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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)

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2006-11-15

[economy]経済学者の伝言

昨日のエントリ(非経済学者の怠慢)においては、具体的な問題についてあれこれ申し述べたわけですが、それを抽象化するとどうなるかについては、実は格好の経済学者によるまとめがあります。オリヴィエ・ブランシャール「マクロ経済学(下)」の「マクロ経済学のコア」と題されたものがそれです。非常に短いものですので、暗記すると吉(笑)。

  • 短期において、総需要のシフトは産出量に影響を及ぼす。消費者信頼感の上昇、財政赤字の拡大、そして貨幣成長の加速は、すべて産出量と雇用を増加させ、したがって失業を減少させるものと考えられる。
  • 期待は、経済の動向を決定づけるのに重要な役割を果たす。政策の変更の期待に対して人々や企業がどのように反応するかによって、その変更が経済全体に及ぼす効果の規模が決定づけられるばかりでなく、ときには効果の方向までが決定される。
  • 長期において、産出量はその自然水準 (自然産出量) に立ち返る。自然産出量は、自然失業率 (この自然失業率の水準と労働力の規模の2つから、雇用水準が決定される)、資本ストックおよび技術水準に依存する。
  • 金融政策は、短期と中期において産出量に影響を及ぼすことができるが、長期においてはできない。貨幣成長率が高くなると、その結果、まったく同じだけインフレ率が上昇する。
  • 財政政策は、短期においても、長期においても産出量に影響を及ぼす。短期においては、財政赤字の拡大は経済活動を増加させると考えられる。しかし、そうした赤字の拡大は、長期においては、資本蓄積を減少させ、したがって産出量を減少させるものと考えられる。

pp504,505

当サイトでよく使う言葉と違う言葉遣いが若干あります(意味は同じと考えていただいて結構です)ので、それを示せば以下のとおりです。

ブランシャール本当サイト
産出量GDP
貨幣成長マネーサプライ(の増加)
自然産出量潜在GDP
技術水準TFP(Total Factor Productivity)

なぜこのようなことが言えるかについては、上下巻をお買い求めいただくなり図書館で借りるなりしていただいてじっくりお読みください、ということになるのですが(お薦めの教科書であることは保証いたします(保証人の方がハイリスクなのに意味があるのでしょうか(笑))、これだけを押さえておくだけでずいぶんと経済を見る目がクリアになるはずです。マスメディアの経済記事に毎日目を通すよりも、この5点を覚えた方が絶対に役立ちます。

なお、これが経済学者の共通見解というならば、なぜ経済政策論議が(経済学者の間でも)一致を見ないかといえば、ひとつには事実認識の問題(当サイトで何度か取り上げている潜在GDP成長率がどれだけか、といったようなもの)がありますが、それ以上に大きな話は、ブランシャール自身がこの引用の後で指摘している、どこまでが短期でどこからが長期という議論です。定性的には、何らかの不変のものがある場合が短期で、すべてが可変となるのが長期ということになります。企業で言えば、生産量を変えるために既存の工場の稼働率を操作するのが短期の観点(工場数は不変)、工場の新設・廃止を行うのが長期の観点、というのがわかりやすい例でしょう。

ブランシャールの例示でいえば、RBC(Real Business Cycle)理論ではあっという間に調整が終わるので短期はほとんどなく、他方で失業の履歴効果(以前取り上げた第二次ベビーブーマーが未だに労働市場で不利に扱われている、なんてものが典型でしょう)は短期といっても調整が終わる(=長期で語り得るようになる)までには相当の時間が必要、という見解の相違があります。

調整があっという間に終わり長期の問題として認識すべき状態になるのなら、金融政策は無意味ですし、財政政策はGDPを低下させます。逆に調整がなかなか終わらず短期がかなりの長さにわたり継続するなら、金融緩和はGDPを増加させ、失業を減らしますし、財政出動についても同じことです。現在の日本経済への処方箋として、リフレ政策を採るべきかそれとも構造改革を採るべきかも、世に主張される構造改革が真に構造改革と呼ぶに値するかどうかはさておき、その違いはこの短期・長期観の差に由来しています。

