は、成長率が国債金利を上回っているわけであります。

我々、これから財政再建は喫緊の課題ですけれども、成功した国は、GDP成長率が高くなって、長期金利が下がって、そして成功しているということを忘れてはなりません。

そういうことで、我々も党としてしっかり議論してまいりますが、またこの問題は、いずれ次の時代、我々でいえば自民党総裁選挙もございますが、大いに論争すべき政策の軸になる、そういう一環であろうと考えますので、これはというお志のある方は見識をぜひ示していただきたい、こう考えておるところでございます。

総理、いろいろ用意しましたが、総理がこの四年半やってまいりました諸改革、その成果は、最後の資料にもお配りしておりますけれども、不良債権比率、名目成長率、失業率、有効求人倍率、全国勤労者世帯消費支出、給与、昨年のボーナス、いずれも好転。有効求人倍率は十三年ぶりの高水準、昨年のボーナスは四・四%もふえた。

今、日本は明るい成長時代到来の前夜まで来ている。もう一回、次の時代に再び経済を大きくして、デフレ下の格差固定社会に戻るようなことにならないように、より光を輝かせる、そういう経済成長のパイの拡大で日本の将来を切り開いていくべきだ、これが、私の言う日本経済を上げ潮に乗せる成長計画の概略でございます。総理も新たな成長戦略のあり方を夏までに示すと述べられておりますが、まさに小泉改革の成果を次の時代の成長につなげていくことが重要だと思います。

(略)

第164回国会 衆議院予算委員会 議事録第5号(2006年2月6日)

とまあ中川政調会長の発言を追いかけてきましたが、リフレ政策と構造改革政策のキメラを見るようでwebmasterは落ち着きません。今の世論や小泉総理の嗜好を考えての方便として構造改革政策も同時に唱えているということならよいのですけれども、リフレ政策が借り物ではないかとの不安が拭い去れません。本気でデフレ脱却を目指すのであればともかく、後で言い訳(日銀が失敗した際に自分たちはきちんと指摘していた)するためじゃないかな、と。

[economy]2005年第4四半期GDP・一次速報

koiti_yanoさんの予測もあり注目していたのですが、ご本人もご確認のとおり予測的中でした。皆さん、これからはkoiti_yanoさんに注目ですよ!(って、既にそうなさっている方も多いと思いますが。)

ところで前のエントリで潜在成長率について触れましたが、内閣府推計では1.5%程度ということになっています(実質GDPベース)。潜在成長率とは何かといいますと、要すれば国内の労働力や資金、技術を適切に用いた場合に達成される成長率のことです。

今回の速報で2005年のGDP成長率が表に出てきましたので、時系列データのうち今世紀に入ってからの推移を見ると次のとおりです。

20010.4%
20020.1%
20031.8%
20042.3%
20052.8%

このとおり3年にわたり潜在成長率を上回る成長を遂げているということになります。であるなら、労働市場は売り手市場となり資金需給は需要超過になっていなければおかしいということになります。無理をして背伸びをしなければ潜在成長率以上の成長は達成できないわけですから。

ところが有効求人倍率が1を超えたのは昨年12月、国内銀行・信用金庫の貸出しが対前年同期でプラスになったのは今年の1月に入ってからです。上のエントリでも書いたように経済学者たちは日本の潜在成長率は2%台であるとし、当サイトでも2%台半ばではないかと何度か書いてきましたが、実質GDP成長率が2.8%となってようやくこのような指標が観察されるようになったということは、まさにこうした推測が当たっていたことの証拠となるでしょう。

内閣府の皆さん、引き続き日本の潜在成長率は1.5%程度だというなら、なんでもっと早く有効求人倍率や貸出実績が需要超過を示す数字にならなかったのか、納得できる説明をしていただけませんでしょうか?

[economy][politics][BOJ]だから小泉総理を信頼しちゃいけないんだってば!

[東京 17日 ロイター] 小泉首相は17日、官邸で記者団に対し、量的緩和解除の判断は日銀総裁に任せると述べた。

2005年10―12月期の実質国内総生産(GDP)は、年率5.5%の高成長となった。小泉首相は「予想以上に良いということだが、まだ、デフレ状況を脱却したとは言えない」との認識を示し「この良い状況をいかに持続させて、デフレを脱却するか、これからの課題だ」と指摘した。

「GDPの数字は量的緩和解除の追い風になっていると思うが、来月の解除はまだ早いか」との質問に対しては「それは良く日銀総裁が判断されるだろう」とし「日銀総裁に任せるのか」との重ねての質問に対しては「そうですね」と答えた。

小泉首相は、昨年11月に「(量的緩和解除は)まだ早いのではないか」と述べていた。また、福井日銀総裁が2月9日の会見で量的緩和解除に一段と踏み込んだ発言をしたことを受けて10日には「よく状況を見極めてもらいたい。デフレ状況を脱却したかどうか、そのうえでの判断だ」としていた。

ロイター「量的緩和解除、日銀総裁に任せる=小泉首相」

いやな予想に限って当たるんですよねぇ・・・。

[sports]トリノオリンピック・男子フィギュアスケイト

を見ていてふと思ったのですが、1回転から3回転までを「シングル」、「ダブル」、「トリプル」と呼ぶのに4回転になると日本語になって「よんかいてん」と呼ぶのに違和感はありませんか? 解説者が古株のMacユーザだったら「クワドラプル」って呼んでくれるのかなぁ・・・。

#部屋数もそうですよね(1LDK、2DKなど)。一部屋だと「ワン」ですが、二部屋だと「に」が「トゥー」を上回り、三以上は日本語読み。どなたか理由をご存知の方いらっしゃいますか?

これだけではなんですので、フィギュアにご関心の向きにアレクセイ・ヤグディン(ソルトレイクシティ金メダリスト)のインタビューをご紹介しておきます。一芸を極めた人の話は他芸においても大いに参考になり読んでいても楽しいです。

本日のツッコミ(全13件) [ツッコミを入れる]

Before...

Koiti Yano [BUNTENさん 矢野もはずれてほしいと思っています。矢野自身は大変なわけですが、多くの人にとって良いことなので、そ..]

bewaad [>Baatarismさん デフレ脱却というだけなら福井総裁も言っているわけで(笑)。 ニュートラルというのは定見が..]

bewaad [>Koiti Yanoさん、BUNTENさん さぁみんなでカッサンドラの事跡を復習しておきましょうorz]


2006-02-19

[notice]祝100万アクセス

当サイトのカウンタはユニークアクセスでとっていますので、これだけの延べ人数にごらんいただいたといって差し支えありません(それなりにサーチエンジンのbotが入っていますが(笑))。本当にご愛読ありがとうございます。

ちなみに100万アクセス記念企画はアンケートを考えているのですが、何かお薦めのcgi等があったらお願いいたします。

[law][government]電気用品安全法のPR

最近話題の標記の問題ですが、昨日Baatarismさんからご質問があったので調べてみました。電気用品安全法に関する経過措置が今年の3月末で終了することに伴い、同法施行(平成12年(2001年)4月1日)以前に製造された同法に定める認証マーク(PSEマーク)がついていない家電製品の販売が禁じられることについてのものです(webmasterが主として参考にしたのは、経産省のまとめページ2ちゃんねるのまとめサイトITmedia Newsの記事です)。なぜそのようなことになったのかということですが、以下はインサイダー情報ではなく公表情報をベースとしたwebmasterの推測に過ぎませんので、そういう前提でお読みいただきたいと思います。

結論から申し上げるなら、相対的に小さな問題でありPRが必要だとは判断しなかったということではないかと考えられます。端的に示すなら法律の題名は通商産業省関係の基準・認証制度等の整理及び合理化に関する法律(案、制定後における平成11年法律第121号)であり、自主認証を認めるという規制緩和及びそれに伴う弊害防止が最大の眼目であったわけです。

最大の眼目がそれであれ中古家電に関する社会的影響が大きいのであればなおざりにもできないのでしょうけれど、どうもそういうわけではなさそうです。市場規模について見れば次のような証言があります。

○(株)ハードオフコーポレーション それでは最初に、当社の取り組みあるいは事業の内容について10分ぐらいでお話させていただいて、その後で意見等を発表していきたいと思います。

まず私どもは3Rの中でリユースの関連、分かり易く言えば、製品の再利用を中枢する役割を担うリサイクルショップを全国規模で事業展開しております。本店は、新潟県新発田市にございます。

(略)

