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(ここはbewaad institute@kasumigasekiの過去ログ倉庫です。コメント等は仕様上受付けを停止しておりませんが、こちらではご遠慮いただければ幸いです。何かございましたら、現行サイトにお願いいたします。)

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2006-12-30

[politics][economy]2006年を振り返る(3)‐年間10大ニュース「政治・経済部門」

#本シリーズの他エントリは「『2006年を振り返る』シリーズ・ラインナップ」をご覧下さい。

第10位 ベネディクト16世聖下戴冠
大変です、フォースの暗黒面がカトリックを支配しています(笑)!
第9位 PSE法施行時の混乱
霞が関でも1年間いろいろな事件・不祥事がありましたが、webmasterがもっともお粗末だと思ったのが本件です。そもそもの発端も、収め方も。
第8位 教育関連の問題頻発
いじめ、世界史等未修、教育再生会議、教育基本法改正等々・・・。しかし、あくまでwebmasterの主観的観測ですが、例示した前の2つはひろく一般の関心を集めたものの、後の2つは多くの人々にとっては興味の対象外だったような気はします。
第7位 夕張市財政再建団体転落
後世からは、「見一葉落而知歳之将厦暮(一葉落ちて天下の秋を知る(淮南子))」という言葉が当てはまる事件だった、と回顧されるのではないでしょうか。
第6位 堀江貴文ライブドア社長・村上世彰M&Aコンサルティング社長逮捕
↑とは逆に、こういう事件はあったけれども世の中の流れは変わりませんでした、と回顧されるのではないでしょうか。
第5位 グレーゾーン金利社会問題化・貸金業法等改正
とうとう法律も成立してしまいました・・・。
第4位 北朝鮮核実験実施
6ヶ国協議については、拉致問題のみが残る課題となって妥協を迫られる可能性がそれなりにあるような気がします。仮にそうなってしまえば、どこまでも突っぱねて孤立化するのか、妥協した上で何らかの別のチャネルを模索するのか、難しい選択をせざるを得ないでしょう。
第3位 小泉前総理任期満了、安倍政権発足
そのうち書こう書こうと思って書かずに今に至っていますが、安倍総理にとっての郵政民営化は憲法改正や教育基本法改正であって、両者の世間的関心度合いの差が支持率の差を生み出す主因なのだとwebmasterは考えています。もちろん、大衆向け言動のセンスの違いも大きいのでしょうけれど。
第2位 アメリカ中間選挙にて民主党勝利
円高シンドロームが再発しませんように・・・。
第1位 量的緩和・ゼロ金利解除
やはり当サイト的にはこれをトップからははずせません。

[economy][science]マイナスイオン商品のプライシング

こんにちは、皆様。菊池先生などに影響されてニセ科学批判をやっている分析技術者の柘植と申します。ここには経済学に詳しい人が多そうなので教えてください。私は菊池先生のブログなどで「大手家電がマイナスイオン商品の販売に踏み切ったのは経済学的にも問題ではないか」という話などもしております。つまり、「情報の非対称性の大きい市場」として「新規付加価値付き」という市場を「レモン市場化した」と批判したりしているわけです。こういう考え方に対するお考えをお教えいただければと思い書き込みました。

12/26のエントリに対する柘植さんのコメント

非常に面白い問題提起だしたので、エントリを立てて取り上げてみたいと思います。まず、柘植さんの問題意識そのものについて申し上げるなら、現にマイナスイオン商品はレモン化はしていない、つまり価格に見合った効能が期待できないとして買い手がつかない状態にはありません。その意味で、ご批判は現状に適合していないのではないでしょうか。

では、マイナスイオン商品の普及は、経済学的にはどのような道具で説明されるべきなのでしょうか。とある評判の高い今年の新刊書に答えがあるように、webmasterは思います。

コスタ・コーヒーはロンドンアイの近くにある唯一のコーヒーショップとして、希少性の力をいかんなく発揮している。(略)

しかし、コスタ・コーヒーはロンドンアイから借りている希少性をどう生かすべきだろうか。(略)販売数量が減少するのを覚悟で一杯当たりの利益率を高めるか、利益率を下げて販売数量を増やすか、そこがジレンマだ。