「失われた10(15)年」とは短期の問題で、金融緩和等により「産出量と雇用を増加させ、したがって失業を減少させる」ことが必要だと認識すれば、処方箋はリフレ政策等となります。他方、それは長期の問題で、構造改革により「技術水準」を上げ、ひいては「自然産出量」を増加させることが必要だと認識すれば、処方箋は構造改革となるのです。

ではそのいずれがより妥当するのか、という疑問があるでしょう。webmasterは前者なわけですが、これについて銅鑼衣紋さん(本職は存じ上げませんが、いちごでのご活躍をご存知の方ならば異論はないでしょうけれど、経済学者ないしそれに相当する方と考えて差し支えないでしょう)の見解を引けば次のとおりです。

22: 名無しの夏  2001/08/14(Tue) 04:29

つーか、今、日本でマクロの研究者志望の人は必然的にケインジアンになるよな(w

(略)

25: ドラエモン  2001/08/14(Tue) 22:03

まず、「マクロ」という言葉の含意をキチンと詰めておかないとね(w)

単に財や家計を集計して、少数の変数からなる体系を作って、モデルの動きを具体的に理解可能なものにするとか、(多かれ少なかれ集計されてるデータを用いて)実証できるものを作るという意味での「マクロ」には新古典派もケインズもないでしょうね。だってヘクシャー&オリーンモデルだって「マクロモデル」だもんね。もちろん、景気循環を貫いて観察される(と想定されている)経済成長モデルも、その定義故に供給側だけ(貯蓄行動=資本蓄積と技術進歩)が問題だから新古典派で当たり前といえば当たりまえでしょうね。

そういう研究自体にケチ付ける気なんかありません、私。

問題は「早晩解消される」はずの市場機構の機能不全がある程度以上の期間続いたり、そもそもそういう機能不全局面を含んだ形での景気循環が「必然」だと考えると、新古典派とは違うフレームワークの必要性が痛感されるわけです。もちろん、ケインズ自身も言ってるように、みんな死んでしまうほど時間が掛かっても長期的な推移だけに興味があるなら、新古典派だけでOKなんでしょうけど。

で>>22氏が言うのは、10年も不完全雇用・不完全稼働・名目金利とインフレ率の低下を伴う財政赤字拡大が続く日本経済を経験すると、なかなか新古典派だけでマクロはOKと言い切ってしまえる人は少ないだろうと言う意味でしょう。だって、サージェント先生だって匙を投げてるそうですから(藁)

ただね、体系としての経済学の勉強という意味では新古典派やってる方が良いだろうね。ケインズ派は依然として明確な体系ではなく、パッチワークみたいなもんだから。

いちご経済/経済学板「ここが変だよ「ケインズ派マクロ」」スレ・レス22、25

[BOJ]福井総裁はありがたい存在?

景気の先行きに不透明感が漂い始めたにもかかわらず、日銀の福井俊彦総裁が利上げに前向きな発言を繰り返している。背後には市場でしぼみつつある年内の再利上げ観測を、なんとかつなぎ止めておきたいという苦しい思いも見え隠れする。

「我々の判断は粘着性があるんです」。霞が関の経済官庁の幹部が先週「これだけ弱い指標が続いているのに総裁の強気発言は大丈夫か」と日銀の担当者に尋ねると、こんな答えが返ってきた。

「粘着性のある判断」とは「単月の指標の振れには左右されず、経済トレンドの変化が確認できるまで判断を変えない」ことを指すという。

(略)

日銀関係者によると、景気判断でこうした姿勢を求めているのは福井総裁自身だ。(略)

しかし、日銀内からは総裁の真意を測りかねる声も漏れる。「景気の先行きに悲観的になる必要はないが、あえて利上げに積極的な発言を前面に出す必要もないのに……」。政策委員らの声を集約すると、最大公約数はこんなところだろう。