次にリユースの事業領域、マーケットサイズはどれぐらいあるのかということが非常によく聞かれます。明確に日本の国内でリユースの市場がどれぐらいあるかということは、どの統計の資料を見ても分からない状態です。しかし、分からないから潜在的なニーズが多いのだ、分からないからこそやってみる必要がある分野ではないかと考えています。

分からないなりに、当社では次のように分析しています。今簡単に言いますと、家電ですと年間9兆円の新製品が出るそうです。これが毎年毎年新しい商品が、先ほどの上水道ではありませんが、上水道を通して水が流れる勢いというのが年間9兆円なんです。それが10年間続けると90兆円の家庭内ストックが出てくると考えましょう。そのうち1%、仮にリユースの市場規模として考えたとしても 9,000億から1兆円はリユース市場としては十分に見込めるのではないかと考えております。

中央環境審議会循環型社会計画部会 中部・北越地区 地域ヒアリング (富山会場、平成14年(2003年)10月3日)

これに加えて、

  • PSEマークがついている中古家電の流通には問題がないこと、
  • 白物家電などについてはあえてPSEマークのないものを求める消費者はほぼいないと考えられること、

を考えれば、いみじくも2ちゃんねるでの騒ぎが主としてオーディオ機器についてであるように、もっと小さな額(せいぜい数十億円?)であるのは間違いないでしょう。郵政民営化のように総理の関心事項で際限なく広報に予算をつぎ込めるならまだしも、限られた広報予算の配分に当たって劣後してもかまわないとしたものと考えられます。

ちなみに反対論のいくつかには無理があります。反対するのであればそのようなロジックは用いないようお勧めする次第です。

電気用品安全法施行以前に製造された家電製品の販売を禁じるのは法の遡及効
法の遡及効といい得るのは、施行前の製造や販売まで法律違反を問うて罰するような場合です。施行前の製造・販売を違法だとするものではありませんから、この問題は法の遡及効の問題ではありません。
消費者の安全のためなら使用も禁止すべきなのに使用を禁止しないのは、法改正が安全上の問題ではなく業者/天下りのためであることの証拠
では使用も禁じられたほうがよかったとでも(笑)? 経産省も旧電気用品取締法上の安全基準それ自体に問題はないとし、販売禁止の目的は流通の混乱を防ぐためとしているわけですから、反対論として噛み合っていません。
憲法上の財産権の侵害
使用・個人間売買は認められていますから、違憲とするほどの侵害ではないでしょう。
当初は中古は想定外
問題となっている経過措置(通商産業省関係の基準・認証制度等の整理及び合理化に関する法律附則第50条第1項)の存在を考えれば想定内だったと考える方が合理的です。
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Bottega Veneta Two-Tone With Factory Direct Price [ララを続けると最後にマイケル新しい Ikea に行ってきました. Bottega Veneta Two-Tone ..]

Moncler Softshell Safran [唯一の神の輸出大規模な国内ビジネスへの愛ニット下着やホームウェアの伝統の変化は、 支払いを行うことができることができ..]

Miu Miu Luxury Hot Recommend [?1991年02月1000万円30名ウイングでは、ファッション販売・食品販売・営業・事務職・経理など色々な分野のお仕..]


2006-02-20

[misc]ATS動作音を聞いて思ったこと

都内のJR等ではなかなか聞こえませんが、ローカル線で運転席近くにいると「ジリリリリリリ・・・キンコンキンコンキンコン・・・」という音が聞こえてくるのをご存知の方もいらっしゃると思います。あれはATSが作動したときの警告音等なのですが、最近ふととあるものに似ていると思いついて以来、どうにもその考えに囚われてなりません。

あの一連の音って、ショスタコーヴィチの交響曲第5番第4楽章の冒頭部分に似ていませんか?

#非常に対象範囲の狭いエントリで恐縮です。

[comic]現在官僚系もふ・第41話

だからさぁ、予算執行調査は財務省が組織として行うものなのですから、直属の上司がストップかけているものを係員が勝手にやれるはずもないでしょう。

で本題の対中ODAですが、批判するならするでちゃんとした事実に基づいて行ってもらわなければ困りものです。総額の数割が水増しされてキックバックって、2003年度に入って初めて円借款が1,000億円を割り込んだ一方、無償資金協力は100億円を超えたことがなく、これまでの累計で言えば円借款が3兆円強である一方で無償資金協力・技術協力は合計しても3,000億円に届かない(2003年度現在)わけですから、そんなことがあるはずもありません。円借款は文字通り借金で返す必要があるもので、キックバックなどしてしまったら返済できないわけですから。

ついでに申し上げるなら、対中ODAの代表的な意見として「経済大国となった中国にODAはもはや不要」「靖国問題や教科書問題などで事あるたびに突っかかってくる相手を援助することなどない」という2つが挙げられていますが、後者はともかく前者は変な話です。通常経済の発展度合いは一人当たりGDPで測るもので、その物差しで見る限り中国はまだまだ発展途上国以外の何物でもありません。中国がダメならマレーシアやタイへのODAなどもっとダメと言えますが、そのような話はないわけで。

ところで対中ODAにおいて「口利きをする日本の政治家もまた、私腹を肥やしています」とされる例の絵柄がどう見ても竹下・橋本両元総理なのですが、これって大丈夫なんですかねぇ>スピリッツ編集部。前シリーズのBSEのときには特定可能な個人についてこのような描かれ方はなかったわけですが、あまりに不用意では?

本日のツッコミ(全11件) [ツッコミを入れる]

Before...

田中@廿日市 [>電車でGo! ご教示ありがとうございます。でも残念なことにそういう習慣はないので、こんど電車(ローカル線?)に乗る..]

bewaad [>田中@廿日市さん あまり期待していただくとお眼鏡にかなわないのではと不安になりますので、軽い気持ちでお願いします(..]

koge [探してみました。 http://pixy.issp.u-tokyo.ac.jp/~ueta/train_misc.h..]


2006-02-21

[notice]サーバ移転に伴いコメント・trackbackを一時停止いたします

以前告知させていただいたとおり、現在使用しているサーバの運用が停止されますが、いただいたアドヴァイスなども参考にいたしまして、クララオンラインに移転することにいたしました。

#2ちゃんのレンタル鯖板を見ても、webmasterと同じVPS7難民はここかさくらインターネットの専用サーバに移る人が多いようです。

本日中には移転し、DNSに係るデータが行き渡る期間を見込み今週中のできるだけ早いタイミングでコメント・trackbackの受付を再開したいと思いますので、ご理解いただければ幸いです。再開時には改めてお知らせいたします。

なお、Windowsの場合、コマンドプロンプトを起動して、

ipconfig /flushdns

とするとローカルのキャッシュが消去されDNSにデータを取得しにいきます。明日なり明後日なりになっても新たなエントリが追加されない場合には、これをお試しいただければ。こちらがサボっている場合には無意味ですが(笑)、サーバが移転したにもかかわらず旧サーバにアクセスしているのが原因で最新のエントリを取得していないのであれば、これで移転を反映させることができます。

#他OSについてはwebmasterの知識がありませんので、申し訳ないのですが自助努力でお願いいたします。

[notice]feed meterの順位が2ケタに

いきなり上がっていて驚いた(その前の公表では136位)のですが、人気度2.9で84位だそうで。以前140位台からいきなり170位台に落ち込んだこともあるのでまたすぐ落ちるかもしれないので(磯崎さんもおっしゃっていたように今ひとつアルゴリズムの枠組みもわかりませんし)、記念エントリ。

[law][government][politics]電気用品安全法反対運動の1つのあり方(マニュアル編)

とりあえず成功する蓋然性が高いやり方のみここでは記します。なぜこのやり方がそうなのか等については明日にでも書きます(ごたくは後回しにしてでも早いに越したことはないと思いましたので)。

電気用品安全法上の電気用品に中古品が含まれるのは法解釈上まず紛れがないので、この問題を解消するには法改正が必要です。例えば次のようなものです。

<以下法律案草稿>

通商産業省関係の基準・認証制度等の整理及び合理化に関する法律の一部を改正する法律案

通商産業省関係の基準・認証制度等の整理及び合理化に関する法律(平成十一年法律第百二十一号)の一部を次のように改正する。

附則第五十条第一項及び第二項中「五年」を「六年」に改める。

附則

(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。

(検討)
第二条 政府は、平成十九年三月三十一日までの間に、通商産業省関係の基準・認証制度等の整理及び合理化に関する法律附則第四十六条第一項に規定する移行電気用品の販売、所有及び使用の実態を勘案して、移行電気用品に係る電気用品安全法(昭和三十六年法律第二百三十四号)の規定の円滑な実施を図るために必要な措置について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