カプチーノに高い値段を払いたくない人には60ペンスで、値段が高くてもカプチーノと景色を楽しみたいという人には3ポンドで売って、そうしたジレンマを回避できれば、コスタにとっては願ってもないことだろう。その方法なら、高い利益率を確実に確保しながら、守銭奴には小幅の利益でコーヒーを販売できる。ただし、どうすればいいのだろう。価格表に「カプチーノ3ポンド、カプチーノにそんなに払いたくないというお客さまは60ペンス」とでも書くのだろうか。

(略)

このやり方にも一理あるが、これでロンドンのサウスバンクの住人の心をとらえられるかどうかは疑わしい。もっと巧妙にやるべきである。

コスタはしばらくの間、エレガントな戦略を展開していた。昨今のコーヒーバーの例にならって、「フェアトレード」コーヒーを販売するのである。(略)数年間にわたり、発展途上国の農業を支援したいと考える客は、普通のコーヒーよりも10ペンス高いフェアトレードコーヒーを注文した(ロンドンではそうした客はけっして少なくない)。その10ペンスは貧しい生活に苦しむコーヒー農家の手に渡ったと信じていただろう。だが実際には、そのほとんど全額がほかでもないコスタの手に渡っていたのである。

(略)

差額の10ペンスのうち、90パーセント以上が客と農家の間で消えていった。(略)ある覆面経済学者がこの点をコスタに問いただしたところ、この事業そのものが誤解を招くとして、2004年末からは、希望する顧客にフェアトレードコーヒーを普通のコーヒーと同じ値段で提供するようになった。コスタがフェアトレードコーヒーをプレミアム価格で販売するのを断念したのは、企業のイメージを守るためであって、採算が悪かったからではない。

しかし、フェアトレードコーヒーの値入れ率を一般のコーヒーの値入れ率より高くしてももうかったのはなぜだろう。コスタがフェアトレードの考え方そのものを拒絶し、こうした理想主義的な運動を妨害しようとしていたわけではないことは確かだ。その答えはフェアトレードとはまったく関係がない。フェアトレードコーヒーを提供することで、正当な理由があれば少し高くても買ってもよいと考えている客を見つけだせたからである。フェアトレードカプチーノを注文すると、コスタにふたつのメッセージが送られる。ひとつ目のメッセージには、コスタはほとんど関心を示さなかった。

「私はフェアトレードコーヒーを支援すべき製品だと考えている」

コスタが耳をそばだてたのはふたつ目のメッセージである。

「値段が少し高くてもまったく気にしない」

(略)

(略)気前のよい客(つまり、社会意識の高い客)には高い価格を、つつましやかな客(つまり、社会意識の低い客)には低い価格を設定できれば、両方の世界の長所を最大限に生かせる。コスタはもはやこの戦略を使えないのではないかと心を痛めている読者もいるかもしれないが、その心配はない。値上げを受け入れる顧客を見つけだす方法はほかにいくらでもある。それに、コスタ・コーヒーはとんでもない策士ではない。経営がうまくいっている企業なら、顧客に受け入れられるであろうぎりぎり上限の価格を設定しようとするだろうし、実際にそうしている。

ティム・ハーフォード「まっとうな経済学」、pp52-56(webmaster注:下線なし強調は原文に、下線付き強調はwebmasterによります)

この分析を借りるならば、マイナスイオン商品とは、気前のよい客(つまり、健康意識の高い客)には高い価格を、つつましやかな客(つまり、健康意識の低い客)には低い価格を設定するという、「ほかにいくらでもある」「値上げを受け入れる顧客を見つけだす方法」を「経営がうまくいっている企業」が「実際にそうしている」例に過ぎないということになります。マイナスイオンはまるっきり似非なんだから違うといったところで、フェアトレードコーヒーの例にしたって9割は幻想に支払っていたのですから、五十歩百歩でしょう。

フェアトレードコーヒーの例からは、もうひとつ、いかにしたらマイナスイオン商品の跋扈を止められるかの手がかりも得られます。コスタ・コーヒーがフェアトレードコーヒーを値下げしたのは、「企業のイメージを守るため」でした。同様に、マイナスイオン商品を売ること‐最低限、非マイナスイオン商品よりも高い値段をつけていること‐が企業イメージの悪化につながるのであれば、合理的な経営判断の結果として取り扱いを止めるでしょう。

となると、結局は消費者教育、という夢のない話に落ち着いてしまうのはやむを得ないところです。売れない商品は企業だって売らないわけで、買う消費者がいるからこそ、マイナスイオン商品は出荷され続けているということになるのですから。