総裁の発言の狙いは、市場で消えかかっている年内利上げ観測をギリギリまで残しておくことにあるのかもしれない。日銀内には「年内に利上げできなかった場合、年明け以降に次のチャンスが訪れる保証はない」との懸念がくすぶる。

(略)

ある与党関係者は「利上げするのならむしろ年内の方がいい。年末の予算編成などに紛れて世間の関心も一時的なものに終わる」と指摘する。こうした声は日銀にも届いている可能性がある。

だが、利上げ時期を決めるのはあくまで経済指標の詳細な点検を通じて見えてくる経済・物価情勢の動向だ。総裁の強気発言に、市場は冷めた反応を示す。長期金利は先週から下げ足を速め、13日には1カ月半ぶりの低水準となる1.655%まで落ち込んだ。

低利の円を調達して高金利通貨建ての資産に投資する「円キャリー取引」の膨張など、日銀の超低金利政策がもたらすゆがみは小さくない。一刻も早い金利の正常化を目指す大義名分はある。だとしても、「粘着性ある判断」にこだわりすぎて市場と日銀のギャップが広がり続けるとすれば、不幸な事態と言える。(高橋哲史)

日経金融「ポジション/日銀、利上げに「粘着」/強気の総裁、市場と隔たり」

粘着性ってことはそれが市場の機能を害してるという含意ですかとか、そもそもチャンスなんていう考えをやめろとか、円キャリートレードを懸念して金融政策を考えるなんていうのは本末転倒だとか、いいたいことはいろいろあるわけですが、それらを所与として考えた場合、実は福井総裁の「地均し」はありがたい話なのでは、とwebmasterは思います。少なくとも彼/女らの考えは明らかとなり、それを批判することもできるからです。

「景気の先行きに悲観的になる必要はないが、あえて利上げに積極的な発言を前面に出す必要もない」というのは、表面上は何もないかのように振る舞いつつ利上げのチャンスを狙うとも解釈可能で、そうであるならばだまし討ち的な利上げは事後的にしか批判できず、事前に押し止める機会はなくなってしまいます。うがった考えをするならば止めて欲しいからこそわざわざ明らかにしているようでもありますが、これまでの実績をみれば、それが真である可能性はないでしょう。

#彼/女らの政策運営に信頼がおけるなら、こんなことに救いを見出す必要もないのですが。

[government][politics][media]官僚差別のダブルスタンダード:日本版NSCの巻

首相官邸主導で外交・安全保障の国家戦略を練る日本版NSC(国家安全保障会議)創設に向け、政府は月内に有識者会議を発足させる。(略)

(略)

日本版NSCは首相を議長とし、国家安全保障担当補佐官や官房長官、外相、防衛庁長官らが参加するが、外務省や防衛庁との役割分担のあり方はなお不透明。縦割り行政の弊害を排除できる利点の反面「二重外交に陥る」との指摘もある。

日経「外交・安保立案 日本版NSC/有識者会議月内に発足/政府創設へ新法も視野」

役割分担が不透明で、「二重外交に陥る」との指摘もあるのに、なぜ「縦割り行政の弊害を排除できる」と言い切れるのでしょうか? 同じことを官僚がやった場合にのみ「縦割り」の蔑称が冠せられる理由をお伺いしたいものです。まして、NSCを巡る実態については、次のような報道もあるわけですし。

安倍晋三首相が首相官邸の外交機能を強化しようと打ち上げた「日本版NSC(国家安全保障会議)」構想が難航している。旗振り役の小池百合子首相補佐官(安全保障担当)は米英仏を視察するなど実現に動くが、孤軍奮闘の状態。官邸の「外交・安保の司令塔」を自負する塩崎恭久官房長官との主導権争いが始まっているとの指摘も出ている。