2 前項の検討に係る事務は、経済産業大臣が行うものとする。

3 経済産業大臣は、第一項の規定による検討を行うに当たっては、公聴会を開き、広く一般の意見を聴かなければならない。

4 前項に定めるもののほか、公聴会について必要な事項は、経済産業省令で定める。

<以上法律案草稿>

これないしは類似の法律案文が準備できたら、次のような運動に邁進します。

力のある国会議員に接触し議員立法をお願いする
議員立法には衆議院議員20名ないし参議院議員10名が必要ですから(国会法第56条第1項)、それだけの人数を集められる議員である必要があります。つてがなければ自分の選挙区選出でもなんでもまずは接触してみることですが、選択の余地があるなら、
  • 自民党か民主党、公明党(できれば自民党がいいと思いますが、公明党は穴です)の議員
  • 経済産業部会の現役理事や理事経験者
  • 現在政府の役職(大臣、副大臣、大臣政務官)でない者
  • 中川政調会長に近い者
といった条件に当てはまる議員である方がよいでしょう。なお法案提出のタイムリミットですが、常識的(といっても今から提出すること事態非常識の範疇ではありますが、相対的な問題で)には今月中、どれだけ遅くても3/17と考えておいてください。
説明のスタンスは糾弾調でなく相談調で
経産省担当者の説明を踏まえて、
  1. 電気用品安全法の経過措置終了によってオーディオやシンセサイザーの貴重な名機の使用に支障が生じかねない事態にあり困っている。
  2. 他方、脱法行為を防ぐため中古電気製品についても何らかの規制を課すことが必要だとの経産省の説明も一理あると思う。
  3. この2つの問題への解決を両立させるためには、もっと時間をかけて議論する必要があると考える。これまで自分たちが気付かなかったことは反省しているが、経産省の広報活動にも問題があったのは事実。
  4. そこで、1年と時間を区切って経過措置を延長し、その間を妥当な解決策を編み出すための検討期間とさせてほしい。
といったトーンで説得すれば、議員の理解者も増えるでしょう(アイキャッチ(イヤーキャッチ?)のためには「名機を守れ」とでも単純化する必要はありますが、その背後のロジックとして)。糾弾調でやりたいというなら止めませんが、プロ市民扱いされるだけかと。
使えるものは何でも使う
キョージュらの署名運動やメディア(案外朝日が最近熱心に取り上げているようで)との連携により世間的な関心を高めるべきです。国会議員は常に票につながる活躍の場を求めているわけで(行き過ぎると最近話題の永田議員になってしまいますが(笑))、人目を引けば引くほど議員の食いつきもよくなります。署名を集めたってほとんど意味はありませんが、彼らの活動を通じてメディアの露出を高めることには大いに期待が持てます。

この案なら絶対大丈夫と保証などできるはずもなく、より良い代替案もあるでしょうけれど、とにかく本件については時は金なり、電凸などしている暇はないというのが客観的情勢です。もしなんとかしたいならお早めに。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

Free! [電安法の附則第50条には、本格施行までの猶予期間について『製造から販売までに通常相当の期間を要する移行特定電気用品と..]

bewaad [>Free!さん 政令は法律に反しない限りで定めることが可能なので、法律が電気用品の性質に応じて期間を定めよとしてい..]


2006-02-22

[notice]サーバ移転しました

このエントリをご覧いただいている方は無事新サーバにアクセスしているということになります。

なお、コメント・trackbackの再開は明日からを考えております。

[law][government][politics]電気用品安全法反対運動の1つのあり方(解説編)

昨日の続きです。あのようなやり方を提案したのは、

  • 今年の4月からの開始を止めるという目的に照らして間に合う方法であること、
  • 実際に法改正に必要な賛成を集められること、

を満たすためにどうすればよいかという観点から考えたためです。その結果、次のようなものであることが有益と考えました。以下、それぞれについてご説明いたします。

  1. 議員立法であること
  2. 経過措置を延長し、その間に代替措置を検討するものであること

1.議員立法であること

現在いろいろな問題が予算委員会で審議されていますが、2月から3月にかけては予算審議が最優先となります。先ごろ衆・予算委員会の公聴会の日程が固まり予算の衆議院通過が見えてきた、なんて報道もありましたが、1月から始まる通常国会‐つまり、今開催されている国会です‐においては、まずは政府与党ともに予算の成立に全力を尽くすことになります。予算通過後に待っているのは「日切れ」「日切れ扱い」と言われる法案の処理です。

「日切れ」とは年度内に処理することが必須の法案で、新年度からの増税が典型です。租税法定主義との関係上新年度から増税したいなら、年度の初めにはその根拠法が通っていないと課税できません。仮に4月に入ってから可決・公布・施行となると、それまでの間はまだ根拠法がない状態になってしまうという問題が生じます。

「日切れ扱い」はこれに準じるもので、例えば新年度からの地方公共団体の新規業務があります。法律(ないし国)だけを見れば矛盾が生じるわけでなく「日切れ」にはなりませんが、地方公共団体側は必要な予算・人員を手当てしたり条例を定めたりしていて準備を整えているところ、法律が通りませんでしたでは全国で混乱を招いてしまうのでやはり年度内に通っていないとまずいと。

これらは3月下旬に一気に処理するわけですが、限られた日程で衆・本会議→衆・委員会→衆・本会議→参・本会議→参・委員会→参・本会議というプロセスを経る必要があり(参議院先議であれば逆)、与党の国対委員長(現任は細田前官房長官)は綿密にスケジュールを組んで野党とも日程調整をして臨むことになります。本件はそこに1本法案を割り込ませようというものですから、相当の無理をしなければなりません。

ここで通常「政府与党」と一語でまとめられている言葉の亀裂が見えてきて、与党からすれば内閣提出法案は自分たちがやりたいわけでもないものを政府のために汗をかいてやっているという意識があります。前述のようなタイトな日程において、今の段階から政府がもう1つ法案を入れてくれとお願いしたところで、なぜ政府のミスでそのようなことをしなければならないのだ、ということになってしまうわけです。

#通常国会の場合、提出予定法案についてどれが予算関連で日切れ・日切れ扱いは何だ、という政府与党間の調整は1月には終わっています。

加えて内閣提出法案の場合、政府内調整(関係省庁や内閣法制局などとのものです)と与党内調整(報道で部会・政審・総務会を通すといわれているものです)の両方を行わなければなりません。

議員立法にする場合、この2つの問題をある程度回避可能です。与党議員が提出となれば(さらにはその推進者が有力者であればなおさら)国対の覚えも多少はよくなりますし、超党派法案(与野党の議員がそろって提出)であれば野党に「借り」を作ることもないのでさらにハードルは下がるでしょう。さらには政府内調整をバイパスできるので調整作業そのものもほぼ半減します。

以上のように、今回のとにかく時間がないという状況においては経済産業省を説得して内閣提出法案を立案させるという手段に比べ、議員立法を狙う手段の優位は疑いありません。

#そもそも経済産業省が説得に応じる保証もないわけですし。

2.経過措置を延長し、その間に代替措置を検討するものであること

昨日も書いたとおり、経済産業省は流通の混乱・脱法行為を懸念しています。ネット上では中古を適用除外とすればよいという説があるようですが、そもそも電気用品安全法施行後に製造されたものは中古であっても適用除外とする実益がありません。適用除外の対象を施行前に製造されたもの限るにしても、偽装防止をどうするかといった問題に対応する必要があります。

また、webmasterは説得力がある議論だとは思いませんが、経産省の天下り確保のためだとか製造業者による中古業者つぶしだとかいった裏の目的があると考えるのであれば、なおさら単純な適用除外を求めるのは愚策です。というのも何も立法措置がなされなければ経過措置は自動的に失効するわけで、時の神はそうした後ろ暗い抵抗勢力の味方です。仮に世論が盛り上がったところで、前述の流通の混乱や脱法行為の懸念を言い立てて時間稼ぎをして4月になってしまえば彼(女)らの勝ちだからです。

ですから裏があるにせよないにせよ、まずはこの不利な状況の打開を最優先目標にしなければなりません。不利さは何はさておきこの4月に経過措置が失効する点にあるのですから、それを延長しさえすれば最優先目標は達成することができます。まずはそこに全てのエネルギーを集中することこそ合理的対応といえましょう。

さらにエネルギーの集中の観点からは、昨日書いたように大義名分は「名機を守れ」とか「名機を救え」といったものに絞るべきです。上述の陰謀論にうさんくささを感じる人たちからも支持を集めるためにも、今の永田議員のように根拠を問われるという隙を見せないためにも、そして根拠を問うという時間稼ぎを封じるためにも。他の理由を持ち込んだからといって枯れ木も山の賑わいとはいかないのです。

そうは言っても自分は状況証拠に照らしてそうした陰謀の存在を立証できる、それなのに主張しないのは妥協しているようで厭だという人もいるかもしれません。しかし仮に陰謀論が当たっていても、それを真正面から指摘するのは相手の抵抗を強めるだけで当面の最優先目標にはかえって障害となるのが以上のとおり明らかです。もし外れているなら、くどいようですが今の永田議員の窮状に自らはまることになります。したがってその当否にかかわらず、主張しないことこそ合理的対応なのです。自信があるなら、経過措置を延長してからでも十分間に合いますよね?