[joke][science]「人生の折り返し点は19歳」仮説の証明

「歳をとると月日が経つのが早い」なんて台詞を聞くことが多い年の瀬ではありますが。

73 :おまんこ仙人 ◆lBgySC146M :2006/12/28(木) 22:51:56 ID:EF91YxA60

80年生きるとしても、

体感時間で考えたら人生の折り返し地点は19歳

偉い学者さんが言ってたっす

「高校を卒業してニートになるともの凄い勢いで時間が過ぎ去っていく」(@【2ch】ニュース速報ブログ(`;ω;´)12/29付)

この偉い学者さんの言を証明してみましょう。

まずは体感時間の定義ですが、むかし、鹿野司さんがLOGiNに連載している「オールザットウルトラ科学」で書かれていたと記憶しているのですけれど、1年の体感時間を人生に占める1年の比率とします。ゼロ歳児(人生最初の1年)なら1、以後1/2、1/3・・・で79〜80歳にかけての1年は1/80ということになります。

続いて折り返し点の定義ですが、19歳で折り返すということを、〜18歳と20歳〜の体感時間の累計がほぼ等しいということととします。

以上を前提に、まずは20〜80歳の累計体感時間を求めると、1.418です。他方で18歳からさかのぼってこれに近い累計体感時間を探すなら、5〜18歳で1.412となりほぼ等しいといえます。

つまり、4歳以前はほぼ記憶から抜け落ちる(物心つく、というよりは若干年嵩になりますが)と仮定し、5歳以降が認識され得る人生だとするならば、ちょうど19歳で人生は折り返すとしてよいようです。

ちなみに、

  • ゼロ歳児からが人生だと考え体感時間の折り返し点を探るなら(人生80年を仮定)、80歳までの累計体感時間(4.965)の半分を上回るのは実に7歳(2.593)ということになります。
  • 連続時間で積分すれば年単位どころか秒単位で折り返し点が求められますが、どなたかお願いします(笑)。
本日のツッコミ(全35件) [ツッコミを入れる]
連続時間 (2006-12-30 12:52)

だと、最初と最後の年齢の相乗平均になると思われます。
(1/x の積分が log x になるので。)
たとえば
√(5×80)=√400=20
√(1×80)=√80≒9
なので、離散で計算したときとほとんど同じ答えです。

bewaad (2006-12-30 13:28)

>連続時間さん
ご教示ありがとうございました。とすると、引用文中の「偉い学者さん」は、
√(4×80)=17.9
を用いて、18歳までが前半、19歳からが後半、という趣旨だったのではないかという気がします。

金鉱マン (2006-12-30 15:03)

>マイナスイオン
 境界線上にあるものを、文系・理系的な観点でみると、前者の場合、骨董品にまつわるトンデモ史実ですとか、上記のフェアトレードコーヒーなどで、後者の場合、上記のマイナスイオンのような健康に害がない範囲でのトンデモ科学といったことになるのでしょうか。
 ただ、不測の事態を考えると、理系的なトンデモの方がよりリスキーであるような気はします。…が、これもプラスの方向に働くという触れ込みでゼロみたい、なものであれば、偽薬としての効能ありでOKでしょうか。他方、マイナスの状態にあるものをゼロに戻そうとする事態にある場合、悪質と考えられるものとして、癌が治る…的な商品がたさくさんあります。ただ、これはこれで別の方向から規制がかかるため、深刻な事態には陥らないでしょうか。

こむ (2006-12-30 19:04)

『ゾウの時間ネズミの時間』かな。>学者の話
それならその「体感時間」は心拍数が基礎のはずです。
生命活動のテンポは心拍速度が大きく関わると。
で、19才で人生の半分の心拍を終える、という話だったような。

暇人 (2006-12-30 22:35)

>買う消費者がいるからこそ、マイナスイオン商品は出荷され続けているということになるのですから。

要するにMarket failure in everything: The minus ion edition.ということですかね。
cf)
http://economistsview.typepad.com/economistsview/2006/12/its_the_price_n.html
(まあ、でもここで取り上げられているNOKAも
http://www.tbs.co.jp/moukari/oa20050123-mo3.html
のデビアスに比べればまだ可愛い気が・・・)

bewaad (2006-12-31 16:43)

>金鉱マンさん
文系的なものでも、宗教的なものは難病治療に効能を謳われていたりしますので、ある部分で理系的なものに接続するのでしょう。

bewaad (2006-12-31 16:44)