小池氏は、米国のハドリー大統領補佐官や英国のシャインワルド首相補佐官ら、自分と肩書が同じ外交・安全保障担当の補佐官のもとを次々と訪ね、首相や大統領を直接支える組織について研究。(略)

(略)

特に塩崎官房長官との関係は微妙だ。政府関係者によると9月27日、安倍首相がブッシュ米大統領と電話で協議した際、小池氏がハドリー補佐官のカウンターパート(対応相手)と紹介されたことに塩崎氏が憤慨。数日後、自分でハドリー氏に電話し「私があなたのカウンターパートの塩崎だ」と「訂正」したという。

「NSC設立には官房長官の協力が不可欠だが、塩崎、小池両氏は冷戦状態」(政府関係者)。構想は掛け声倒れになりかねない。【古本陽荘】

毎日「日本版NSC:構想が難航 小池首相補佐官と塩崎官房長官、「主導権争い」の見方も」

[government][media]官僚差別のダブルスタンダード:規制改革の巻

──規制改革の次の課題は

「小泉内閣では、いろんな人に自由にやってもらおうということはかなり進んだ。次は不正な事業者の参入を防ぐ事後規制のルールの確立が問われている。生み出されるサービスを消費者が安心して利用でき、対価が支払われないと経済は回らない」

──規制の導入は規制緩和に逆行しないか

「事前規制はなくすが、消費者のために守るべきものについては、事後規制のルールをセットで作らないと制度としておかしい。情報開示規定や罰則強化、さらにその点検作業も規制改革に含まれる。官民に共通していえることだが、日本はプロに対する規律づけが甘い」

産経「政策を問う/大前孝太郎・慶応大助教授/規制改革 株式会社で公共サービスを」

セットでないとおかしいものを、セットにせずに導入したことは問題ではないのでしょうか。一般的な傾向として、事前規制を廃止するなら代替的な弊害防止措置が必要と霞が関が主張すると、「抵抗勢力」だの「骨抜きを図った」だの言われてしまうのですが、その風潮についての苦言はどこにあるのでしょう?

[government][media]官僚差別のダブルスタンダード:財界の巻

ガソリン税などの税収で賄われる「道路特定財源」の見直し問題を巡って御手洗冨士夫・日本経団連会長(キヤノン会長)の腰が定まらない。御手洗氏は経済財政諮問会議の民間議員として、道路以外にも使えるようにする「一般財源化」の政府方針を支持した。ところが自ら率いる経団連は「財源が余るなら、税率を下げて納税者に還元するのが筋だ」と一般財源化に反対しており、矛盾する主張を使い分けている。

(略)

さらに、経団連の評議員会議長である西室泰三・東京証券取引所社長も近く御手洗氏と同じ状態に陥りそうだ。西室氏が会長を努める財政制度等審議会(財務相の諮問機関)が政府支持の「一般財源化」の意見書をまとめる予定だからだ。

(略)

御手洗氏らの「二枚舌」がこの問題を一層混迷させそうだ。

朝日「道路財源 御手洗氏板挟み/諮問会議と財界、主張が矛盾/西室東証社長も同じ状況?」

記事の最後には、よく事実関係の記述に加えての解釈なり意見なりが付されるわけですが、単に「一層混迷させそうだ」というだけです。もし官僚がこんなことをしようものなら、「国民の理解は得られない」だの「このような姿勢が問題なのだ」といったもっと厳しい言葉が並ぶことでしょう。

御手洗会長や西室社長が純粋な民間人というならばそうした使い分けにも理由はあると思いますが、ここでは公職に就く身としての矛盾が問題になっているのですから、官僚と扱いを違える理由はないはずです。広告主には筆が鈍るというなら事情はわからないでもないですが(笑)。

[sports][media]「レ軍」?