本日のツッコミ(全8件) [ツッコミを入れる]

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2006-02-23

[notice]コメント・trackbackの受付を再開します

当方の都合にて2日間ご面倒をおかけし失礼いたしました。今後ともよろしくお願いいたします。

[sports]アントニオ猪木選手の公表されざる姿

その話の流れで全日本プロレスと新日本プロレスの間でブッチャー引き抜きに端を発した、外国人選手引き抜きの防止協定が結ばれたころ、馬場、猪木、新間氏による3者会談に同席を許された竹内氏が、馬場からの「どうも猪木は信用できない。後から言った、言わないとならないように何か証拠を残しておきたい」という言葉を受けて、その会談内容をひそかにテープに残していた事を告白した。

それだけでもかなり衝撃的であったが、この時の会談の模様は4月末に芸文社より「プロレス復興計画」というタイトルで出版される本に掲載される事もこの場で発表された。馬場と猪木がお互いにどのように呼びかけ合い、またどのような言葉遣いで話すのかといった、ファンにはうかがい知る事のできない部分が初めて活字になるという事に、この日集まった30代以上のファンからはため息がもれた。

猪木vs馬場の知られざる裏側/サヨコアリーナPLUS in Naked Loft

今から楽しみです。密室では何のためらいもなくどこまでも卑屈になり、他方で公開の場ではそんなことは一切なかったかのように振る舞う猪木選手というエピソードはこれまでもあれこれ語られてきたわけですが、そこに新たなものが付け加えられるどころか、ひょっとしたら決定版になる可能性もあるわけで。

こんなことを書いていますが、webmasterは猪木選手のファンです。公開の場でのかっこよさに惹かれるのが浅いファン、裏のエピソードを聞いて悩むのがその次で、表裏の落差とそこに現れる「常識にとらわれない」という言葉の真の体現者ぶり‐わかりやすくはグラップラー刃牙で描かれた猪狩の姿‐に酔ってこそディープなファンと言えるわけで(笑)。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]

bewaad [てすと]


2006-02-24

[economy]中村正三郎さんの経済学観について

昨日の記述は間違っていて、スティグリッツ本の数式には問題はありません。詳しくは下記、及びコメント欄をご覧下さい。

藪下先生をはじめとする訳者の方々には大変なご無礼をしてしまい本当に申し訳ないです。心より陳謝いたします。また、昨日のうちにこのエントリを読まれた方々にも混乱を招きました。ごめんなさい。本来であれば全面的に書き換えるべきところですが、混ぜ込んで書いている部分もあり、もっとも問題だと思う部分のみ取り消すことといたしました。その余の部分については趣旨をお汲み取りいただければ幸いです。

#以上、2/25追記。

最近A.R.Nでの思わせぶり(笑)な記述(例:2/21のそれ)が気になってどこのことだろうと探していました。これまでの英-Ranさんの軌跡を考えれば早く気がつかなかったwebmasterはうかつだと今にして思うわけですが、中村正三郎のHOT CORNERでのことであるとようやく見つけることができました。コメント欄では当サイトまで出てきていることですし、取り上げてみたいと思います。

#当サイトがらみの話は議論の組み立て上最後に回すこととさせていただきます。

さて、中村正三郎さんによるご指摘は大きく分けて3つの部分からなるものとwebmasterは理解します。具体的には次のとおりです。

  1. スティグリッツ「入門経済学(第2版)」中の記述に関するもの
  2. 日本の「経済学コミュニティ」に関するもの
  3. 経済学一般に関するもの

それぞれについて切り分けて議論すべきかと存じますので、以下順に。

スティグリッツ「入門経済学(第2版)」中の記述について

中村正三郎さんのご指摘は次のとおりです。

まず、同書200ページ上から10行目あたり。以下のpcは、ほんとはpが小文字でさらにcが下付きなんだけど、テキストじゃ表現できないので、Pcと書く。Prも同様。句読点は、「,.」だが面倒なので「、。」のまま。

--- ここから ---

以上からわかるように、消費者価格をPc, 生産者価格をPr, そして従量税率をtで表せば、

Pc = Pr + t

という関係が成り立つことがわかる。

-- ここまで ---

この文章と数式は、理系の試験なら、大減点。おれの学生でも大減点。先生によっては0点。下手するとマイナス点。\(^O^)/

なぜなら、単位の次元がでたらめだから。価格と率という別の次元をもつ単位を一緒くたにするのは、理系なら考えられない。

100円 = 95円 + 5%

こんな式を平気で書く奴を、絶対に信用してはならない。

(略)

次は、201ページ下から2行目から202ページにかけて。以下でいう図とは、199ページにある図5-18 タバコ税の経済効果という図のこと。文中のPtrは小文字のpにtが上付き、rが下付き。

--- ここから ---

図からもわかるように、政府余剰の増分は民間部門の余剰減少分を△EcErEの額だけ下回る。これは、民間部門が負う実質的な税負担(=台形PtrPeEErの面積)が政府に納める税金を上回ってしまうために発生するという意味でしばしば税の超過負担と呼ばれる。

--- ここまで ---

文中、台形PtrPeEErの部分が間違い。五角形PtrPtcEcEErじゃないと、図やそれまでの本文の話と整合性がない。

以上2点、いずれも薮下史郎が書いた部分。もし、おれが間違っているなら、謝るので指摘してほしい。

「スティグリッツ経済学と薮下史郎(ショートバージョン)」(@中村正三郎のHOT CORNER2/16付)

これは事実関係としては中村正三郎さんのご指摘のとおりで、明らかな誤りです。この点については誰も異論がないと思います。議論があるとすれば「こんな式を平気で書く奴を、絶対に信用してはならない」の部分で、コメント欄でも単なる誤植ではないかという指摘がなされています。「この文章と数式は、理系の試験なら、大減点」云々は理系でなくても経済学であっても当然のことで、藪下先生が本気でこう書きたいと思って書いたなら誰も信用しないのは理系に限りません。

#以上、2/25に削除。

当該部分の執筆者が藪下先生かどうかには疑義があるようですが、この文脈においては本質的な話ではないので紹介にとどめます。

ここから発展して次の問題に至るわけですが、書物においてある間違いを発見した際に著者本人がそう書こうと思ったのか誤植だろうと推測するのかはそもそもの著者に対する信頼性にもよるでしょう。例えば中村さんがよく知っていて信頼している人の本にそのような間違いがあれば、本気でそのように書こうとしたとは考えもせず、せいぜいが著者校正が甘いんじゃないのといった感想にとどまるでしょう。

つまりは「平気で書く奴」かどうかの判断は記述のみには依存しない点があり、そこが次の問題につながっていくわけです。

日本の「経済学コミュニティ」について

上記の誤りを前提に、中村正三郎さんは次のように話を進めていらっしゃいます。

おれが買ったこの本は、1999年4月15日第1刷、そして2002年3月18日第13刷というもの。</p><p>おれが驚くのは、これほど定評ある本の間違いが3年間も、そして13刷にもなっていながら、直ってないこと。これをおれは、学者、エコノミスト、学生、そして担当編集者、全部ひっくるめて、日本の経済学コミュニティのレベルの低さと受け取っている。</p><p>'}}だから、日本の経済学はだめなんだと。\(^O^)/

「スティグリッツ経済学と薮下史郎(ショートバージョン)」(@中村正三郎のHOT CORNER2/16付)

これもこの部分だけを取り上げるならおっしゃるとおりで、東洋経済新報社におかれてはきちんと訂正していただきたいとはっきり申し上げておきます。

#以上、2/25に削除。

ただ「この部分だけを取り上げるなら」と留保をつけたように、もう少し視野を広げるとご指摘が妥当かどうかについては即断できません。というのも次のようなご指摘があるからです。