>こむさん
ご教示ありがとうございました。「ゾウの時間ネズミの時間」は、10年以上前に読んで感心したものですが、中身の詳細は完全に忘れちゃってます・・・orz。

bewaad (2006-12-31 16:46)

>暇人さん
デビアスは、これぞ独占企業、という行動ですよね。だからこそアフリカ諸国内戦においても独占を脅かsうわなにをするやm

暇人 (2007-01-01 23:11)

付け加えますと、柘植さんの挙げられたレモン市場は、本来成立すべき市場が(情報の非対称性により)成立しないという例であるのに対し、マイナスイオン/コスタ/NOKA/デビアスは、同じ市場の失敗でも、本来(少なくともその規模では)成立すべきではない市場が(情報の非対称性や買い手の非合理性などにより)成立してしまった例ということになりますでしょうか。

bewaad (2007-01-02 00:17)

>暇人さん
「少なくともその規模では」というところがポイントなのでしょうね。効用関数の違いで、売り手と買い手の価値評価の違いはあり得るわけですし、そうでなければ生産者余剰も消費者余剰もないということになってしまいますし。

通行人 (2007-01-02 03:56)

レモン市場は、「情報的に優位にある売り手が、行動を自らゆがめる事」ですよ。たいていの場合、売り手が質の悪い物を混ぜてしまう事です。グレシャムの法則みたいな奴。
つまり、マイナスイオン商品みたいな似非科学商品のばかり生産者が開発するのは、製品の効果に関する情報を消費者が得ていないため(購入して使用してみるまでわからない)で、効果があろうとなかろうと売れちまえば勝ちというバリバリのレモン市場じゃあないかと。
あと、プラシーボ効果はあるのかも知れない。プラシーボ効果の経済学的扱いについては不明ですorz

柘植 (2007-01-02 05:12)

新年おめでとうございます。
 少し言葉が足りなかったようです。マイナスイオン製品の発売により「新規付加価値市場」の「レモン市場化」がすぐに起こるということではなく「レモン市場化への道が開けた」とでも書くべきでした。国民生活センターの「マイナスイオン商品に対する調査」においても「効果が実感できない」という回答がかなりの比率あるわけですが、そのようなことが積み重なることで「新規付加価値に対する価格の上乗せ分」に対する「相場の低下」が懸念されるわけです。すなわち、これまでは「こういう新規機能がついています」で1万円の価格上乗せで購入が起こったものが、7千円とかの上乗せでないと購入が起こらないということも起こりえるわけですね。まともに何か新規機能を開発する売り手にとっては、この3千円の低下は打撃ですが、「マイナスイオンは飽きられたから、次はナノイーイオン」と新たなキャッチフレーズのみを考えるなら、さしたる打撃ではありせん。こうやってグレシャム型の「まともなものの排除が起こる」ことを懸念しているわけです。

通行人 (2007-01-02 14:19)

>柘植さん
もう既に起きていると思いますよ。

もともと、革新的な商品開発なんて数年に1回あればよい方なのに、年に何回も革新を起こさないと利益が確保できないような売り方をしかできないから似非革新に頼る羽目になると。電気業界みたいな資本集約な産業は長期限界費用が右下がりっぽいので、むべなるかなという気もしますが。
余談。最近株屋が得意げ「スケールメリット」なる単語を持ち出すたびに、「規模の経済のある産業は、最終的な独占状態が成立するまで、全ての市場参加者の利益が0になる事」、すなわち株を勝っては駄目ですよフラグを立てる理論ではないかと小一時間説教したくなります。

koge (2007-01-02 19:48)

>デビアス
「独占」が幻想を生むことで需要が大幅に増え、結果として供給量自体は完全競争状態よりむしろ多くなっている…ひょっとしたらマスメディアというのもそういう財の市場だったのかもしれませんね。現状は、ネット等の競争相手の登場によって「価格破壊」が起こり、これまで超過利潤によって支えられてきた品質が下がり高品質の財が提供されなくな(あるいはこれまでに比べ大幅に高価にな)っているのかも。

bewaad (2007-01-03 20:18)

>通行人さん
経済学的にはどこまでいくとレモン市場とするのか私が正確に理解していないということなのかもしれませんが、市場の失敗の例としては、逆選択が生じた場合を指すということではないのでしょうか? ご教示いただければ幸いです。