松坂選手のポスティングに関し、レッドソックスが最高入札額を提示したとの報道がなされていますが、少なからぬ記事においてレッドソックスは「レ軍」と表記されています。最初の文字が「レ」である関係球団がレッドソックスだけならばそれでもかまいませんが、レンジャーズが最高入札額を提示したとの報道も少し前にはあったわけですから、「レ軍」ではどちらかわかりません。「レッドソックス」ではヘッドラインには長いというなら、散見される「Rソックス」のほか、日本球団を呼ぶときのように「ボストン」でもいいじゃないですか。

#そもそも「レ軍」と略すセンス自体いかがなものか、という気がしますが。日本球界に関しては、いまどき「軍」をつけて呼ばれるのはジャイアンツぐらいでしょうに。ちなみにこのセンス、どうも外務省臭さを感じてなりません。外務省の公電だと、例えばバーナンキは「バ氏」(あるいは「バ議長」)ですから(笑)。

本日のツッコミ(全28件) [ツッコミを入れる]
みう (2006-11-15 07:44)

大衆は妬みから、金融緩和に反対。投資家は金融緩和を支持。投資の旨みを知ってるからね。儲けてる投資家は犯罪者扱いされる場合もある(本当に犯罪者もいるのでややこしい)。
まあ、証券税制は国際標準にあわせて欲しい。
ところで日本が世界同時株高に乗り遅れてるのは何故だろう。

ふま (2006-11-15 08:31)

インフレ率の長期的水準は長期的な現象であるため、それを予想した「長期の期待インフレ率」は、主として長期的視点から求められるものであるとまずは思うのですが、この辺りはどうなんでしょうか。例えば、バーナンキの背理は長期的なものですよね。ま、bewaad−馬車馬論争で烈しくガイシュツ中かもしれませんが

通りすがり (2006-11-15 08:42)

限られた時間の中で、読者が分かりやすい記事に落とし込み、デスクの了承を得るためにはステレオタイプの構図・書き方にはめ込んでしまった方が早い、という話を知人の記者から聞きました。いちいち読者の誤解を解いたり、あるいは「当たり前のこと」と捉えている前提条件をいちいち検証してられない、と。

掘り下げ記事を書いたり、あるいは表現を補正したりして、わざわざデスクと打ち合わせに時間を費やしてたら時間が足りないから、手っ取り早く前例を踏襲してしまえ、ということみたいです。

政官財ならびにマスメディアも含め、この「宵越しの金はもたねぇ」という姿勢に通じる、妙に打算的かつ意外と合理的な姿勢は意外と共通しているのかもしれませんねぇ。

宮嶋陽人 (2006-11-15 12:46)

>レ軍
センスはまあ、長年にわたる蓄積の結果として仕方がないところでしょうが(正当性から言っても文字数から言っても「大リーグ」より「MLB」のほうが適しているでしょうがそうならないのと同じで)、「レ軍」と言った場合、レンジャースを想像する人は多分少なくて、それは両者の歴史の差に由来するかと。
・ボストン・レッドソックス:1893年創設
・テキサス・レンジャース:前身のワシントン・セネターズが1972年に移転改称

じゃあシンシナティ・レッズはどうすんだ?という声が早速(笑)
やはり日本人はこの辺無自覚ですな。

bewaad (2006-11-16 06:52)

>みうさん
>ところで日本が世界同時株高に乗り遅れてるのは何故だろう。
そりゃ引締めのせいでしょう、というのが当サイト見解でございます。

bewaad (2006-11-16 06:55)

>ふまさん
期待の調整が実物の調整よりも早いという前提に立てば、期待の世界での長期が実物の世界での短期である期間が存在するでしょう。

bewaad (2006-11-16 06:58)

>通りすがりさん
それこそ短期的には合理的な選択だと思いますが、長期的にはまずい戦略なのだと思います。メディアの情報選択についての認識の「調整」が終わるまでは効果的である一方、「調整」が終わる時間軸では自らの信頼性を貶めている、というような。

bewaad (2006-11-16 07:03)