化学の式が物理学の式と違って見えても何も不思議に思わなかったり、物理や数学の教科書に誤植があっても普段は軽く文句を言って素通りするのに、対象が経済学だというだけでここまで違う見方をするということは、単なる偏見かイデオロギーにすぎないわけだ(いや、もちろん数学だろうが物理学だろうが小説だろうが、あらゆる誤植は決して許さんという人がいるなら、それは謝る。おそらく、世のほとんどの本は読めないだろうが)。

「いまさら」(@A.R.N2/21付)

たしか、けっこう有名な数学の教科書に正しくは「8」であるべき部分が「∞」になっていたとか、そういう話はいろいろありますよね。それから、K&RのThe C Programming Languageの日本語版(石田晴久訳、とくにANSI以前のやつ)。この本の翻訳も、けっこう長い間間違いが放置されていて問題にされてましたが、それをもって日本の計算機学会がダメダメだとは言わないでしょ?どの分野の本でも誤植はたくさんあります。

「Re: スティグリッツ経済学と薮下史郎(ショートバージョン)」(@中村正三郎のHOT CORNER2/17付)におけるkmoriさんのコメント(webmaster注:「K&RのThe C Programming Languageの日本語版(石田晴久訳、とくにANSI以前のやつ)」とはカーニハン、リッチー「プログラミング言語C」のことです(ただし、リンク先はANSI準拠版です))

ここでは、英-Ranさんやkmoriさんは中村正三郎さんが暗黙の前提としている点に問題を見出しています。引用部だけを見れば絶対基準で難じていますが、その前の「理系なら考えられない」等の記述とあわせ考えれば、日本の経済学コミュニティが日本の理系コミュニティに比べて劣っていると相対基準で難じていると理解する方が合理的でしょう。

であるなら、単に一例をもってその根拠とすることには問題があると言わざるを得ません。例外足り得るのは理系コミュニティにおいてそうした事例がゼロである場合ですが、そうでないのは英-Ranさんやkmoriさんがご指摘のとおりです。もしも「日本の経済学コミュニティのレベルの低さ」を引き続きご主張されるというのであれば、ある程度の客観性のあるデータにより、例えば経済学関連書籍における誤植の放置期間が理系のそれに比べて有意に長いことを示す必要があるでしょう。

経済学一般について

ここまでの議論は理屈で追いかけることができるわけですが、ここでの議論は若干推測や憶測が入ってくる世界となります。これは双方にありまして、英-Ranさんの側においては、中村正三郎さんが経済学に対してバイアスがあるため解釈の分かれる部分についてすべて悪い方を採用しているのではないかというものです。これにきちんとした根拠があるかといえばないわけですが、次に見るようにwebmasterは十分に状況証拠はあるのではないかと思います。いくつかあるので順に取り上げてみます。

おれは同時に、スティグリッツのマクロ経済学とミクロ経済学も買って3部作を揃えたんだけど、最後まで読み通したのは、入門経済学だけ。なんか、こういう経済学、おれ的にいえば経済文学の世界は、もういいと思ったんだね、当時。\(^O^)/

こういう経済学は科学じゃないもんね。経済学で曲りなりにも科学的なのは、ゲームの理論や金融工学、理財工学など数理経済学だけでしょ。それでも、物理学でいえば、やっとニュートン力学が登場したかどうかのレベル。\(^O^)/

経済文学なんて、所詮、錬金術。\(^O^)/ この錬金術って、金儲けの話と中世の科学以前の錬金術のシャレになってることはわかっていただける?

「スティグリッツ経済学と薮下史郎(ショートバージョン)」(@中村正三郎のHOT CORNER2/16付)

スティグリッツ経済学は学部レベルのテキストですが、経済学は高校までではほとんど教育がなされていないと言ってよいので、いきおいその説明はやさしいものにならざるを得ません。しかしそれと学問としての高低を同一視するのはナンセンスです。例えば多くの選手が小学校時代から競技に親しんでいる野球と体格・成長との関係上大学からでないと本格的に開始できないウェイトリフティングにおいて、大学の体育会の部で野球は最初から高度な練習をし、ウェイトリフティングはまずは姿勢や道具の使い方から学ぶ必要がありますが、それは2つの競技の優劣を示すものでは何らありません。ブランチャード、フィッシャー(マクロ)やディキシット(最適化)を読めばよもや「経済文学」とは言えますまい。

逆の例を持ち出すなら、E=mc^2以外の数式を掲載しなかった「ホーキング、宇宙を語る」の存在ゆえに宇宙物理学は「宇宙物理文学」と呼び、こういう物理学は科学ではないとすべきなのでしょうか。yesというならばそれはそれで1つの立場だと思いますが、noであるならダブルスタンダードのそしりは免れないでしょう。

最後に「曲がりなりにも科学的」とお認めいただいたゲーム理論その他ですが、「物理学でいえば、やっとニュートン力学が登場したかどうかのレベル」というのはどのような趣旨でしょうか? あれこれ下衆の勘繰りをしても仕方がないのですが、とりあえず使っている数学のレヴェルが微積分だというなら‐当然そういった数学はミクロ・マクロだって使っていて、経済学全般を「曲がりなりにも科学的」とお認めいただかないことにはならないのですが(笑)‐、それはオッカムの剃刀できちんと刈り込まれていることの証拠でしかないのですけれども。

テレビや雑誌にコメンテータで出てきたり、扇情的な単行本を出している経済学者やエコノミストがやってるのは、競馬の予想屋レベルの経済文学、それも出来の悪い文学。そういうのはもう要らない。断っておくが、競馬の予想屋の世界も奥が深いんだよ。

単位系や単位の次元の扱いは、基本中の基本として、理系なら厳しくいわれてきたはず。だって、単位系や単位の次元を間違うと、ビルは倒れるわ、飛行機は墜落するわ、原発は爆発するわで、大変なことになる。

経済学が科学じゃないことが、これだけでもよくわかるし、経済学者って雑な仕事をしているんだなと思った。こういう人が、早稲田のCOEセンター長なんだよ。大丈夫かと思わないほうが不思議でしょう?

「スティグリッツ経済学と薮下史郎(ショートバージョン)」(@中村正三郎のHOT CORNER2/16付)

ぼくは、経済学が意味がないとか、役立たずとは思ってないし、人類の役には立ってると思ってる。でも、科学などといわれると、冗談だろうと(一応、数理経済学は除外しておくけどね)。

生命のメカニズムやゲノムがわかってなくても、大昔から農業は品種改良なりの工夫で人類の役に立ってきたでしょ。そういう意味では役に立ってるとは思ってますよ。でも、経済学が科学だといわれると、自然や科学をなめているんじゃないかと。

一番ひどいのが、世間でテレビや雑誌のコメンテーターとして出てきたり、扇情的な単行本を出している経済学者、エコノミストなどという連中ね。競馬の予想屋のほうがよっぽど、馬に対して謙虚ですよ。\(^O^)/

「Re: スティグリッツ経済学と薮下史郎(ショートバージョン)」(@中村正三郎のHOT CORNER2/17付)

「扇情的な単行本を出している経済学者、エコノミスト」に対する怒りにおいてwebmasterは決して中村さんに劣るものでないと自負しておりますが、ここで中村さんは明らかに特称命題と全称命題を混同しているわけで、他人の批判をする前にまずはわが身を振り返ってはとついつい思ってしまいます。「ある経済学者やエコノミストが非科学的である」という命題が真であることは「全ての経済学者やエコノミストが非科学的である」という命題が真であることの裏づけにはならず、まして「経済学が科学じゃない」という命題についてはなおさらです。それがなぜかを説明する必要はないですよね?

「単位系や単位の次元の扱いは、基本中の基本として、」経済学でも厳しく言われてきたはずです。だって、単位系や単位の次元を間違うと、GDPは算出できず、物価はわけがわからず、余剰計算も成立せずで大変なことになってしまいます。だから単位系や単位の次元の扱いに誤記があっても、それは誤植だろうとか、百歩譲ってもその人がトンデモだと考えるのが普通であって‐だって、理系でそういうことがあればそうお考えになるはずですよね、この文脈であれば‐、それを「経済学が科学じゃないといわれると、経済学をなめているんじゃないかと」。

わが身に照らしてお考えいただくため、嫌味なやり方だとwebmaster自身思いますが、あえてあてこすってみましょう。故糸川英夫博士を日本ロケット工学の父日本のロケット工学の偉人中村さんはおっしゃっています。他方、糸川先生は「トンデモ本の世界において、とある殺人事件の原因を冷夏による米不足のせいで人間の生存本能が刺激されたためとする主張をもってトンデモ認定されています。中村さんだって、トンデモ認定を持ち出してロケット工学の業績まで否定する主張に接したときには憤りを感ぜずにはいられないと思います。経済学に科学としての側面を見出している人間にとって、中村さんのおっしゃりようはそうした主張と同類のものとして受け止められているのです。

webmasterへのリクエストについて

それにしても疑問なのは、こういうところで初学者が引っかかる可能性を考えていなかったのかどうか(あるいは、経済学者はこの式の誤りや他の誤りを何ら問題と思っていなかったのかどうか)、ですね。経済学では、この式で何ら問題がない、と考えるとか、あるのか知らん?