ちなみに、悪化が良貨を駆逐するのは、情報が対称であっても生じるので、この文脈ではグレシャムの法則は当たらないと思います。

bewaad (2007-01-03 20:42)

>柘植さん
実際にマイナスイオン等の機能についてレモン市場化(通行人さんのコメントはありますが、とりあえずここでは逆選択が生じることとして扱います)が起こるのであれば、そうした機能がない方がましだということになって買われなくなり(たとえばマイナスイオンの有無にかかわらず1万円だとすれば、マイナスイオン付きは余計なものがついているのに同じ値段=本体機能は劣っていると判断される)、望ましい結果になるといえましょう。

もちろんご指摘のように、新しいもっともらしいものが出てきてしまえば、同じことの繰り返しになってしまうわけですが・・・。

bewaad (2007-01-03 20:54)

>kogeさん
将来はさておき、今のところメディアにおける超過利潤の剥離は生じていないように思います。何よりもネット界は、一次ソースを結局はマスメディアその他に頼り、独自ネタがほとんどないですからねぇ。

通行人 (2007-01-04 01:20)

>bewaadさん
bewaadさんはレモン市場では、売買が成立しないと想定していませんか?レモン市場と逆選択は同じ現象です。売買が成立しなくなるのではなく、売買が成立してしまった後に買い手が不幸になる事が問題なのです。
マイナスイオン商品が生み出すレモン市場の問題は、「効果が無かった」という苦情を消費者相談センターに送る人がいるということでFAでしょう。買って見なければ効果がわからない商品(そんな事を言うと世の中の大半の商品はそういうものだけど)で、広告に書いてあるうたい文句の効果が無いものが企業の垣根を越えて蔓延するのえあれば、それはモロに逆選択です。
こういう問題を解消するために、消費者団体なんかが比較調査とかして情報を広く提供する事の大事さを理解するのが、「公共の心」だと思うんだけど・・・とちょっと教育基本法方面に振ってみるw

それと、グレシャムの法則で言うところの情報の非対象性も、同じく情報の非対象です。受け手がその通貨の金属地金価値を知らないという事が前提ですので。

余談)
マスメディアの持つ過剰な権利は、「事実の報道」に対して付与する「記者の意見」と、何を報道すべきかという「選択」の2点だと思います。
ネット界は一次情報ソースをマスメディアに頼っていても、各人独自の「意見」を付与したり、メディア側からの一方通行だった「意見」を批判する事ができます(例:風の息吹)。
そして、あらゆる一次ソースを多人数で分担収集する事で、マスメディアの「(都合が悪い事は)報道しない権利」を骨抜きにできます。
僕はブログと2ちゃんねるの並存が大事だと思いますし、メディアに対して消費者団体と同じような役割を果たすという意味で2ちゃんねるの公共的なメリットは意外と侮れないと思っていたりします。あ、余談が長くなりすぎたw

bewaad (2007-01-04 02:17)

>通行人さん
私の理解では、単に詐欺だというのは逆選択ではなく、それぞれの合理的選択の結果、善意悪意にかかわらず望ましい均衡に達せられないことを指すと思っていたのですが。十分ご存知かとは思いますが、典型例としての中古車でいえば、中古車全体の故障確率を織り込んだ適正価格がたとえば10万円だったとして、買い手が10万円でないと買わないので適正価格が10万円以上であるものは市場に出回らず、となるとより故障しやすい中古車のみが出回って適正価格は下がり、その下がった価格よりも高い適正価格のものは出回らず・・・というもので、単に詐話において適正価値以上の価格をふんだくられる、というものとは違うように理解していたのですが。

グレシャムの法則については、お互いが実質価値は名目価値と乖離していることを知っていたとしても、名目価値額面での取引が成立する際には成立するものですから、やっぱり情報の非対称性は前提とはならないのではないでしょうか。

ネットのマスメディアへの牽制機能としては、現時点ではネットの力が弱すぎてほとんど期待できないと思っています。もちろん将来的には違ってくると考えていますが、ネットでのモメンタムが現実を動かすには、まだまだ現実の何かのとっかかりが必要であって(たとえば著名人がマスメディアにアクセスする、等)、ネットそれ自体の影響力は限定的だろう、と。

