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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)

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2006-11-28

[notice]コメントについてのお詫び

時間の関係上、昨日来いただいたコメントへのお応えは、明日とさせていただきます。ごめんなさい。

[politics]小泉前総裁の志向を最もよく受け継ぐ者・中川幹事長‐2006年自民党総裁選・その14

#これまでの関連エントリについては、2006年自民党総裁選indexをご覧下さい。

安倍政権のキーパーソンは中川幹事長であると9/26のエントリでwebmasterは書いたわけですが、政権発足からわずか2ヶ月でその存在感をまざまざと見せつけたのが、今般の造反議員復党騒動でしょう。概要はご存知の方がほとんどだと思いますが、念のためまとめれば次のような流れでした。

  1. 小泉前総裁退任を受け、青木参院議員会長らが復党容認論を提唱。
  2. 安倍新総裁は、復党に前向きな含みを持たせつつも、調整を中川新幹事長に一任。
  3. 中川幹事長は郵政民営化への賛成を含む高いハードルを設定。
  4. それに対して青木参院議員会長や中川新政調会長らから強い反発。
  5. ハードルの高さは引き下げられぬまま復党願いの提出期限到来。
  6. 11名復党。平沼議員のみ誓約書を添えず引き続き無所属。

今般の騒動に当たっては、青木参院議員会長や片山参院幹事長、中川政調会長に森元総理といった党内実力者もさることながら、おそらくは安倍総裁の希望をも無視して意向を押し通したところに中川幹事長の強さがよく表れています。拉致問題などの安倍総裁がこだわりを持つ分野ならばさておき、そうでない分野については、安倍総裁よりも中川幹事長の意向が尊重されるとも受け止められかねない状況にあると言えます。

webmasterは霞が関の中の人であって永田町の中の人ではないので実際のところはよくわからないのですが、外から見ている限り、その強さの源泉は、小泉政権の最初から最後まで、党においてもっともよく小泉前総裁の路線を貫き通したところにあるように見えます。マスメディアではそれほど取り上げられたわけではありませんでしたが、政府における竹中前大臣といわば陰陽の関係にあったのです。

どれだけ小泉前総裁のやり方に不満があったとしても、「毒まんじゅう」を食べてしまった後においては、しょせんは愚痴に過ぎません。ソースが何か記憶は定かでないのですが、一度金で動いた人間はそれ以上のお金でないと動かないけれど、脅しで動いた人間はどんどん動きやすくなっていく、といった趣旨の警句をwebmasterは見たことがあります。一度小泉路線に対して腰砕けになってしまった以上、小泉チルドレンごときの脅しにはまだ屈しないにせよ、中川幹事長がすごめば屈せざるを得ません。なにせ彼は小泉政権を支え続け、現政権においていわば前政権を体現する身なのですから。

おそらくは本件を経て、中川幹事長の党内覇権はゆるぎないものとなったと見てよいでしょう。唯一足元をすくわれるおそれがあるとすれば、9/26に書いたようなスキャンダルということになるでしょうけれど、彼が党を牛耳ることへの反感はあるとはいえ、これだけの権力が確立した以上、刺し合いになれば優位は否めません。共倒れも辞さずとまで覚悟を決めればともかく、そのような可能性はそれほど高いとも思えません。となると、少なくとも安倍政権下では彼の権勢は続くなぁ、と予想されることになります。

#国会で追及を受けない立場(=閣僚を忌避していること)にいるから許される強みではありますが。

ちなみに、平沼議員との三塚派時代の確執が今回の厳しい対応の淵源であったとの見方がありますが、この文脈からすれば、それは全くないとは言い切れないにせよ、枝葉末節の話であるとwebmasterは考えます。官房長官の座をスキャンダルで追われた後、今のポジションへ復活したのは小泉路線に賭けたからこそ。彼の成功体験がそこにある以上、他の何にもましてそれにこだわるわけで、郵政民営化を本気で進めなければと思っているのでしょう。それへの忠誠を誓わない態度が心底許せない、という直球の理解が正しいのではないでしょうか。

本日のツッコミ(全6件) [ツッコミを入れる]
Baatarism (2006-11-30 10:23)

こんな記事を見つけたので、紹介しておきます。
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/seitou/news/20061128k0000m010135000c.html

今回の騒動では中川幹事長の豪腕ぶりと安倍総理の影の薄さが目立ちましたよね。w
後は復党した造反組が安倍総理に取り入ろうとするのを、中川幹事長がどれだけ押さえられるかが問題かな。w

bewaad (2006-12-01 06:28)

>Baatarismさん
リンク先は私も読みました。ま、汚れ役を厭わず、という人間が重きをなすのは人の世の常だと思います。

復党議員については、安倍総理に使いつぶすだけの冷酷さ(山崎拓議員に対する小泉前総理の仕打ちのようなもの)があればともかく、思想信条が近しいとして厚遇するようなことがあれば、今後もひと悶着あるだろうなぁとは思います。中川幹事長からすれば、そうなればあえて止めはしないんだろうなぁと(復党議員の評判が下がれば、復党を推した人間にとってこそダメージになりますから)。

パオ (2006-12-02 10:12)

もうご存知かもしれませんが
http://officematsunaga.livedoor.biz/archives/50317635.html

党内基盤は確立しているようですね。
しかしあくまでも党内だけの話であって、内心は穏やかではないようです。
糸川議員の身辺の一連の騒動との関係で反撃を受ける可能性もありそうです。

bewaad (2006-12-02 16:45)

>パオさん
反中川派としては、勝った後の展望が開けない、という(小泉前総理に最後はいつも押し切られたのと同じ)構造的な弱みがあるのをどうするかでしょうね>反撃。

(2006-12-02 18:39)

中川氏は1回目2回目の小泉氏の総裁選で選対本部長事務総長などをしていたので、スキャンダル後に小泉路線に賭けたから復活できたというよりは、もともと小泉氏を支援していたので、スキャンダルがあったにもかかわらず小泉政権で重用してもらえたということじゃないでしょうか。安倍氏が中川氏に強く出れないのは官房副長官に推してもらったり、総裁選で多数派工作してもらったりしたからだと思います。参院の幹部の影響力が弱くなってるのは、やはり衆院で3分の2取れてるので政権維持には参院が前ほど重要でなくなったからではないでしょうか。

bewaad (2006-12-03 18:38)

>◎さん
小泉前総理は、「自ら助けるものを助ける」という路線では一貫していまして、一度チャンスを与えられることは、その後も守ることと必ずしも一致しませんでした。そこで結果を出したからの今であって、どこかで失敗していたら、今頃YKとともにあれこれ、なんてこともあったかもしれないと思っています。

安倍総理は、当選回数やこれまでの職歴からして、やっぱり党内で押さえが利きづらいのだと思います。そこで自分が前面に出ればともかく、中川幹事長に任せてしまっては、強く出れなくなっても当然かな、と。

参議院については、小泉政権下で影響力が強くなったという観察がもっぱらですが、勘所ではすべて小泉前総理が妥協せず自らの意思を押し通していたので、強くなったというのがそもそも過大評価ではないかという気がします。あるいは、最後の抵抗勢力としてポケットにいれておいた(だからこそ、過剰にその強さを言い立てた)のだけれども、結果的に使わずに終わったとか。


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