>宮嶋陽人さん
チーム名の慣習というのもよくわからないですよね。NPBでいえば、巨人だけ「巨人(ジャイアンツ)」で、あとは親会社略称であるとか。

レッズは今回の入札に参加していないようですから、その限りにおいて混乱を招きはしませんが、逆にレンジャーズが落札していたら、どういう呼称を使っていたのかな、という気はします。噂の報道がなされていたとき、レンジャーズもまた「レ軍」と呼称されていた記事があったようなおぼろげな記憶が。

L (2006-11-16 09:11)

統一して「軍」をつけるなら、二字名でないとうまく合わないでしょうね。セ・リーグなら鯉の二字名をどうしたものか……。

ふま (2006-11-16 09:21)

bewaadさん

>期待の調整が実物の調整よりも早いという前提に立てば

ですので、長期期待の方はさっさと長期的展望で調節して
しまっている。

ふま (2006-11-16 09:51)

長期的展望が変わればそれに応じて長期期待は
すぐに反応する。一方、調節が遅いものとして
賃金などがある訳です。

ところが、もし

実質金利+期待インフレ率 < 0

のとき流動性トラップで、これを解消しようと
すれば期待インフレ率を上げる、つまり長期の
世界でのインフレ率を上げればよい。これには
例えば端的にはバーナンキ背理におけるような
状況(シニョレッジ使っちゃうよ♪www)を
政府が市場に対してコミットできればいいのだ。
これが『本流リフレ派』ではないかと思います。

宮嶋陽人 (2006-11-16 14:31)

>NPBでいえば、巨人だけ「巨人(ジャイアンツ)」

日本野球連盟への加盟数が最も多かった38年から39年の状況です。
・東京巨人軍
・大阪タイガース
・名古屋軍(現中日ドラゴンズ)
・阪急軍
・ライオン軍(後の松竹ロビンス)
・南海軍
・東京セネタース
・名古屋金鯱軍
・イーグルス
となっております。
これから見るに、まず統一して軍をつける必要はないが、軍をつけるのは、おそらく東京巨人軍に引っ張られて多数派であったこと
(大日本東京野球倶楽部以前にも職業野球団はあったが、それらは軍の字を使っていない)は分かります(日中戦争の影響、というのはないでしょう)。これはL氏の疑問へのお答えともなるでしょう。
また、チーム名の部分として「巨人」という部分こそが最も強い識別性をもつストロングマークであったことも容易に想像できます。
そして、「東京巨人軍」の名称が11年間と長く使われたことも、読売ジャイアンツの改称後も巨人の名称が残った要因でしょう。

さて、タイガースの場合、他に「大阪」の名を用いる球団がなく、どちらがストロングマークとなってもよかったように思います。「記録の神様」と呼ばれる宇佐見徹也氏は、著書の中では一貫して大阪タイガースを「タイガース」で表記されていますし、私個人としてもあまり「大阪」と表記しているのを見たことがありません。なのにタイガースよりも阪神の方が後にストロングマークになっていますね。「虎」「猛虎」は充分に識別力を有してはいるのですが。

>レッズは今回の入札に参加していないようですから
レッズに言及したのは前回の私の書き込みにおける論理において、ということです。両者の歴史の差がレ軍呼称の差になるなら、当然レッドソックスと同等の歴史を誇るレッズもレ軍にならざるを得ず、過去に混同が生じ得ただろうという点で自説に弱点があると。

最後に、ぐぐると、ファイターズのヒルマン監督の移籍候補先としてのレンジャースもレ軍表記されており、マスコミレベルではほぼ略称を意識していないようです。
やはり単なるマスコミのMLB「そのもの」への無関心が、かかる無神経な略称の濫発を招いていると見るべきでしょうか。

bewaad (2006-11-17 06:02)

>Lさん
セリーグに限っても、ほかも2字でうまくいくかは微妙ですよね。
ドラゴンズ→竜→恐竜
タイガース→虎→猛虎
あたりは比較的市民権があるかもしれませんが、
スワローズ→燕→?
ベイスターズ→湾星?
という気もしますし。

bewaad (2006-11-17 06:07)