素人の勝手な願望としては、このあたりbewaadさん
http://www.bewaad.com/
が解説してくれるとうれしいなあ。

「Re: スティグリッツ経済学と薮下史郎(ショートバージョン)」(@中村正三郎のHOT CORNER2/17付)における鈴木さんのコメント

というわけで以上からご賢察いただけると存じますが、経済学であってもあの式は大問題ですし、初学者が引っかかっても当然です。インサイダー情報を持っているわけではありませんので、誰か誤りを指摘する者がいたのかどうか、いたとして著者and/or出版社が受け入れなかったのかどうか等、なぜ刷を重ねても訂正されなかったのかは知りませんが、少なくとも経済学があれを是認するような学問ではないことは断言できます。

日本の経済学コミュニティのしがらみがあるかないか、あるとしてそれがどんなものかを知る立場にはありませんが、相互批判がまったく行われないほどのものではありません。学者や院生であればいろいろと面白い話もご紹介できるのでしょうけれど(笑)、そうでない身として入手が容易なものをご紹介するなら、野口旭「経済学を知らないエコノミストたち」田中秀臣、野口旭、若田部昌澄「エコノミスト・ミシュラン」あたりをご覧いただければ、その片鱗はおわかりいただけるのではないかと思います。

本日のツッコミ(全1291件) [ツッコミを入れる]

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2006-02-25

[notice][economy]従量税率に関する誤りの訂正

昨日の記述は間違っていました。スティグリッツ本の数式には問題はありません。詳しくは下記、及び昨日のコメント欄をご覧下さい。

藪下先生をはじめとする訳者の方々には大変なご無礼をしてしまい本当に申し訳ないです。心より陳謝いたします。また、昨日のエントリを読まれた方々にも混乱を招きました。ごめんなさい。

[sports]トリノオリンピック・女子フィギュアスケイト その1:ツンデレ最強!

内心メダルゼロでもいいのではと思っていたところ、荒川静香が見事に金メダルを獲得しました。まともな感想などはいろいろなところで書かれているでしょうから、トンデモな一席をば。

金メダルを獲ったのにどう喜んでいいかわからないとばかりにこわばり気味の笑いを浮かべる荒川静香に、やれるだけのことはやったので、満足しているいいながらも言葉を裏切って悔し涙を流し、それを見られたくないとばかりに会見から逃れた村主章枝。

やっぱり時代はツンデレですよ! 安藤美姫もツンデレだったら入賞できてたんですよ!

・・・というわけで、バンクーバーに向けて浅田真央は、スケイティング技術以上にツンデレキャラを身につけないと(バカ)。

[sports]トリノオリンピック・女子フィギュアスケイト その2:あなたがいるから・・・

もう少しではじまるエキジビションにおいて、荒川静香はケルティック・ウーマン(NBAに親しんでいると「セルティック」と呼びたくなってしまいます)の"You Raise Me up"という曲を用いるとの話が何度かテレビで出てきました。webmasterはその曲を聴いたことはなかったのですが、その際に流れたサビを聴き歌詞を見ると、ベット・ミドラーの"The Wind Beneath My Wings"(歌詞)からある種のインスピレーションを得て作られたのかな、というように思いました("You Raise Me up"の初出は2001年にシークレット・ガーデンによるものだとのこと。かたや"The Wind Beneath My Wings"は1982年にシーナ・イーストンによるそうです)。

もうすぐエキジビションが始まります。どんな演技かももちろん楽しみなのですが、どんな曲なのかもじっくり聴きながら味わいたいものです。

#ちなみに"The Wind Beneath My Wings"の歌詞の邦訳ですが、島田荘司「アトポス」ラストシーンでの島田訳が非常に素晴らしいです。この小説自体は好き嫌いが分かれると思いますのでお薦めするのに抵抗があるのですが(笑)、この曲が好きな方におかれては是非立ち読みででもお目通しいただければ。

[misc]霞が関は麹町からそう遠くないというのに

女優新垣結衣さんによる一日消防署長と消防演習なるイヴェントが麹町消防署の主催で執り行われるとのこと。いつかと見てみると・・・。

日時
平成18年3月1日(水)11時00分から

せめて昼休みの時間帯であれば・・・。

本日のツッコミ(全5件) [ツッコミを入れる]

Before...

Baatarism [>BUNTENさん 僕は右よりなので、またバウネットの時のような奴がいたのではと疑ってしまうのですがw、日の丸云々は..]

BUNTEN [難しい問題ですね。やっぱこの際「NHK10チャンネル」方式(http://academy4.2ch.net/test..]

bewaad [>Baatarismさん、BUNTENさん 個人的にはNHK・民放問わず日本人参加(の上位進出の可能性がある)競技ば..]


2006-02-26

[politics]永田議員を反面教師にできない民主党

本誌が先週号で報じた民主党BSE調査団による米国視察のリポート。米国大手食肉工場の危険性を強く訴える報告内容について、与野党間で大論戦が起こっている。民主党と同じ施設を視察した自民党調査団が、「(視察した工場は)安全基準は満たしている」と、小泉首相に報告したのだ。

(略)

同じく民主党調査団のメンバーで農水省出身の篠原孝衆院議員も、こう憤る。

「我々の調査に対し、米国最大の食肉業者である『タイソン・フーズ』はわずか30分、嫌々応じただけ。それだけ見られたら困ることがあるんでしょう。自民党調査団にはBSEの専門家がいませんから、彼らの主張を鵜呑みにしているだけなんです」

フライデー(2006/3/10号)「BSE自民党調査団の報告に浮上する「疑問」」, p100

では一体、民主党はどのような視察を行ったのか。国際電話でタイソンに問い合わせると、意外な事実が明らかになった。

当初、調査団は1月30日午前8時にタイソンのエンポリア工場に到着する予定だった。ところが、直前の27日、午前11時に変更してほしいと連絡が入ったという。さらに訪問当日、再度、時間が変更に。他社の工場訪問のため午後1時に到着することになった。

ここでタイソン側に問題が生じた。午前中の作業は午後2時に終了するため、工場視察に十分な時間が取れない。その結果、急いで工場を案内することを迫られた。

結局、調査団は午後1時15分に到着。約30分間、品質の格付け現場や屠蓄場を視察した。当日、タイソンは日本への輸出条件である20カ月齢以下の牛肉を別途用意して判別する体制を示そうとしていたが、調査団は「見なくていい」と対応したという。このほか、食肉加工工場や牛の係留所なども視察せずに済ませた。

その後、タイソンが40分ほど、特定危険部位の除去に関する取り組みなどを説明して質疑応答へ。

(略)

そして、午後4時に調査団は帰国の途に就いた。

米最大手の食肉加工業者が民主党に怒る理由

実際に特定危険部位の取り扱いがどうかという点以前の問題が民主党にはあることがわかります。ご覧いただければ一目瞭然でしょうけれど、視察の時間に関する話です。双方の記述が一致していますから現場視察の時間が30分であったことは事実と考えてよいでしょう。なぜそうなったかについて、見られたら困るからわざとそうしたのだという民主党側の見方と、民主党の土壇場での度重なる時間変更のためやむを得なかったのだというタイソン・フーズ側の見方が真っ向から対立しています。

民主党側の言い分はその感想を述べているに過ぎず、「嫌々応じた」「見られたら困ることがあるんでしょう」ということには何の裏づけもありません。他方、タイソン・フーズ側の言い分にはそれを支える具体的証拠が挙げられています。到着時間がいつであるかや時間変更の有無など嘘をつけばすぐばれる話で、追加情報がない限り信頼しても問題はないでしょう。