というのも、結局はネットへの能動的参画というのは限られた人々により行われているもので、まったくネットに触れていなかったり、触れるとしてもメイルや知り合い同士のSNSということが多いのだろうなぁ、と。自分自身もそうですが、それなりにネットに親しんでいる人間は、えてして自分がネットに触れているほどには他人は触れていない(ことが多い)、ということを見失いがちなのだと思います。

koge (2007-01-04 02:41)

>マスメディア
確かに1次情報は独占が続いていたかもしれませんが、今まではその独占を盾に2次情報についても独占的にいわば「抱き合わせ販売」してきて、それがネットによって崩れているのは間違いないかと。で、これまで2次情報部分の超過利潤で維持されてきた1次情報部分の品質が下がってる(2次情報業界の材料(ネタ)としての品質はともかく)のは確かじゃないかという気はします。
確かに今は力は弱いですが、JALに対するAirDoくらいの効果はあるんじゃないかと。

bewaad (2007-01-04 02:48)

>kogeさん
まあそのあたりは当サイトにて推奨のいろいろな議論が世に受け入れられていない状況への僻み(笑)がはいっているかもしれません。たとえばリフレが典型なのですが(笑)。

通行人 (2007-01-04 04:24)

そろそろ昼型生活に戻さねば・・・

>bewaadさん
その説明は見た事がありますが、10万円以上の物を市場に出さない理由が明確ではありません。1年間故障返品受付などの保障をつければ十分に市場に受け入れられ生産者余剰が増えるはずです。この努力を放棄する理由が肝かなと。つまり売り手が逆選択を起こすインセンティブは情報の非対象を利用した超過利潤じゃないかなと。この辺になると、言葉の定義とか含める範囲の問題なのかなって言う気もしてきましたが。
グレシャムの法則については、当時は地金価値が額面そのものだと認識されていたわけで・・・

余談レス:
確かに既存メディアの力は凄いです。書籍化などすると広告が打たれテレビで取り上げられたりして相乗的に売れるようになってゆきます。「商売にする」力は偉大です。ネットはボランタリーベースなので、持っている戦力は連邦とジオンの比どころではないかと。
ただ、「商売の力」って所詮は増幅率が高い汎用アンプに過ぎないので、ソースに何を選択するのかだけじゃないかとも思います。これは、報道とは別個の評論家の世界の話ですが、逆に報道を離れて「商売の力」化したニュース番組が多い今の時代にはマッチしやすいかなと思ったりします。要するにネットと既存メディアは喧嘩しちゃ駄目よという事で。

ところで、これだけの文章量と質ですから、BI@Kは、その気になれば馬鹿の壁を越えるような面白い知的エッセイ本のネタになりうるんじゃないかと思ったりします。多分問題は公務員の副職禁止規定でしょうw

柘植 (2007-01-04 08:19)

こんにちは、みなさん。

市場のレモン市場化という表現が曖昧なのかもしれませんね。基本的には情報の非対称性により、優良不良に応じた価格が形成されず、形式的な事項による平均相場観ができるのが、レモン市場だろうと考えています。レモン市場の語源となった中古車市場でいうと、5年落ちの中古車には、程度が良くて80万円の価格にふさわしいものもあれば、程度が悪くて20万円の価格しか付けようがないものもある訳ですが、本来、中古車の状態の情報が正しく提供されるならそれぞれにその価格が付くわけです。しかし、情報の非対称性につけ込む形で情報が正しく提供されないと
「5年落ちの中古車なら50万円くらいが相場だ」という全体的相場観が支配的になるわけです。そうなると、80万円の価値のある中古車の持ち主は「その値段では手放せない」と中古車として売るのを止めるのに対して、20万円の価値の中古車の持ち主は売り続ける訳です。その結果、次のサイクルでは平均の相場観が「5年落ちなら40万円が相場だ」「30万円が相場だ」と下落し続ける可能性が出てくる訳です。私は、「マイナイオン商品市場」のレモン化ではなく、「新規付加機能付きによる価格上昇分の市場」のレモン化という考え方で考えています。

bewaad (2007-01-05 08:26)

>通行人さん
こちらも昼型に戻りつつあります。完全には戻ってませんが(笑)。

>逆選択
いろいろとお付き合いいただきありがとうございます。現実には私の書いたような事例はなかなか生じておらず、おっしゃるような対応を織り込んだところで考えるのが実践的なんだろうな、と思います。

>余談
報酬を受け取らなければ、副業禁止にはひっかからないはずなので、本当にこんな駄文で出版できるなら、いつでも大歓迎です。

bewaad (2007-01-05 08:29)