>ふまさん
それこそまさに、レジーム転換の有無が問題なのだ、ということでしょう。

bewaad (2006-11-17 06:16)

>宮嶋陽人さん
阪急軍とか南海軍というのが興味深いですね。オーナー会社名に「軍」だけがつく、というのは新鮮です。東京巨人軍はSF Giantsに倣った命名だと記憶していますが、東京巨人軍が魁だとして、このパターンへの追随が半数にとどまってしまったのが、今に至る道を形作ったのでしょう。

「レ軍」のほか、「マ軍」あたりも、マリナーズのほかマリーンズと複数に使われていたように思います。やっぱり都市名を基本にして、ヤンキースとメッツ、ホワイトソックスとカブスあたりだけ書き分ける方が無難なような。

ふま (2006-11-18 12:07)

bewaad様

いくつか気になる点を:

一時的な短期金利の上げ下げでは、長期期待に影響がなく
この点で中銀の行動は効果がない。

一方で、流動性トラップを抜け出した状態では名目金利は
正であるため、将来において流動性トラップから抜けると
いう期待は、必然的に将来において名目金利が正になると
いう期待を伴う。逆に言えば、将来においてもゼロ金利が
続くと期待することは、必然的に流動性トラップから抜け
ないと期待することである。(日本は、これに近い状態を
続けているように見える。)

であるならば、本流リフレ派の主張の通り、トラップから
抜けるには、シニョレッジが使われる(減税?財出?)と
いう期待を市場が抱く必要性がある。もちろん、あまりに
多く使われると期待されると、今度は高インフレになって
しまうけれど。本流リフレ派の認識はFTPLと親和的である。

通報 (2006-11-18 12:58)

効率性の必要経費
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50691151.html

bewaad (2006-11-18 20:15)

>ふまさん
クルーグマン自身は、It's Baaaackにおいて、中央銀行がだらしない(と世間的に見られる)ことが流動性トラップ脱出に必要だとのみ説いたわけで、シニョレッジ活用はその一手段ということではないかと考えています。

仮設例を考えるなら、
(1)R型財政政策とprinting moneyの組み合わせ
(2)NR型財政政策と金融引締めの組み合わせ
という場合において、FTPLに基づけば(1)はデフレ方向、(2)はインフレ方向に物価は変動することになるでしょうけれど、本当にそうなのかなぁ、と。NR型財政政策とprinting moneyという組み合わせにおいては、両者に違いはないわけですが。

bewaad (2006-11-18 20:16)

>通報さん
情報提供ありがとうございます。

ふま (2006-11-18 20:49)

bewaad様

>(1)R型財政政策とprinting moneyの組み合わせ
そこがですね。馬車馬さんと同じで、お札を刷っただけで
政府が手元に置いておいたら(という期待がもしあれば)、
インフレにはならんと考えるのです。しかし例えば日銀が
国債を買うと、将来の減税、財出のアナウンス効果になる
可能性を私は否定しません。

>(2)NR型財政政策と金融引締めの組み合わせ
金融引締めが具体的に何に当たるかにもよります。日銀が
国債を売りに出すようならば、逆方向のアナウンス効果が
当然、考えられます。

つまり、上の組み合わせは矛盾すると考えられるケースも
多いのでないでしょうか。

ただし、拡張的財政政策と金利の長期的水準が高いことと
縮小的財政政策と金利の長期的水準が低いことが同調する。
そのようには、考える訳です。

bewaad (2006-11-18 21:09)

>ふまさん
(1)については、バーナンキの背理法の命題中「無税国家」を「特定の中央銀行によるこの世のすべての財の買占め」に置き換えても、やはり背理法は成立するわけで、やはりインフレになると私は考えています。

(2)については、国債をデフォルトさせることで、やはりインフレは回避されるでしょうから、NR型=インフレには必ずしもならないと考えています。NR型財政政策と金融緩和の組み合わせは、デフォルトさせるぐらいならお金を印刷するという意思の表明なのではないでしょうか。