このような民主党の姿勢は、自分たちは悪を追及しているのだからすべてが許される、細かい問題を指摘するのは悪を弁護するに等しいとでも思っているから生まれているのではないでしょうか? 永田議員の件から察せられるのは、確かにメールはガセかもしれないけれど、本当に後ろ暗いところはあるのだからその追及をメールの真偽といったささいな問題より優先すべきだという考えです。仮に疑惑が正しかった場合、手続面での不備によりその究明を阻んだ最大の原因を生み出したことになるという点についての自覚が欠けているといわざるを得ません。

まして・・・

「工場見学の機会を与えてくれて感謝します。我々は見たことを話しているだけです」――。2月10日(米国時間)、ファクスで届いた日本の民主党からの回答文。そのそっけない内容に、質問状を出した米最大の食肉加工業者タイソン・フーズの民主党への不信感は一気に高まっている。

(略)

これに、視察を受け入れたタイソンが不満をあらわにする。調査団の団長である山岡賢次民主党副代表に宛てて、工場で目撃された内容とは違うとして、発言の撤回と謝罪を2月2日(米国時間)に要求した。これに対する回答が冒頭の内容だ。

米最大手の食肉加工業者が民主党に怒る理由

もともと発言の撤回・謝罪を求められているのですから、その対応には慎重の上にも慎重を期すべきでしょう。タイソン・フーズの抗議に永田議員の自滅、この2つの要素がありながら軽々に冒頭紹介の発言をするようでは、学習能力がゼロではないかとwebmasterは思ってしまうのです。

[sports]トリノオリンピック・フィギュアスケイトエキジビション

すでに天漢日乗にて取り上げられていますが、プルシェンコの人間離れっぷりがすさまじかったです。今回のオリンピックでもっとも銀メダリストとレヴェルが違う金メダリストではないかとwebmasterは思いました。

ちなみに紹介されている"Sex Bomb"は是非ご覧いただきたく。必笑ですので職場では決して観ないでください(笑)。

本日のツッコミ(全13件) [ツッコミを入れる]

Before...

bewaad [>gachapinfanさん 社民党は社民党でそういうスキルの継承に失敗していたりするのですが(笑)。 旧社会党に..]

ケイトスペード [Reinstituted typically the tennis ball subsequent to 11 gr..]

ジェレミースコット 店舗 [from this the foremost out of your audio Hello, Automatica..]


2006-02-27

[economy]ゼロインフレが問題である理由

標記については、次の点がよく言われます。

  • ボスキンバイアスの存在によりCPIは少し高めに出る(ので、CPIを政策指標とするならゼロCPI=デフレとなり高めにしておく方が安全)から
  • マイルドインフレの方が価格調整がやりやすい(価格の下方硬直性がある財についても価格調整が可能)から
  • デフレになりそうなら十分に金利を引き下げなければならないので、その余裕を確保する必要があるから

それに加えて当サイトにコメントをよくお寄せいただく銅鑼衣紋さんがこの第3点の発展系として次のような説明をいちご経済板でされていました。なるほどと思ったので転載するとともに、webmasterの勉強を兼ねて若干の解説をさせていただきます。

492: 銅鑼衣紋   2006/02/26(Sun) 13:40 [ va4qsJNk0c ]

(略)

で、「ああいえばこういう」と言われるだろうが、ゼロ+がまずいのには、こんな理由もあるという話は、

1)長期的にはPPPが成り立つことを認めると、世界インフレ率特にアメリカと欧州が2%とか3%なのに日本だけゼロ+だと、名目為替レートの趨勢は2%〜3%の円高ということになる。

2)これまた長期の金利裁定の成立を認めると、この名目為替レートの上昇とバランスをとるには、日本の金利は世界金利より2%〜3%は低くなければならない。

3)で、世界金利を米国の長期金利で近似可能と仮定すると、5%とか6%位になるのではないか?すると、日本の長期金利は2%から3%位になってしまう。

4)で、ゼロ金利下でも日本の長期金利は1.5%から2%位はある。つまり、現状より日本の長期金利は0.5%から1%引き上げるのが限度かもしれない。

5)長短金利差が無理に小さくなっている現状を前提にしても、この長期金利の上げ幅に対応する短期金利の引き上げ余地はやはり0.5%とか1%でしかない。

6)となると、原因がなんにしろ、下向きショックが発生したとき、ゼロ金利にならずにそれを吸収できるだけの十分な利下げ余地があるのかが疑問。

7)つまり、インフレ目標の下限をゼロ+にすると、日本の金融政策は依然として必要な自由度を確保できない可能性が高い。

いちご経済板「経済ニュース 6」スレ・レス492

  1. 1)について
    1. PPPとはPurchasing Power Parityの略で購買力平価を指します。各国の物価により為替水準が定まるという考えで、わかりやすい例はビッグマック指数(各国のビッグマック価格で為替レイトを計算したもの。今なら日本の250円に対してアメリカでは2.9ドル(なのかどうか公式サイトではわからないので間違っていたらごめんなさい)なので1ドル≒86円となります)です。実際には物価の絶対水準ではあまりきちんと成立せず(ビッグマック指数が実際のレイトと乖離していることが典型例です)、インフレ率の相対水準が当てはまりやすいです。例えばインフレ率3%の通貨と5%の通貨では、前者が2%強くなるといった具合に(それぞれ年%の前提)。
  2. 2)について
    1. 長期の金利裁定ですが、まず裁定(取引)とは無リスクの鞘抜きのことです。例えば大阪証券取引所の日経平均先物が17,000円でSIMEX(シンガポール国際金融取引所)のそれが16,500円の場合、SIMEXで買って大証で売るだけで500円の儲けになります。皆がこの裁定取引を行えばSIMEXの日経平均先物は買われて値段が上がり、大証のそれは売られて値段が下がり、一定の価格に収斂することになります。
    2. 世界金利とは為替レイトの変動等を織り込んだ上で中長期的に成立するものと想定する金利のことです。国境を超えて考えると、もっとも有利な市場で資金調達や運用を行うことができるので、つまりは世界金利はいかなる通貨の金利と比べても実質的に一番低い調達金利であり、一番高い運用金利となります(絶対水準は世界全体での資本効率性に依存します)。資本取引規制の存在や低い流動性(この場合、ある通貨が国際市場でどれだけ取引が容易かということ。流動性が高いといつでも他の通貨に換えられ、低いと換えそこなうリスクが高くなります。取引規模が大きければたいがいは流動性も高くなります)のような取引障壁があれば、その通貨においてはそれだけ世界金利から乖離した高い金利での調達・低い金利での運用にならざるを得ません。
    3. 為替レイトと世界金利の関係について裁定の考えを当てはめますと、1)により円は他の通貨に対して年2〜3%上昇するので、仮に日本の国内金利と世界金利が同一であれば円貨上昇のキャピタルゲイン分だけ円貨は実質的に高利回りとなります(=名目金利収入に円貨評価益が上乗せされます)。となると円貨での資金調達は減り、他方で円貨での資金運用は増えるので、円貨の金利は下がることとなり、実質的な利回りが世界金利と同一になったところで下げ止まることになります。
  3. 3)について
    1. 世界金利は既述のような性格のものですから、世界でもっとも取引高が多く、いかなる通貨ともほぼ交換可能な米ドルの金利は世界金利とはそれほど差がないと考えるのは合理的でしょう。
  4. 4)について
    1. PPPと長期の金利裁定が働く世界において円貨のインフレ率をゼロ近傍に維持すると仮定すれば、これ以上金利を引上げようとしても上がらない(無理に上げても2.3のメカニズムで下がってしまう)ということです。
  5. 5)について
    1. 長短金利差は文字通り長期金利と短期金利の差ですが、長期金利は細分化した各期間の金利見通しに基本的に依存します。ずっと金利が同じと考えれば長短金利差はゼロになり、将来金利が上がると考えればプラスの差、下がると考えればマイナスの差(短期金利が長期金利よりも高い)になります。実際には将来の見通しにはリスクがあるのでその分だけプレミアムが乗り、同じと考えれば微増、上がると考えると激増、下がると考えても短期から中期にかけてはマイナス差が生じても中長期ゾーンではやっぱり微増(=プラス差)、という形になることがほとんどです。
    2. 現在の日本の長短金利差は歴史的に見ても小さいのですが、これが大きくならないとしても、というのが銅鑼衣紋さんの議論です。仮に将来の金利上昇が見込まれ長短金利差が拡大するのであれば、長期金利が2〜3%になっても短期金利はゼロ金利ということになってしまうので、よりシナリオは悲観的なものに・・・。
  6. 6)及び7)について
    1. 中央銀行が直接操作可能なのは短期金利のみであり、長期金利はその行動から市場の期待を介して間接的に影響を受けるのみ、というのが基本的な前提です。
    2. インフレになりそうであれば中央銀行が操作する政策金利は市場で形成される金利よりも十分に高く、デフレになりそうであれば十分に低く設定する、というのが経験則が教える金融政策の勘所です。
    3. 5)で見たように、楽観的に見ても市場が形成する短期金利はたかだか1%です。となるとデフレになりそうな場合(=下向きショックの発生)に金融政策で金利を下げようとしても、ゼロ未満にはできないので絶対値として1%しか下げる余地がありません。それが「十分に低く」と言い得る水準であればよいのですが、下向きショックが大きい場合には・・・。
    4. したがって、万が一のために十分に短期金利を下げられる余地を確保しようとすれば、短期金利は2%なり3%なりであることが望ましく、であるならインフレ率はゼロ近傍ではなく1%なり2%(長短金利差が大きい場合にはより高い水準)であった方が金融政策の自由度を高める結果となります。