>柘植さん
となりますと、情報の非対称性緩和+消費者への啓蒙として、科学者と国民生活センターなどのコラボレーションが有効なのかもしれません。

柘植 (2007-01-05 14:49)

こんにちは、bewaadさん。
 
情報の非対称性による平均的相場の形成と、その結果もたらされる市場からの優良品の撤退と不良品の優勢化(この部分をグレシャム型と表現したのがマズかったのかもしれません)を防ぐには情報提供を正しく行わせるシステムが有効なのですが、マイナスイオンなる流行語の蔓延を見ていると、現在の「処罰・指導」型の行政の限界を感じています。国民生活センターは2003年に「マイナスイオン商品」に関して「根拠を示さず優良性をうたうな、違法となる可能性があるぞ」と警告をしていますし、厚生省も「マイナスイオン」という言葉を流行らせた堀口昇氏を薬事法処分しているのですが、マスコミをはじめ社会全体に「無視された」という経緯があるわけです。このときは安井先生が国民生活センターに有識者として意見を出されている訳です。つまり、或る程度蔓延してしまうと少数の科学者と行政が多少手をつないでもなんともならない面を感じる訳です。
 中古車市場で言うと、消費者が自動車の専門家による鑑定書付きの中古車を求める動きが出れば、レモン市場化は防げる訳です。もちろん無能な専門家の問題やニセ鑑定書という問題は生じますが、それらは行政の処罰型の規制で防げると考えています。
 実のところ、マイナスイオンなる流行語の蔓延にはマスコミも大きな責任が有るわけですが、では、マスコミが「面白い話題」と取り上げる前に「相談する窓口」が科学者のサイドにあったかというと無かったと言わざるを得ない状態でしたし、現在もシステムとしてはありません。私は非力ですが、学会等を通じて分野横断型の「責任ある相談窓口」の構築と言ったことも提案していけたら良いなと夢見たりします。

通行人 (2007-01-05 16:57)

>bewaadさん
>科学者と国民生活センターなどのコラボレーション
他所の国はどうやってるんでしょうかね。一時期ホンダのステーションワゴンが安定性が低くて転倒するだしないだで、アメリカの消費者団体がバッシングしていたように思うのですが。
科学者による啓蒙まで行かなくても、効果の横断的比較(アンケート調査)とかでも良いかと思います。科学的調査なら学生にやってもらっても良いわけで。
それなりに存在が認知されたら、大企業もおいそれとはできなくなるでしょうから。あ、NPOなんかがやった場合、逆訴訟食らったりするリスクはどうなんでしょ。法的には守られているのかな。
現総理もボランティア活動を推奨するなら、それぞれの専門分野を活かせる奉仕活動ってのを考えれば面白いのに。ドブさらいや祭りの実行委員会みたいなボランティアは学生の大量参入で現状結構充足しているんですよね。

kumakuma1967 (2007-01-05 19:02)

>報酬
公務外で発生した雑所得もいけないんだっけ???

bewaad (2007-01-06 17:38)

>柘植さん
しかし根源は、黎明期のマイナスイオン商品が売れたことであって、たいして売れずに市場から姿を消していれば、メディアが飛びつく程度もずいぶんと小さかったと思うのです。1/2で紹介した鹿野さんのテキストが20年以上前にすでに見抜いていたように、情報流量の拡大の中で、フィルタリングがそれに追いついていない以上、浜の真砂は・・・という状態になるのはやむを得ないのだろうな、と思います。

bewaad (2007-01-06 17:43)

>通行人さん
まあ日本でもそうしたものが奏功している分野もあるでしょうから、総体的に見れば各国でも大差ないということではないでしょうか。権丈先生の有権者の政治選択に係る合理的無知仮説は、おそらくは消費者の購入選択にも妥当して、いちいち効用を見極めるコストを考えれば、受け売りで済ませる方が全体としてのコストパフォーマンスが高いという現実があるからこそ、こうした実態が広く見られるのだと思います。だとすれば、低コストで消費者にそうした情報を提供するビジネスモデルが成立すれば、道は開けるように思うのですが。

bewaad (2007-01-06 17:57)

>kumakuma1967さん
副業をやろうと考えたことがないので、まったく詰めてません(笑)。とまれ、当サイトでお金を稼ごうとは思ってませんので、無報酬なら有報酬より問題になることはあり得ないだろう、と割り切ってます。

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