ふま (2006-11-18 21:27)

bewaad様

(1)については、その買い占めた財がどうなるかの
期待が大きく問題になると思います。その財を政府が
公共サービスのために使用すれば、全体として拡張的
財政政策であります。中銀も含め政府として見なして
考えた方が見通しはいいのかなと思います。

(2)は国債のデフォルトは可能性としては否定しま
せんが、実現性が低く期待に与える効果は小さいので
ないかと思いますが、お金を印刷することは、将来の
拡張的財政政策に対する期待を呼ぶと考えるので私は
それが期待インフレの呼び水になる可能性はある、と
思います。つまりお札を刷っておいてそのまま政府が
溜め込むってことはあんまりないんじゃないの、って
ことです。札刷る→NR型政府への期待→期待インフレ
みたいな、感じですね。

ふま (2006-11-18 21:37)

私の見方は

 中銀がだらしないと見なされる
→将来の拡張的財政政策への期待
→期待インフレ率の上昇

です。問題は「だらしない」ということが何を指しているのかと
いうことで。二番目の矢印に繋がる「だらしなさ」が問題かと。
全然違う意味のだらしなさもありますから。

ふま (2006-11-18 21:46)

あ、どうもすみません。

(1)について捕捉を。例えば中銀が外国為替を買ったとすると
一時的には円安になりますが、将来、売りに出すことを考えれば
『長期的』には中立と見なす訳です。その外国為替で何か買って
公共サービスに充当すればこれはNRとなります

bewaad (2006-11-19 05:53)

>ふまさん
実際の政策として採用された際に、どのようなメカニズムで効果を発するかを考える際には、ご指摘のような点を押さえる必要があるでしょう。

しかし、(本家バーナンキ背理法でもそうですが)printing moneyがインフレを起こせるかどうかについては、中央銀行が購入した財をどのように使うかとは無関係に、買占めが可能かどうかだけで決まることになります。

買占めが不可能である以上、必ずインフレは起きるということで、それは財の種類に関係のない世界となります。「この世のすべての財」を「日本のすべての財」と置き換えれば為替相場のことを考える必要もなくなりますが、これにしたって不可能=printed moneyの購買力の下落が必ず生じる=インフレが生じる、ということでしょう。

ふま (2006-11-19 10:00)

bewaad様

bewaadさんの言うように確かに背理法の成り立ちを言えば
「すべての財を」でいいのですが、実際には『何でもいい
から買えばいいんだ』という訳でないことを留意すべきで
ある。そういうことです。政府総体として『貯蓄性の高い
財』を購入し、それを保管する状況ですとインフレ期待に
ならない。とすれば、長期的にインフレを招く正しい解は
『政府が「新たに刷った貨幣」で財を購入し、それを公共
サービスに使用する』となると考えるのです。中銀が札を
刷ることは、財を購入する用意があるというアナウンスで
ある、と私は見ています。新たにお札を刷っても、それを
使わなかったり、あるいは貯蓄性の高い財と交換している
だけだとダメだということですが。しかし、この辺は既に
馬車馬さんが言っていたようには思います。

ふま (2006-11-19 10:08)

捕捉です。政府が新たにお札を刷って社会保障として
国民に渡してもインフレになります。だから正確には
『新たに刷った貨幣を民間に放出し、尚且つ、それを
他の政府貯蓄に置き換えない』というのがインフレの
条件となります

bewaad (2006-11-20 08:58)

>ふまさん
本日(11/20)のエントリで取り上げてみました。お目通しいただければ幸いです。

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bewaadさんのエントリーでオリヴィエ・ブランシャール「マクロ経済学」が紹介されていました。 大学でマクロ経済学は勉強したはずなのですが、なにせもう10年くらい前のことなのできれいさっぱり忘れてしまっています。 大学4年生のころは経済学そっちのけでプログラミン..


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