[comic]現在官僚系もふ・第42話

そもそも係員の勝手な行動など門前払いが当然なのですが、そこを見逃すとしても予算執行調査は組織でやっているんだから監督不行き届きで上司が責められるんだってば。というか「予算執行調査の結果」(webmaster注:強調はwebmasterによります)というからにはもう終わりじゃないのかと(笑)。これは霞が関の慣行云々ではなく日本語の常識問題なんですが・・・。

ところで225ページのホワイトボードのカレンダーなのですが、左端であることを考えると「日」とは1/2で、ハイライトされた「火」の記載とは1/4のものということになるのですけれど、それが「担当者とのアポの予定」、つまり作品上過去の事象ではないのですから、「外務省・チャイナスクール編」はまだ始まってから半日ぐらいしか経っていないのですね(笑)。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

ディンブラ [ビッグマック指数は、一月一四日付けのエコノミストだと、ビックマックは$3.15になってます。だから$1.00=\79..]

bewaad [>ディンブラさん 補足いただきありがとうございました。為替レイトがどう決まるかは難しい問題ですよね。昔受けた講義でも..]

bewaad [↑だけだと、と書き終わってから今さらながら。 超長期・相対水準でのPPPが成立するなら、短中期での上下動には追随し..]


2006-02-28

[law][government]電気用品安全法に関する小寺さんの提案

電気用品安全法を巡る問題について冷静かつ客観的に分析されている小寺信良さんが、新たに解決のための具体案を提示されました。

これは筆者個人のアイデアなのだが、このような安全規格を、例えば楽器業界、オーディオ業界、ゲーム機業界などが策定して、遵守するという体制に移行するというのではどうだろうか。つまり体系図で言うと、体系図【5】のラインに移行するのである。

(略)

そしてPSE法に該当する指定品目のリストは、検査機関等をメンバーとした「電気用品安全法対象非対象等会議」で決められている。つまり対象リストの更新は、国会で審議する必要などないのである。

もちろんそれには、この電気用品安全法対象非対象等会議で、きちんと安全基準が存在し、それを遵守していることを証明しなければならない。だがJEIDA-37のような規格化の経験を持つ現JEITAでも、そのあたりを指南することに関してはやぶさかではないだろう。

PCの中古販売が今後もまったくおとがめなしなのは、そもそもリストに入ってないからである。新品に対する安全規格を作ってこのリストから抜けてしまえば、自動的に中古もまったく関係なくなる。販売する側にとっては、これまでと同じでいいわけだ。消費者ができることとしては、意外に現存するメーカーに働きかけることが近道なのである。

この方法が可能であるとすれば、おそらく法改正を待つよりも早い。さらにこうしていろんな業界で安全基準をどんどん作っていって遵守することで、PSE法自体が必要なくなっていく、という図式も描けるわけである。

「電気用品安全法は「新たなる敵」か (Side B) (4/4)」

結論から申し上げるなら、このアイデア最大の欠点は「時間がない」ということです。施行直後ならよかったのですが・・・。小寺さんは法改正には相当の時間を要することを前提にしていますが‐一般論としてはそのとおりです‐、ではこのプランはどうなのでしょう。

順に検討してみましょう。まず、当サイトの以前のエントリにBUNTENさんが寄せられた次のような懸念があります。

ビンテージオーディオ機器のメーカーの中には既に潰れてこの世にない所とか、メーカーはあっても既にオーディオから手を引いているとか、けっこうある気がしますが。(電気楽器類の事情はわからないが、類例はあるのでは。)

で、現存メーカーだけで規格作ってそれで通るのか?通るとして、製造中止現存メーカーは参加すべきかどうか、さらに、自主規格作ったとして、倒産済メーカー製品の中古の扱いまで通しになるのか?なるとしたら筋が通らないし、ならなければ無意味のよーな気が。(^_^;)

「電気用品安全法のPR」(2/19付)へのBUNTENさんのコメント

加えて面倒なことに、すべてのメイカーが現存しているとしてもやっかいな問題が残ります。ディスコンになったものはどうかとか、ディスコンでないもののすべてを対象とする規格であるべきかとか。詳しく書けば次のとおりです。

  1. ディスコン製品について
    1. ディスコンになったものを含めなければ、規模の大小は違えど現在と同種の問題が残ります。
    2. ディスコンになったものを含めれば、
      1. そもそもそのような規格が作れるのかという問題があります。
      2. 仮にそのような規格が作れたとして、
      3. #その規格が十分な安全性を確保し得るのか(理屈としては数十年前の電気製品もカバーしなければなりません)という問題があり、
      4. #現に販売されているディスコン製品がその規格に適合していることをどのように確認するかという問題があります(販売業者の負担でというのなら現在と同種の問題が残ります)。
  2. 現役製品について
    1. 全ての現役製品を対象とする規格でなければ、規模の大小は違えど現在と同種の問題が残ります。
    2. 全ての現役製品を対象とする規格であれば、その規格が十分な安全性を確保し得るのかという問題があります。

これらはあくまでwebmasterが思いつくものを網羅的でなく並べただけですから、他にもあるかもしれません。こうした様々な問題をすべてつぶした上で4/1までに新規格が作れるかといえば、それは無理でしょうというのが「時間がない」ということです。中身について妥当なものを立案するのに時間が必要なのは当然のところ、利害関係者の調整を考えればなおさらです。

ですから手前味噌なのですが(笑)、やはり1年間の期間延長で大同団結というのは悪くないアイデアでしょう。小寺さんの指し示す方向は正しいとwebmasterも思いますが、上記のような問題をきちんとつぶして実現するためにも時間が必要です。検討過程においてある製品はやはり販売が困難になったり、一定以上昔の製品(例えば10年とか15年とか)はやはり規格でも救えないといったことになるかもしれませんが、それならどうすればいいのかということもあわせてじっくり考えていけばよいのですから。

#しかも条文まで準備済み(笑)。他に理由や新旧対照表なども必要ですが、議員立法でいけるなら衆参の法制局がそのぐらいすぐ用意してくれます。

ちなみに、同じく小寺さんの別の記事(ご自身のblogのもの)に次のような話も。

PSE法の後編を書くべく、いろいろ身近なものの電源部とか見て、PSEマークを探してみた。表示はかなり小さいが、予想外に結構ちゃんと付いてるのな。PanasonicのLet's noteなんて、パソコンだから付けなくてもいいのに付いてたりして、結構メーカー側も混乱してるんじゃないかなぁ。

「PSEマークを探せ」(@コデラ ノブログ2/23付)

こちらは中古業者と違って直接経産省から説明を受けてもいるでしょうし、それも随分余裕のあるタイミングだったはずで、あまり混乱に同情の余地はないのですが(といってもグレーゾーンは無難な方にとりあえず寄せているのでしょう)、にしてもそのように準備を整えても混乱は起こるという可能性を示しています。今回において経産省のPRに大いに問題があったのは事実なのですけれども、経過措置はかくも難しいものであるということを、共感していただく必要は何らないものの、認識していただけると同業者としては嬉しいなぁと。甘えですが。

#このエントリは、以下の一連のエントリの続編です。

  1. 電気用品安全法のPR
  2. 電気用品安全法反対運動の1つのあり方(マニュアル編)
  3. 電気用品安全法反対運動の1つのあり方(解説編)

[sports]PRIDE.31

3/4のTV放送が待ち遠しくなる結果です。ただ、無差別級にどれだけ意味があるのかという問題意識をもって観てみたい気がします。ショーグンの怪我が無理なウェイトアップの結果でなければよいのですが。

本日のツッコミ(全729件) [ツッコミを入れる]

Before...

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